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カテゴリ:外来診療一般
日本が世界に誇る眼科用医薬品メーカーの参天製薬から、近日中に全く新しい機序を持つ世界初の新薬が登場します。
その名は、エイベリス点眼液。 ![]() これは「選択的EP2受容体作動薬」という、今までに全くなかったブランニューの効き方をする画期的な新しいお薬となります。具体的には、目の中を流れている「房水(ぼうすい)」を2種類の経路を使ってその流出を促進することで眼圧を下げてくれます。 ![]() 一番気になるのはその効き目ですが、 現在緑内障治療でファーストラインとして使用されている名薬 キサラタン点眼液(一般名:ラタノプロスト)に比べて「非劣性」 であるというデータが出ています。つまり、 滅茶苦茶良く効く ということですね。またキサラタンなどのプロスタグランジン製剤には、点眼によって目の周りが窪んだり、黒くなったり、毛が生えたりという患者様に非常に嫌がられている副作用があるのですが、これも少ないと言われています。 ただその一方で、 結膜(白目)の充血や黄斑浮腫(目の奥の網膜の視力に関係する大切な部分の腫れ)などの副作用がやや多い という欠点があります。そのため、 白内障術後で眼内レンズが入っている患者様や、タプロスという点眼液を使っている方への使用は禁忌 となっています。 ![]() ただいずれにせよ、 非常に眼圧下降効果が強く、かつ世界初の作用機序を持つエイベリス点眼液への期待は非常に大きい ものがあります。きっと多くの緑内障患者様にとっての大きな福音となってくれるでしょうし、私も眼科専門医として、近日中とされている発売を首を長くして待っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.10.05 20:28:05
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