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カテゴリ:遥音の事
弦人の弟、2年生の遥音。
先日お兄ちゃんをクラスの子に紹介するという、副籍交流をしました。 通常は弦人の学年の4年生のクラスの子と交流する事が主ですが 今回は初の試みで、弟の学級の子と交流をしました。 きっかけは、数日前の事。 学校の帰り道に、遥音のお友達が弦人を見かけ 「はるとくんのお兄ちゃんって、怖い」と言われたことがきっかけでした。 はるとの気持ちは複雑でした。 優しさのかたまりの様な、僕の大好きなお兄ちゃんを、怖いと言われた。 何でそんな言い方するんだろう。悲しい。 みんな、弦ちゃんの事を知らないんだよ。 体は動かないけど、心はそのままなんだよ。 お笑いが大好きで、ぼくが笑かすとゲラゲラ笑うし、優しすぎてすぐ泣いちゃうし。 もっとみんな、弦ちゃんの事を知ったらいいのに・・・。 彼の気持ちを、担任の先生に相談しました。 すると、電話したその場で、 「次の4年生の副籍交流の時に、2年生のクラスにも来れますか?」と。 決断力の速さに驚きましたが、熱い気持ちで話を進めてくださいました。 ちょうど興味を持ち始めたいいきっかけなので 遥音君のお兄ちゃんを、遥音君の口から紹介できるといい。 みんな違うけど、みんな一生懸命生きている命。 色んな形があっていいよね。 自分の感情で相手を見るのではなく、違いを認めて興味を持つきっかけになるといい。 ちょうどパラリンピックが始まるので、合わせて考えられたらいい。 そんな風に先生は言って下さり あっという間に副籍交流の話しが進んで行きました。 遥音の気持ちに少しでも「嫌だな」という迷いがあれば また別の形になったかもしれない。 遥音に話をすると、 「ヤッター!嬉しい!」と大喜びで 「何を話そうっかな~。ドキドキするな~。」と 弦ちゃんが自分のクラスに来るという事が本当に嬉しい様子で その日が来る事をずっと楽しみにしていました。 遥音にとって、みんなの前でお兄ちゃんを紹介するという事は初めての経験です。 今まではただのお兄ちゃんと思っていたけど ある意味、『遥音君のお兄ちゃん』を公にする事になる。 それって、遥音にとっては大きな事なんじゃないかなぁと。 客観的に見るきっかけにもなるし、 自分がどう思っているか向き合うきっかけにもなる。 友達に弦ちゃんを知って貰うことで、周りの友達の輪も広がる。 知っている人が多い程、遥音には協力者が増えるわけで 彼にとって生きやすい社会になる。 これをきっかけに、彼自身の世界が広がるかもしれない。 今回の副籍は、弦人の為でもあるけど、遥音の為でもあるんだろうな。 担任の先生と何度か打ち合わせでお話をしましたが とても熱心で経験も豊富な先生で どんな風に子供達に伝えたらいいか、何を伝えたいかを 一緒に考えてくださいました。 遥音君の目線から見た大好きなお兄ちゃんを、みんなに紹介できるといいですね、と。 副籍交流の当日。 まずは、通常の4年生のクラスで交流をした後 2年生の遥音のクラスに向かいました。 遥音はちょっぴりドキドキしていましたが、嬉しそうにみんなの前に立ち 自分の口で弦ちゃんを紹介しました。 生れた時からずっと側にいて、誰よりも弦ちゃんの事を知っている遥音。 お笑いが大好きで、酸っぱいものが苦手で、 僕が笑わすとどんなことでも笑ってくれるから、大好きです、と。 私から、弦ちゃんの体のことを二年生でも分かるように、簡単に説明しました。 お母さんのお腹の中にいる時に、脳が傷ついてしまって 力を弱くしたり強くしたりとコントロールすることが難しいこと。 そのため、歩いたり立ったりしゃべったりすることが出来ないこと。 でも、心はみんなと一緒で 楽しいとゲラゲラ笑うし、悲しいと泣いちゃうし、嫌なことがあると怒る。 見かけは違う部分もあるけど 一生懸命生きている、命だね。 みんなに考えて欲しいこととして 公園で弦人がご飯を食べていると、そのご飯を見て 「気持ち悪い」と言われた事を話しました。 弦人は言葉では言えないけど、言っている事は大体理解できるので とても悲しそうな顔をしていた事。 その事を遥音に相談すると 「ハンバーグでも、丸でも四角でも味は一緒でしょ。 ミキサーにかけていても、同じハンバーグだよ」と言った時の事を話し とても分かりやすいと思ったと話しました。 人間も同じで、色んな人がいて 見かけは手がなかったり、足がなかったり 耳が聞こえなかったり目が見えなかったり、 歩けなかったりしゃべれなかったり 外からは見えないけど、心の中が病気で苦労している人もいる。 だけど、みんな一生懸命生きている命だね・・・と。 二年生なりに、身近に色んな人がいるんだ、 という事が分かっただけでも、今回の交流は良かったかのかなぁと思う。 その後は、先生からのクイズコーナーがあり 弦ちゃんの味覚の鋭さを三択クイズにしたり (弦ちゃんは酸っぱいのが苦手で、カルピスでも酸っぱく感じるよ~) 好きなテレビ番組は何でしょうとか (お笑い番組とか、ドラえもんとか) トイレでどんな事をすると、ウ〇チが出しやすいでしょう?とか (はーくんが面白い事をして笑わす!) こういうクイズは面白かった様で、 子供達がグイグイ食いついて興味を持っていた。 最後に、クラスの子から弦ちゃんへ 歌のプレゼントをしてくれました。 『ありがとうの花』 弦ちゃんの目の前で真剣に歌ってくれて、感動しました。 2年生くらいだと、照れやふざけもありそうだけど そういうのもなく、みんな真剣に弦ちゃんに向って歌ってくれた。 弦ちゃんも嬉しそうでした。 お笑い一発芸を急遽やってくれる子供もいて 弦ちゃんはゲラゲラと大笑いしていました。 そんな様子を見て、「あー笑ってるー」と一緒に笑っていました。 20分間位のはるとのクラスでの交流でした。 遥音はみんなの前で、お兄ちゃんをしっかりと紹介出来て 本当に良くやったと思う。 なかなか友達を前に、自分の兄を紹介する何て 出来ないと思うよ。 すごい事をやってのけたと思う。 これから3年生になっても、出来ればまたやりたいな、と言っていました。 帰ってから遥音に「どうだった?」と聞くと 彼なりに色んな感情が出てきている様でした。 夜の布団の中。 今日の事で興奮気味のはーくんの話を聞きながら 彼の頭の中は、いっぱい考えているんだなぁと感じました。 長くなるので、続く・・・・ 節分ではーくんが鬼に変身! 本気で怖がる弦ちゃんと、怖くて逃げまくっているほのか。 あまりにも二人が怖がるもんだから、ついつい調子に乗って 「鬼だぞーーー!!うおぉーー!!がおーーー!!」と 怖がらせてまくっていました(笑) 「福はーうち!!鬼はーそと!!」と豆を投げつけると、 大演技で苦しみ、激しくのたうち回っった後、逃げて行きました こんな風に怖がってくれるうちは 鬼もやりがいありまっせ~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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