〜 Leona's Note ～

[浅田次郎] カテゴリの記事

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• 蒼穹の昴。

  1996年刊行、浅田次郎さんの長編作品。 日中合作のテレビドラマにもなっています。 舞台は1886年、清。（現在の中国） はじまりは貧しい村に住む少年の登場から。 占い師の老婆に、とてつもない予言をされ、 希望を見出す少年の名は春児。 そして幼馴染で地元の名士の息子、文秀。 彼は「科挙」という国家試験を受験して 進士、高級官僚を目指します。 当時の最高権力者、西太后の存在を中心に、 境遇の違う二人をはじめとして 登場人物が、それぞれが意思と葛藤しながらも 激動の時代翻弄されていくというストーリー 登場人物が多様で複雑であり、 それぞれの呼び名が中国語読みのため、 慣れるまで少々時間が要りますが… キャラクターがストーリーの中で 確立してくるようになると ドラマにぐっと惹きこまれていきます。 物語には、不思議な気分にさせてくれる 要素がいろいろ。 まず、物語の展開される時間軸。 中国4千年の歴史がとびこんでくるせいか、 たいへん古い時代の話を聞いている 感覚なのですが なじんでくると、ほんの100年と 少しほど前のドラマだと気がつかされます。 そして再び、悠久の歴史エピソードへ 招かれる。 次に、清国にとどまらず 諸国のキャストも登場するところ。 スピンオフ的なストーリ-を 交え、 舞台は日本、西洋諸国へと 大陸を越えて飛び回ります。 さらに、人物のキャラクター。 一般的に善、悪と評され、 ステレオタイプな 歴史的登場人物の印象を覆し、 魅了されるエピソードが ちりばめられています。 日本の歴史上、重要人物も登場。 言葉を交わすなか、 黒船来航の頃に、幕末日本を情熱的に 生き抜く志士を 思い出させるシーンもあり、 歴史教科書等のなかで、 名前だけが記憶に残る人物達に 次々と命が与えられてゆく感覚。 生き生きと、 以前よりぐっと身近に感じられます。 歴史小説は政治や「力」そのものを テーマとして 男性的イメージが強調されることも 多いですが 登場する女性のエピソードが 鍵となり、ドラマに紡がれています。 じんわり、じっくり、 キャラクターそれぞれの心情が 胸に迫ってきます。 清朝末期時代の街の雑踏、喧騒、 馬車の蹄の音。 舞っている埃、衣擦れの音。 そして、丹精された美しい庭。 当時伝えられた西洋文化の数々。 五感に訴える、 こころ豊かになれる作品です。

  2011.09.19

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• 憑神（つきがみ）・浅田次郎

  おひさしぶりです（＾＾）leonaです～先日読んだ、憑神（つきがみ）。この本を知ったのは、新聞の映画プレビューで紹介された同名の作品紹介。浅田先生、次々と映画化ですね☆この作品の前に読んでいたのが日輪の遺産、輪違屋。ずしーんとしたのが続いていたため、すっきりと笑える（もちろん泣けるシーンはあるのですが）内容にすがすがしさを感じました。ストーリーの舞台は幕末。あの新撰組の時代とほぼ同時期です。京都で彼等が働いていた頃の江戸のお話。景気も情勢も傾き、幕府がリストラをすすめていた頃、次男坊の出世の手段として、武芸や学問を身につけ、良い家柄に入り婿するという方法がございました。主人公の彦三郎は文武両道、謹厳実直の次男坊でしたが、良縁に恵まれ入り婿します。ところが。跡継ぎができたとたん、追い出され、本家に出戻り。そして浪人暮らし。同期の抜擢、出世の噂が流れた時、とある神社のご利益の話をきき、彦三郎は取り合いませんでしたが、偶然同じ名前の祠（ほこら）を見つけ、冗談まじりに拝んだところ、そこから悲喜劇が、、、。人間にとってはめいわくなこの神様たち。一方で神様らしくない人間くささがこの作品のエッセンスになっています。映画はまだみていませんが、まるで映像を見るように浮かんでくる場面場面。ちなみに、映画版の出演は、妻吹木聡、西田敏行、佐々木蔵之介ほか。ぜひ観に行きたいと思います♪

  2007.07.01

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• 輪違屋糸里　浅田次郎（完結編）　

  こんにちは☆leonaです。さて、輪違屋糸里のお話・完結編です。前回にも触れましたが、この小説の舞台は幕末の京都。新撰組の隊員のエピソードを酒主にすすんでいくのですが。（実はお酒を飲むシーンも鍵になっていたりします☆）歴史の動く背景には女性が、とよくききますが、この小説も実は、女性が主人公です。浅田作品の特徴として、数人以上の背景や視点を告白形式で物語をすすめていくことが多いので、今回も実際には誰がメインかというところもあります。タイトルになっている、輪違屋の糸里。彼女は京都島原の太夫の下になる、天神という身分。舞い、歌やお茶、一通りの芸事と教養を身につけないと務まらない仕事です。そして新撰組の屯所となっている屋敷のおかみさんであるおまさ、お勝。お勝の実家、弟太兵衛の商家、菱屋を切り盛りするお梅。そのほかに、糸里の幼なじみで、家は違いますが、同僚？の吉栄。彼女は平山五郎という隊員の恋人です。それぞれが、いろいろな事件の前後に関わってきます。時には姉弟のように、親のように接し、そのひとことずつが彼等の言動を大きく変えることがあります。そして、一方では悪人のようにいわれる登場人物が、別の視点でみるとまったく違う印象として浮かび上がってきます。彼女達の生き方や考え方は現代の女性達のケースにもそのままつながるように感じます。せりふも大変心地よいのですが、はっとするひとことをみつけるかもしれません。それぞれの強さ、繊細さに魅力を感じました。

  2007.06.07

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  輪違屋糸里　浅田次郎・２

  こんにちは♪leonaです。先週ご紹介した、輪違屋糸里　の続きです。一昨年NHK大河ドラマで放映された、新撰組。この本は、違う角度からみた、新撰組にまつわるお話です。水戸藩と縁のある、芹沢家。芹沢鴨は、その家の三男坊。みぶろといわれた新撰組は、ほとんどが農民の倅、浪人らの集まりのなかで、彼は異色の存在でした。剣の腕前や、政策を読む力が優れ、見た目の貫禄もあったのですが、酒癖がわるく、押し借り（恐喝まがいの借金申し込み）をはじめ、大和屋焼き討ち事件など、素行がわるいと評判でした。新撰組の局長としては、近藤勇が有名ですが、最初、彼と並んだ2大勢力（実際は近藤勇の上司待遇でもありました）のひとりでした。会津藩お預かりの彼等の中で、目に余る狼藉の処罰として、近藤勇らは、芹沢鴨討ち取りを内々に命令されるのですが、、、。新撰組について詳しい浅田氏は、おそらく膨大な資料や取材のうえこの作品を仕上げたと思われます。当然脚色も多くされていることでしょうが、この本の魅力は、伝説的なキャラクターとしてではなく、それぞれ登場人物の描写がとてもリアルで人間くさく仕上がっているところは特筆すべき点ではないかと思います。歌舞伎の脚本を依頼されるのが納得するほど、江戸時代の人物の啖呵等も見事です。「声にだして読みたい日本語」というくらい、心地よいせりふがたくさんでてきます。また、登場人物の着物や、情景の色や形が鮮やかに浮かんでくるところも浅田作品ならでは、という感じがします。上下巻、読んでいる間はすっかり幕末の京都にタイムスリップしているような気分になっていました。（＾＾）

  2007.06.06

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  輪違屋　糸里

  こんにちは♪leonaです。最近また、浅田次郎さんの本を読んでいます。今週読んでいたのは、こちら。幕末、京都の新撰組が時代の寵児といわれた時代のお話です。読みながら、いろいろなことを考えされられた本。上、下巻の二冊。時代物、歴史ものは、著者の観点で正義と悪者が大きく逆転します。新撰組のなかで、芹沢鴨はどちらかというと悪者よりに書かれている印象が強かったのですが、この小説を読み、脚色が多く含まれているとしても彼のイメージが大きく変わりました。くわしくはまた追って書いていきたいと思います。

  2007.06.05

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  天切り松　闇がたり　昭和侠盗伝　浅田次郎

  こんにちは☆leonaです。浅田次郎の天切り松シリーズ第4巻、ついに読み終えていました。一気に読むのはもったいなくて、すこしずつよみすすめていたのですが、とうとう。天切り松の青年編。目細の安吉も、黄不動も、お紺姉さんもみんな年を重ねています。舞台は昭和10年前後のお話です。相変わらず気風のいいせりふが立て板に水で並びます。声に出して読んだら、気持ちいいでしょうね、きっと。昨日気づいたのですが、松蔵は昭和10年ごろ26歳。1935年に26歳、ということは。。。1945年に36歳。戦後61年なので、今年はなんと97歳です。今、語っている天切り松は相変わらずしゃんとしてて、おしゃれでもあります。おそるべきパワーですね（・▽・）！

  2006.10.04

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  待つ女　浅田次郎

  こんにちは☆leonaです。浅田先生の本にはまり始めた頃、ずいぶん前にネットの本屋さんで買った一冊です。特別書き下ろし小説「待つ女」が一編と、エッセイやインタビューで成り立っています。今までのヒット作のモデルやエピソードもちりばめられていて、盛りだくさんの内容です。「文学を語るー」の講では、あの神奈川の天青（熊澤酒造）のラベルを書いた、陳舜臣さんとの対談も載っています。小説のストーリー？ちょっとぞくっとするお話。おとなのファンタジー的要素も。

  2006.03.24

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  椿山課長の七日間・浅田次郎

  こんにちは☆leonaです。（＾＾）11月最終日、みなさんいかがおすごしでいらっしゃいますか？今日、横浜は気持ちのよい青空が広がっています。いつものように朝家をでて、仕事をし、何の心の準備もなく、この世を旅立つことになったとしたら、一番気にかかることはなんでしょうか？今回の浅田作品は、そんなお話です。「椿山課長の七日間」浅田次郎著「働き盛りの４６歳で突然死した椿山和昭は、家族に別れを告げるために、美女の肉体を借りて七日間だけ“現世”に舞い戻った！無償の愛、人と人との縁など、「死後の世界」を涙と笑いで描いて、朝日新聞夕刊連載中から大反響を呼んだ感動巨編」浅田作品の特徴として、何人かの主要人物のケースが同時に進んでいきます。それぞれのキャラクターが生き生きと描かれ、絡み合いながらハーモニーを奏でていくところがいつも感心させられます。それにしても、死後の世界の描き方が非常におもしろいです。たくさん笑えるのに、最後に涙を誘われます。それぞれの「家族のカタチ」と、そのありかたがテーマにもなっている作品です。

  2005.11.30

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  沙高楼綺譚　浅田次郎

  おはようございます。leonaです。浅田次郎ファンだと知っている友人が、貸してくれた本を読み始めました。沙高楼綺譚・浅田次郎著浅田次郎氏の短編集です。話はそれぞれ読みきりですが、ストーリーとしてつながっています。まだ途中。どんな話かというと。「王様の耳は、ロバの耳」そんな話。

  2005.11.27

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• 天切り松闇がたり　浅田次郎

  こんにちは☆leonaです。今日は活字を追える時間ができて、うれしいです。今読んでいるのは、浅田次郎の天切り松　闇語り。明治生まれの松蔵が、とても気持ちのよい？江戸前言葉で若き日のお話を留置所にて語ります。その話をきいていると、不思議と情景や、音や、匂いまで伝わってくるようです。こういうお話を映像化したら、だれが出演するか。かっこいい二枚目の役者さんはたくさんいらっしゃいますが、なかなか思いつきません。浮かぶのは、故人ばかりで．．．。難しいところです。お紺姉さんには、高島礼子、なんていいかも。

  2005.11.04

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• きんぴか　浅田次郎

  今日も降り続く雨。そろそろ太陽光線が恋しい！おはようございます☆leonaです！元気がないのは、おひさまが足りないせいもあるかもしれません。こんな日は浅田次郎を読んで、リラックスしなくちゃね。きんぴかは、全3巻。期待を裏切らず、わらわせて、そしてほろりとさせてくれます。1巻と3巻を読破。順番間違えて、2巻が残っちゃった。（読みきり連載なので、ストーリー的にはあまり支障はない、かな。）ぴすけんも、秀さんも、軍曹も、魅力的なキャラクターです。彼らをひきあわせ、支える退職をむかえたばかりの向井刑事、通称「マムシのごんざ」には、故いかりやチョウスケさんを思い浮かべながら、読みました。つづきは、また、次回（＾＾＠）

  2005.10.19

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  地下鉄（メトロ）に乗って/浅田次郎

  浅田次郎作品のバラエティの豊富さに、いまさらながら感銘しています。こんにちは♪leonaです。地下鉄（メトロ）に乗っては、吉川英治賞・受賞作品で、以前から気になっていました。今回も、表紙を開いたら最後、読み終えるまで微動だにせず読破してしまいました。タイトルのごとく、ノンストップの列車に乗っているような勢いでした。どんなお話かと申しますと、１代で財を成し、成功した小沼佐吉という実業家を父に持つ、3人兄弟の次男、真次を中心にストーリーが展開していきます。冷徹でワンマンな父、佐吉に対し、非常に敵意、憎しみを持つ真次。絶大な力を持つ小沼グループの御曹司でありながら、彼には若くして亡くなった兄の思い出や、長年しいたげられてきた母をはじめとする家族の思いから、高校時代に家を飛び出し、現在40代前半のサラリーマン。高校のクラス会の帰り、どういうわけか、地下鉄の出入り口より、異次元空間へたどりついてしまい、そこから思いがけない事実を次々と知ることになります。あっさり、ファンタジーや、ロマンチックな小説、フィクションとして、読むこともできるかと思います。一方で、何冊か浅田作品を読み続けるうち、感じているのは、描かれる登場人物のキャラクターやエピソードが、あまりにも生々しく、リアルだということです。読後の感想は...。このお話のラストは、読んだ方、それぞれが展望を考えるようにつくられているのではないでしょうか。主人公と父の関係、兄弟の関係、そして家族との関わり。真次自身、気づいていなかった気持ちや、生き方について。同じように読まれた方、これから読む方も、ぜひ感想を聴かせてください。ぎゅっと胸をつかまれる、なにかを感じることと思います。

  2005.10.03

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  浅田次郎ばんざい♪

  最近、浅田次郎にすっかりはまっているleonaです。なかなか会えない（読む時間が取れない）と、余計に想いが募ります。これって、恋？（ある意味...。）（－－＊）ﾎﾟｯ「メトロ...」「きんぴか」シリーズ、「月のしずく」、　　　↑あとがひかえているのに、思わず次のをかってしまいましたのん♪ 歩兵の本領　 絶対幸福主義　 待つ女　 タイトルだけ読むと、いつもコワイのですが、やはり、いつもはまるんですよね。浅田ワールド。今年は「読書の秋」にしたいと思います。

  2005.09.26

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  プリズンホテルの続編があるの？

  プリズンホテルの興奮冷めやらず、本を買おうと検索していたら、「プリズンホテル５」のタイトルを発見！ええっ！と、思ったら、コミックでした（・_・＠）こんにちは、leonaです。ああ、やっぱり名作は波及効果があるんですね。もう一度絵つきで読んでみようかな。プリズンホテル（秋）表紙だけみると、ちょっと仲蔵さんのイメージが、自分とは違うように思いましたが...。でも興味シンシンです。もし映像化するなら、だれがいいかなぁ、といつものように考えました。仲蔵さん役には、かっこよくて、貫禄があり、声に艶のある、でも3枚目もできるひとがいいですね。思い描くのは、たとえば、仲代達也さん。宍戸錠さん。むちゃむちゃ古いところでは、60代後半～70代くらいのディックミネさん。武闘派で情緒不安定な小説家、甥っ子の木戸孝之介役は40代。きれいな顔立ちで、クールなところ、も印象を出せる俳優さんとして、保坂尚輝さんあたり。あと、真田ヒロユキさん。性格的な演技の上手な椎名桔平さん。でしょうか。なかなかいいひとが思い浮かばないなぁ。

  2005.09.25

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  プリズンホテル

  みなさん連休をいかがお過しですか？わたしは今日、浅田次郎の、プリズンホテル　4　春を読み終えました。表紙を開いてから最後、読み切るまで動けませんでした。4冊で完結のため、主人公たちとの旅は、これでおしまいです。ああ、続編がよみたいです。シリーズ復活しないかなぁ。(._.)φこれこれ、

  2005.09.23

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• プリズンホテル・浅田次郎

  今日、横浜ではかなりの大雨に見舞われました。みなさん濡れずにご帰宅なさいましたか？おはようございます～♪leonaです。やっと今一息。これから就寝でございます。最近きがついたのですが、本の話をする日って、雨の日が多いです。今日ご紹介する本は、「プリズンホテル」。以前日記にも書きましたね。そう！やっと読めたんですよぅ。京都へ出発する15日の新幹線より、読み始めました。これが面白くって☆夏からはじまり、冬までの4冊で1セットなのですが、かなり勢いづいて読みました！天下の大親分が、任侠業界の方のために造ったホテルが舞台です。もちろん、一般のお客様もいらっしゃるのですが、みなさんいろいろおありのかたばかり。でも、サービスは超一流。こんなホテルがあったらいいなぁ。舞台がホテルということもあり、臨場感もばっちりです。1冊目の夏は、少々「あなたの知らない世界」的な部分もありまして、（基本的にはそんなにこわくないのですが）ちょっとどきどきしながら読みました。しーんとしている時、ちょうどクライマックスだったので、同行した家族が夜中に「ゴソッ」なんて音をたてようものなら、一瞬ひやっとしたりしました(笑）（でもさぁ、おばあちゃん。．．．暗闇で焼き八橋いきなり食べだすのはやめようよ。そのほうが、こわい、から）　（－A－；）ｵﾄﾋﾋﾞｸｼﾈ浅田次郎ワールド、最高です（＾＾）追伸：最後の4冊目、「春」はまだとってあります。だって読んだら終わっちゃう！（さびしーです）

  2005.08.23

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• 「天国までの百マイル」の続き。

  おかあさんと、主人公、安男の会話。姉が昔、大好きな恋人と別れて、エリートと結婚した話を安男がきいたとき、こんなやりとりがありました。*****************************「優子は幸福をさがしていたの」「そうかな。人間の幸福は、惚れた相手と一緒になることじゃないのか。」母はきっぱりといった。「幸福はお金で買える」母らしくない言葉だと安男は思った。「そんなことないって言うのは、贅沢な育ちをした人たちよ。とことん貧乏すれば、幸福がお金で買えることはわかるわ。だから優子は賢いと思う。幸福のために秋元さんを選んだの」（秋元さんは安男の義兄。現在は銀行の支店長。以前安男が倒産に追い込まれたきっかけにもなっている、どちらかというとかなりやーな性格の人物です。*******************************自分はお金だけで幸せが買えるとは思いません。だけど、たいていの人が普段幸せ、と思えることって、お金でそろうことは確かに多い。経済的なことが原因で、起こる諍いもたくさんあることを考えると、「おかあさん」のひとことは深いと思います。一方で、お金を守るため、保身に走って人を不幸にしていることはないか。（基本的に、自分が幸せでないと、ほんとに人に優しくするのって、難しいと思うけどね。）お金のないときも、どう幸せに過ごすか。わたしには、使い道がわからないような、多額な財産は必要ないと思います。ですが、・余計な苦労はしない程度、・心を豊かにできる投資が、自分にできる程度の蓄えが常にできるような人になりたいです。誰かのお祝いにかけつけられる、とか、自分がキレイにいられるとか。「修行」にフラッと時々いけるくらいの力はこれからちゃんと、つけていきたいなぁ。（笑）（雨の日はどうもいけません。（＾＾；））

  2005.07.04

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  天国までの百マイル･浅田次郎

  横浜は今日も、大粒の雨が降っています。昨日の週間予報によると、今年の七夕も曇り空だそう。星を眺めるのは難しいようです。そうはいっても、雲上快晴ですから、織姫と彦星はきっと、ふたりっきりのデートを楽しんでいるかもしれません。（＾＾）さて、天国への100マイル、読みました。昨日は通して、一気に完読。読み終わるまで、本が閉じられませんでした。天国までの百マイル主人公は城所安男、40歳。以前は不動産で成功し、大きな会社を経営していたのですが、バブル後、倒産。高校時代の同級生の会社で営業職をしています。離婚後、子供の養育費を支払うために、給料の30万円は右から左へ。何もなくなった彼ですが、彼のお母さまが、心臓血管の持病で入院したところから、物語は展開していきます。兄、姉は、一般社会では出世街道まっしぐらのお金持ちですが、みーんな「やな奴」です。（でも、これが正直、どこの家庭でも本音だろうな、と思ったり。）一方で、魅力的な人物もたくさん登場します。彼を拾って養っているまりさん。元奥さんの英子さん。神経質そうだけど誠実な内科医の藤崎ドクター。後半関わる天才外科医。もっともっと。誰に共感するかは、読み手によって違ってくるのでしょうね。そして、誰よりも、4人のこどもを育てた、安男のおかあさん。読んでいる間、とにかくウルウルし通しでした。いろんな理不尽さも悔しいし、それに対して包み込む周囲の温かさ、やさしさにも心が響いたし。おかあさんの、子どもを思いやる気持ちや言葉も深い。感じたことがたくさんあって、書ききれないくらい。話が長くなるので、ひとまずこのくらいにしますね。（＾＾）いい本にめぐり合えました。時任三郎主演で映画化もされているお話ですが、ごらんになった方、いらっしゃいますか？

  2005.07.04

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• 霧笛荘夜話

  横浜は今日、梅雨らしく、本格的な雨降りです。こんな日に、おすすめの一冊を紹介します。「霧笛荘夜話」　浅田次郎著港町に、一軒の古いアパート。そこには６つの部屋があり、それぞれにまつわるストーリーが展開していきます。くわしくは↓http://www.kadokawa.co.jp/sp/200411-03/それぞれ一話ずつ完結しているのですが、すべてのストーリーがつながっています。ひきこまれて一気に読みました。さきほどまでしらなかったのですが、小説にマッチしたCDも発売されているようです。今度はききながら読んでみたいと思いました。

  2005.06.15

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