|
カテゴリ:論文執筆にむけたメモ・つぶやき
ちょこっと修正します。2月18日
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■貨幣と価値 2月学期は、とくに楽しみにしていた講義がありました。 それは、これまで著書を読ませていただいていた、 内山節さんの講義が聞けるからです。 内山先生の講義のポイントをうまくまとめることはできませんが、 講義や、最近読んだ著書から私が強く感じていることとは・・・ ○交換価値 普段わたしたちは、商品に対してお金を支払い購入します。 そのとき支払う金額は「価格」といわれますが、 経済学では交換価値として取り扱われます。 ○使用価値 でも、わたしたちの暮らしの豊かさは、 もうひとつの価値「使用価値」で作られます。 例えば、お米を買うとき大事なことは、 それを食べるとおいしいとか、 家族が笑顔で食べられるとか。 そういったことなんです。 お米を買うときに、 それをいくらで「売れるか」=交換価値を考えることはありません。 当然ですよね。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■貨幣の機能 私たちにとってのお金は、あくまでも、モノを買うための道具ですが、 実は、「おカネ」の役割は、これにとどまりません。 通常「庶民」的な使い方としては、 (1)交換機能(モノを売買するためのもの) (2)貯蔵機能(ためるための機能) というような役割として使われます。 ここでは、「お金は手段」です。 しかし、お金をいっぱいもっている人は、お金を軍資金にして、 材料を買い、人を雇い、商品をつくって、売って、元のお金よりも、 「多くのお金」を得ようとします。 これが、投資といわれるものです。 (3)資本としての機能 ここでは、「お金は目的」です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■お金の第3の機能を最大限に利用する資本家と だからサラリーマンが成り立つというお話 この投資という役割を「資本家」が担い、 自分で食べるものをつくることができない都市住民を「労働者」とし、 この労働力をつかって、利益を出すことを 資本主義経済と言いました。 人をモノのように言って、なんだか違和感を覚えますが、 今の世の中の現実は、まさに、「労働力」という商品を販売することで、 私たちは、お金を手に入れることができるのです。 逆に言えば、投資ということがあるから、 「雇ってもらっている」そして「お金をもらえる」。 という世の中なのです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■私たちの社会 戦後の高度成長期は、こういう世の中ではあったものの、 経済の規模が飛躍的に大きくなりました。 その結果、すべての人が、過去に比べて幸せになりましたし、 それがずっとつづくだろうとおもったときに、 日本っていく国は素晴らしい国だと思えたのかもしれません。 ■本来の資本主義経済の姿が今の日本 でも、そんな状態は長くつづきません。 今は、お金のある人が投資して利益を出し、 お金を稼がないといきていけない庶民は、 条件が悪いと知りながらも、それしかないから雇われて働く。 どんどん先が悪くなるとわかっていても、 それ以外の逃げ道がない。 ■行き詰まり感はあるが、変えられない 極端にいえば、そういう閉塞感がでてきています。 さらに、お金をいっぱいもった人たちは、 「人を雇い、材料をかって、工場をつくって、うって」という商売は、 「モノの売れ行きが無限でない」ということに気づき、 「モノでないもの」に投資をするようになってきています。 それが、「株式」であったり「穀物の先物」であったり。 近年は、「外国為替」だっり「国債」だったりもしています。 もうこうなると、なんでもあり。 変動があって、リスクがあれば逆に利益がでるという世界は、 すべて、「実際の需要」ではなく、「お金の運用先」として考える人の マネーが入り込んできています。 でも、このことが、結局、穀物やオイルの価格を引き上げていたとしたら、 わたしたちの暮らしはガタガタです。 わたしたち、サラリーマンが成立しているのは、 きわめて細~い線の上でのできごとなのかもしれません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■でもこれは、わたしたちの選択の結果なのだ でも、大事なことは、 これは「悪いこと」ではないということです。 わたしたちは、こういう世の中を「無意識」だったかもしれませんが、 創り上げてきたからなのです。 国のせいでも、大企業のせいでもなく、私やあなたが望んだことの結果としての 社会といえるのです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■これらどうするか?? 内山先生は、わたしたちの暮らしをどうするかと考えるときに大事なことは お金がいらない社会をつくっていくか、 地域の中でお金がつながっている(投資ではなく、物と物の交換のために お金が使われる)世の中をつくっていくことが 大事だとおっしゃいます。 極端な話かもしれませんが、 お金を稼ぐことでしか生きられない私たちがいるからこそ、 私たちの労働力と、原材料を購入し、 それでできた商品を販売する事業が成り立つ。 本来は、自分の必要なものを自分でつくりだしたから、無駄はなかったのに。 ■社会を変えていくための原則 いろんな社会の矛盾を解決するのに、 投資する人、雇われてお金を貰う人、消費する人という今の構造を 変更しないという前提では、無理なのかもしれません。 僕はいままで、豊かになる=物が多くある=お金がいる=稼ぐという方程式を 信じていました。 でも、豊かになる=暮らすことに困らない物がある=できれば自分でつくり、 無理な分だけお金を稼ぐ=そこそこあればよい という方程式もありうるのだと思います。 そこに、新しい社会の可能性があるのかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[論文執筆にむけたメモ・つぶやき] カテゴリの最新記事
|