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2022.12.24
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高田崇史『QED 神鹿の棺』
~講談社ノベルス、2022年~


 QEDシリーズの長編です。

 2006年。
 奈々さん、崇さんは、小松崎さんの誘いで、パワースポットとして知られる東国三社を訪れることになります。元々、茨城県のある村の神社から、だいぶ昔の白骨死体が入れられた瓶が見つかり、他にも多くの甕が見つかったことから、知り合いのジャーナリストがその神社を調べている…というのが、発端です。
 常陸の名の由来にはじまり、東国三社(香取神宮、鹿島神宮、息栖神社)がつくる二等辺三角形の意味するもの、そしてそれぞれの神々の由来の真相などなど、今回も崇さんの説に興味が尽きません。
 一方、事件のほうは、これらの歴史に秘められた謎もからめられた、ある(これは完全にフィクションの)村の風習をモチーフにしています。昔のものの白骨死体と同様、瓶に入れられていた死体が意味するものとは。そして崇さんは、なぜさらなる事件の展開を予知できたのか。こちらも面白いです。
 初版限定で、講談社ノベルス創刊40周年記念のショートストーリーが付いているのも嬉しいです。

(2022.08.15読了)

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Last updated  2022.12.24 16:13:30
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