カテゴリ:河合奈保子さん
「あの歌詞は、なぜ心に残るのかーJポップの日本語力/山田敏弘/祥伝社新書/2014年2月10日発行」という本を持っていますが、P54~58に「聴かれなくなった鼻濁音(びだくおん)」というコラムがあります。
「が」という言葉を発音する場合、例えば「ガム」と発音するときの硬い「が」が濁音で、「んが」っと鼻に抜けるやわらかい「が」が鼻濁音です。 P56には、「それでも昔は、鼻濁音こそ美しい音であるとされていた。美空ひばりはもとより、山口百恵も、松田聖子も、昔の「歌謡曲」では、基本、鼻濁音であった。今でも、演歌では、鼻濁音を用いることが多い。 しかし、Jポップは違う。ガ行鼻濁音は、非常に限定的にしか現れない」と書いてあります。 河合奈保子さんは1980年6月1日に、「大きな森の小さなお家」でデビューされました。 このシングルレコードを聴くと、奈保子さんは基本的に「が」を濁音で歌っているのですが、一か所だけ鼻濁音になっている所があります。 「大きな森の小さなお家」の1番目にある、「鍵をあげるわ 真心の鍵」という部分です。 最初の「鍵をあげるわ」にある「かぎ」の「ぎ」は濁音なのに、「真心の鍵」にある「かぎ」の「ぎ」は鼻濁音で、「んぎー」という感じで鼻から抜けています。 曲の後半の繰り返しの部分は、濁音です。 河合奈保子さんのファーストアルバム「LOVE」に収録されている「大きな森の小さなお家」も、全て濁音でした。 なぜ奈保子さんが、上記の部分を鼻濁音で歌ったのか、とても不思議です。 ↑ 河合奈保子さん ファーストシングルレコード A面「大きな森の小さなお家/作詞:三浦徳子、作曲・編曲:馬飼野康二、歌:河合奈保子/1980年6月発売」 ↑ 発売元・日本コロムビア株式会社。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「あの歌詞は、なぜ心に残るのかーJポップの日本語力/山田敏弘/祥伝社新書/2014年2月10日発行」 ↑ P54~58に、「聴かれなくなった鼻濁音(びだくおん)」というコラムがある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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