外国人参政権の「不適切」出題
外国人参政権の「不適切」出題大学入試センターの対応めぐる批判の底流MSN産経ニュース教科書を見ると、最高裁判決をほぼ半分の教科書で取り扱っているのは確かだが、判決の全体像はほとんどカットされているのが現実だ。それが受験に出題されれば今度は疑えない事実と化していく。これまでも繰り返された光景で、思想統制にもつながる問題をはらんでいる。 あたかも最高裁判決で外国人参政権が認められたといわんばかり。そもそも、最高裁が過去に外国人参政権について憲法的見地や裁判で判決を下したり法律的解釈を示したことは無い。 最高裁がこの問題について言及したのは傍論で裁判官がつぶやいただけ。傍論とは上記の通り簡単に言うと裁判官の独り言とかつぶやき程度のもので、法的にも公的にも何も意味の無いもの。要するに、最高裁でも判断の難しい憲法解釈を高校生に対する大学の受験問題に正か不しかない問題にすること自体が間違いであるように思える。この問題を高校生に出すのであれば、参政権を外国人より15歳以上の日本人に与えてから論議するのが順番ではないだろうか。現実には未成年には政治的判断が難しいなどの意見から選挙権は20歳以上にしか与えられていないが、憲法解釈をさせるような問題を考えさせる時点で、思想統制にもつながりかねない問題だ。