カテゴリ:本の感想(あ行の作家)
綾辻行人『鳴風荘事件―殺人方程式II―』 ~カッパノベルス、1995年~
刑事・明日香井叶さんと双子の兄で大学生の明日香井響さんが活躍するシリーズ第2作です。 それでは、簡単に内容紹介と感想を。
――― 叶の妻・深雪は、10年前に埋めたタイムカプセルを掘り出すため、久々に恩師や友人たちと再会することになった。タイムカプセルに入れた将来の夢―刑事と結婚するという夢をかなえたことを示すため、叶も同行する予定であったが、叶は盲腸で入院することになってしまう。そこで双子の兄・響が同行することになった。 久々に出会った友人の一人、夕海の変貌ぶりに、友人たちは一様に驚きを隠せなかった。彼女は、数年前に事件で殺された自身の姉で、未来を予言できると評判だったイラストレイターの紗月にそっくりになっていたのだった。 そして。友人の一人の建築した鳴風荘に宿泊した翌朝、夕海が殺害されているのが発見される。彼女は、姉の紗月そっくりに伸ばしていた長い髪を切断されていた。紗月が殺害された際、シンボルだった長い髪を切断されていたのと同様に。また、被害者の部屋からは多くのものが持ち去れていた。 ―――
本作はかつて、テレビドラマにもなっていました。綾辻さんの作品のドラマ化ということで、かなりわくわくしながら観たのを覚えています。 今回は、前作とは違って、正式に読者への挑戦も挿入されています。 核心となるトリックは覚えていましたが、例によって犯人までは覚えていなかったので新鮮な気持ちで、また伏線の妙や、物語の運びを味わいながら楽しみました。 綾辻さんは館シリーズが有名ですが、殺人方程式シリーズもとても面白いと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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