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カテゴリ:外来診療一般
さて学会最終日のランチョンセミナーは、「スムーズな関係づくりのためのコミュニケーション術」に参加しました。
ちなみにこのフォーサムは毎回そうですが、お弁当の内容が実に良いです。「力のあるエネルギッシュな学会」であることを端的に示していますね。今回のすき焼き弁当もとっても美味しかったです。
さてこのセッションでは、どのようにして患者様と「安心と信頼の関係を築くか」についての示唆に富んだ話を聞くことが出来ました。具体的には、患者様の話を「いかに聴くか」が大切であることが強調されていました。以下にそのポイント列挙しておきます。
まず最初に医療者に多い以下のような言葉遣いは厳禁であることが説明されました。「前回説明したはず」、「先ほど申し上げたとおり」、また「ご家族に、、、のような方はいないですよね?」、「、、、、、していないですよね?」、「いえ、そういうことではなくて」、「おっしゃることはわかりますが(「が」はいらない。この表現は患者様ではなく「自分」が先行してしまっている)」などの否定的な表現を極力避けるべきであることが強調されていました。その上で、
1.「はい」、「そうですね」など、あいづち・うなづきを交えて聴く。この時「はいはい」、「うん」などの言葉を使う医療者が多いが、これはダメ。
2.「事実のフィードバック」を使う。「オウム返し+相手の言葉を自分の言葉で返す」のがポイント。具体的には、「、、、ですね。」、「、、、ということですね。」、「○○さんの仰るとおり、、、、」など。
3.「感情のフィードバック」を使う。感情を受け止め、「共感」を表現する。具体的には「確かに、大変でしたね。」、「おつらいですね。」、「良かったですね。」、「分かります。」、「私も同じように感じます。」など。
この時、講師の先生から「医者はこの共感を表現するのが苦手な人が多い。その場合は{大変でしたね。}の一言だけでも良い。この言葉をトーンを変えて7色に使い分けるだけでも患者様からの信頼は全然違う。」という言葉があり、会場から「オーッ。」という感嘆のどよめきが漏れたのが印象的でした。
4.「要約フィードバック」を使う。「お話の途中ですが、私が今までの内容を理解しているかまとめさせてください。、、、、、ということですね。」
の4つがポイントで、まとめると「共感」する姿勢を前面に出し、患者様が「私のために頑張ってくれている」、「私の立場に立ってくれている」と感じられるように意識することが大切と言うことでした。
大変勉強になる、良いセミナーでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.08.28 16:38:06
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