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グライダー飛行でロ… newport1462さん

2019年05月22日
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人生のある局面を、鋭く鮮かに切りとっていきます。
短い・・・
故に・・・
起承転結がイメージできなければ途中で読むのを止めたくなる・・・・
最後に何が起こるのか?わくわくさせてくれるのが妙に気持ちいい・・


​【天皇死す時】 ●最終章◆その後・人生の終着駅

黒海沿岸のブルガリアに接しているヨーロッパ側の国境線からグルジア側の国境にかけては、松林が山を覆い、低地や谷ではみずみずしい作物や穀物が豊かに実っている。

長い海岸線に沿って人の少ない美しいビーチが続き、日光浴や海水浴、リラクゼーションに最適な場所で、この地域の漁村や山村は昔ながらの伝統的な木造建築が多い。

そんな木造の一軒家の庭先の一角で、トルコ料理に舌うっている家族がいた。


「舞ちゃん、この料理凄くおいしいね。」


舞に声をかけたのは奥田の妻、加奈子だった。
続けて「お父さん、アルコールは程々にしてくださいね」

お父さんとは奥田自身で、無事現金輸送列車強奪をやってのけ、宮田と山分けした後高速艇で易々と逃走に成功し栄次郎に連絡し、こうなった事情を的確丁寧に伝え許しを求め、聞き入れてもらったのだ。


大金を手にした宮田は、のちに抗争相手の組員に刺され、死亡したと小さく新聞の三面を飾った。
その後奥田は渡米し、”舞”の心臓手術が無事終わるのを見届けると日本に戻り、栄次郎からの連絡を待った。


「一人当たり四億余りの取り分と、彼の創作した完璧なアリバイと引き換えに許してやってくれ・・・」
大松と梶川、それに栄一への説得には栄次郎があたり、納得してもらった。

許しを得た奥田は栄次郎の計らいで”舞ちゃん”の手術の静養も兼ね、ここトルコの一軒家に住み静かな生活を送っていた。
自衛隊は娘”舞”の静養と称し、警察からも疑われること無く除隊していた。

その後の元自衛官、尾形は夢であったレストラン経営に成功、5店舗を持つ事になる。
相棒の富岡は田舎の北海道で親の跡を継ぎ、悠々自適で牧場を営んでいた。


梶川2等海曹、及び大松海曹長は上官の不祥事に部下としての責任を取ると除隊を申し出て承認されていた。
梶川はアーミーショップを経営、順調に売り上げを伸ばし、大松の行方は誰一人知る物はいなかった。

風の噂ではフランス傭兵外人部隊に入り、戦死したとの噂も・・・

栄一も犯罪者の息子との烙印を受け、本部所在地フランス(リヨン市)ICPOからの手配を受けている父親の為、 不名誉除隊した。

その後、大学時代から付き合っていた恋人と結婚、夫婦で結婚相手の出身地である新潟でコーヒーショップを経営、二児のパパになってる。

梶川、大松、及び栄一も除隊理由には説得力があり、冒頭で述べた、「奥田准海尉の実力は、この物語の中で順次紹介できるだろ。」の中には、情報操作の創作にはピカイチで、二件の事件に携わった全員のアリバイ工作が完璧に出来上がっていた。


事前に栄次郎達にはアリバイ工作の事は伝えてなく、現場で確保されない限り、逃走に成功したもの全員に用意されていた。


許しを得た理由には現金以外にも、その様な行為が含まれていると思われた。


尚、警察庁次長合田は、銀行強盗立てこもり事件での出世欲怠慢が招いた突入支持での遅れでの証人が現れ、次期警察庁長官に内定していたが取り消された。


今は交通局指導課次長まで降格、退官する事も無く冴えない警察人生を歩んでいる。

丘の上にあるボズテペ公園からは美しい町並みと海岸線が臨め、ボズテペの丘の西側の斜面には1340年にトラブゾンのイレーネ皇后によって建てられたイレーネタワーがあり、町の東にあるシュルメネ村には カステル として知られる19世紀の邸宅があります。

この物語の主人公栄次郎は、トルコ海軍士官(Officers)メルンの故郷トラブゾンの田舎町で古くなった民家を修復し、近所とも友好な付き合いをし、娘の奈美と妻”洋子”の思い出に耽りながらゆったりとした時間を過ごしていた。


あなたは、自分の人生の終着駅はどこですか?・・・そこに行き着きさえすれば、たくさんの素晴らしい夢がかない、それまでばらばらだった人生の断片がジグソーパズルのように、ぴたりと合うはずだと考えている終着駅はどこですか?


あなたは、もう気付いているでしょう。

「そこにさえ着きさえすればすべてよし」というような駅はないということに・・。

駅に着いてほっとしたら、その駅に満足できず、次の駅を求めるのです。

このように私たちの人生は旅そのものであり、駅はいつまでたっても私たちの行く手にあるのです。


​​​完​​​


Pixabay:フリー画像/動画







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Last updated  2019年11月11日 15時55分30秒
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