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山本球の『球音日記』

山本球の『球音日記』

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2007.08.21
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カテゴリ:日記
攻撃の悪い流れを変えるため、田中投手に代わってマウンドに上がったのは戸狩投手。甲子園で常葉の試合を見たとき、毎イニング投球練習をしていた姿を見ていた僕は、そのボールのキレはエースの田中投手以上だなぁと思っており、この試合でも6回辺りから戸狩投手に代わらないかなぁと、密かに思っていたのである。彼がピシャッと抑えれば続くイニングは一番の高野選手から。八回の裏とはいえ攻撃のリズムを作りやすい打順である。確実にゼロで抑えたいイニングだ。しかし、先頭の二番・上本崇選手はそれをあざ笑うかのようにヒットで出塁する。兄は早大へ進学した上本博紀選手。「天才」の名を欲しいままにした兄に負けない野球センスと天性の勝負強さを誇る彼、駒苫との試合も劣勢で出塁し逆転の足がかりを作って見せた。その彼が今度はセンバツ優勝校を突き放すべく出塁した。当然警戒すべきは彼の足。駒苫との一戦でも彼が走ることで守備陣の動揺を誘っていた。打席には「金本二世」土生選手。試合の流れを決めかねない場面。上本選手は足で、土生選手バットで常葉バッテリーを追い込んでいく。そして、四球目。上本崇選手はスタート!強肩の石岡選手が送球するが、ボールが反れて盗塁成功。更に、土生選手が進塁打でワンアウト三塁の広陵にとってはチャンス、常葉菊川にとっては大きなピンチ!

この場面で回ってくるのは、今大会ポイントゲッターとなっており、この試合で四番に復帰した山下選手!四番としてどの様な打撃を見せてくれるか?と、注目していると。初球を見送り、ストライク。変化球にピクリともしない、速球を待っているのかそれとも・・・。

二球目、三球目ボールではあるがやけにすんなり見送ったように見えた。
そして、四球目。スライダーが内側へ入ってくるところに四番の彼がバントの構えを見せる。良く見ると、上本崇選手も本塁へ突っ込んできている。スクイズだ!

バッテリー、完全に意標を突かれたのかピッチャー正面へ転がった打球への反応も少し遅れたように見えた。俊足の上本崇選手、当然セーフ!転がした山下選手もセーフで塁上で喜びを爆発させている。痛恨の4点目・・・。最早、この試合決まりなのか・・・。このイニングが終わった後、フッと気が抜け睡魔に襲われたのを覚えている。

しかし、このイニングの先頭は一番の高野選手。そう思うと、何か起こるかもしれないという期待が湧き上がってきた。その期待は僕の睡魔を確実に沈めていった。

一番の高野選手は、それまで常葉菊川の各打者がクルクル回っていたボール気味の外の変化球を見てきたのだ。これは終盤、疲労のピークである野村投手にとっては効いたのだろう。この試合の生命線としてきた外の変化球が決まらなくなってきたのである。高野選手に粘られた挙句、四球。二番の町田選手は甘く入った変化球を引っ張られて無死一、二塁とこの試合初めてのピンチらしいピンチを迎える事になった。加えて続く三番・長谷川選手は一回戦・スリーラン二本とこの大会当たっている選手。ヘタをすると試合がひっくり返りかねない場面。同僚の言葉がふと頭をよぎる。初球、低く外れた変化球を見ると野村投手明らかにこの長谷川選手を警戒しすぎている。そして、続く二球目の変化球は捕手も捕球できないほど低かった。この瞬間、捕手がボールを離した隙を見て二塁走者の高野選手が三塁を狙う!しかし、ボールは捕手の目の前の三塁側フェアゾーンに転がっており、捕手の小林選手はすぐに捕球し三塁へ送球!高野選手はアウトになってしまった。好走と暴走は紙一重とはよく言うが、この場合は「暴走」と多くの人に映ってしまうのだろう。結果的に、このプレーが後々まで響く事になるので仕方が無いが・・・。救いは、長谷川選手の打席で1点を返し、反撃に少し光が見えたことか?常葉菊川の選手達は僕の目には活き活きしているように映った。

続く広陵の攻撃は三人で終わり、常葉菊川の反撃ムードは最高潮に高まる!

しかし、ここまで三安打の酒井選手はサードゴロ、大振りが目立った石岡選手も三振。この時点で先ほどまでの盛り上がりはどこかへ行ってしまっていた。

が、最後の打者に「奇跡を呼ぶラッキーボーイ」伊藤選手が入る。二球ボールが続いた後は立て続けに空振りで追い込まれる。

彼の運もこれまでか?

と、思ったが五球目のスライダー。真ん中低目ではあったが思いっきり振り抜くと打球はレフトへ!やはり彼は何かを持っているのかもしれない。最後の最後で一人出塁。しかも、それが伊藤選手となれば、盛り上がらないわけが無い!続く代打の小林選手も逆方向へのヒットで続きまず1点!更に、先ほど果敢に次の塁を狙った一番・高野選手へ回る。「暴走」の汚名を晴らすことが出来るか?

三球ボールが続き、スタンドに歓声と悲鳴が交錯する。高野選手を歩かせれば、同点はおろかサヨナラまで視野に入ってくる。

しかしそこは、野村投手!ここから二球続けてストライクを続ける。フルカウント。今度は高野選手が追い込まれた。先ほどの走塁の借りを返す絶好のチャンス!と、言わんばかりに六球目の低目スライダーを捉えると打球はセンター前へ。二塁走者が一気に生還し得点は一点差。

続くは前の打席でヒットを放っている町田選手!ここで打てばヒーローだ。更に、次に回るは長谷川選手。先程、野村投手が投げづらそうにしていた好打者である。何とか繋ぎたい。

初球外の速球を見送りワンストライク。そして、二球目、同じようなコースへ沈んでいく変化球を打つと打球は三塁線へ!ここを守るは広陵の主将・土生選手。がっちり取って、送球する。試合後彼が話していたが、
「高くならないように気をつけた」
と、言うようにファーストミットに収まるまで小刻みなバウンドを繰り返した丁寧な送球が福田選手のミットへ収まる。町田選手はヘッドスライディングで必死に生きようとするが、塁審の手は強く握られアウトの宣告をする。

ゲームセットの瞬間、「ナイスゲーム!」

と、思わず唸ってしまった。二日前、帝京-佐賀北の試合終了の際もついつい口に出てしまったが、今大会は「ナイスゲーム!」

が多い気がする。

王子がいなくったって良いじゃない。こんな素晴らしいゲームが見られるんだから・・・。

そう思いながら、この感動が消えないうちにこうして文章にしてみた。

いかがでしたでしょうか?





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Last updated  2007.08.21 20:26:05
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ボーボー侍@ 脇コキって言うねんな(爆笑) 前に言うてた奥さんな、オレのズボン脱が…
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