カテゴリ:絵本
「うごく浮世絵!?」
よぐちたかおさんのうごく絵本(しかけ絵本?)「うごく浮世絵!?」、 ずいぶん前レビューするとお約束したきり放置しておりました。 うごく浮世絵!? よぐちさんからいただいていた宿題(「うごく浮世絵!?」の秘密)の解答を探してから・・・ と思っていたのですが、とうとう期限切れになってしまいました。 よぐちさんが「うごく浮世絵!?」の秘密を公開されたのです。 解答を見てみると、あー、やられた~って感じ! カバーと本体を見比べたり、本体の絵をじっくり見たりしてみても判らない筈だわ。 こんなところに仕掛けがあったとは・・・。 (「うごく浮世絵!?」をお持ちの方は、考えてくださいね~。 よぐちさんが仕掛けた遊びがどの辺りにあるのかを。) どなたも正解者はいなかったみたいです。 よぐちさん、してやったりって思ってらっしゃるでしょうね! 見抜けなかったのが、とっても悔しい~。 ・・・ってか、こんなところに潜んでいるとは誰も思いません! よぐちさん、遊び過ぎ!! その件について後日お教えするとして、まずはレビューから。 「サーカスがやってきた」と違ってこちらはボードブックじゃありません。 普通のぺらぺらの紙なのでちょっとマジックフィルムの操作性が悪いんです。 なかなかページをフラットに押さえられないので、 マジックシートをくるくる動かすときにはかなり技術が必要。 (次に増刷するときには思い切って、ボードに替えてくれたら良いのになーと思います。) さて、最初の作品は歌川重宣の「牡丹に蝶」。 右のページによぐちさん作の動く絵が掲載されており、 左のページに日本語と英語のコメントと元の絵が掲載されております。 で、右の絵にマジックシートを乗せて小さな円を描くように動かすと、 蝶が可憐に羽ばたいて見えるんですね。 ページが湾曲していると、 牡丹までもが水面下にあるもののように波打って見えるのがご愛嬌♪ 残りの絵は、波しぶきが上がったり、ぼんぼり(?)の明かりが明滅したり、 鳴門の渦がくるくる渦を巻いたり、手が動いたりするのですが、 最後に一番感動したのは、葛飾北斎の「富嶽三十六景/凱風快晴」。 マクベスに出てくる森でもあるまいし、スタティックな筈の富士山の絵がどうして動くのか? うふふふふ~~~~ 動くんじゃないんです。 色が変化するのです。 夕焼けの茜色から更に陽が沈んだ頃合の紫色に。 この絵は本来、茜系は茜系、青系は青系の色彩でまとめられている筈なのですが、 ページがフラットになっていないときには 1枚の絵の中にその茜と紫が交じり合って現れてしまいます。 おかげで却って美しい色パターンが出来上がっていたりして・・・。 ずーとここまで、絵が動くというパターンで持ってきて、 最後にこの色彩の変化で締めくくるところが憎いですね 結論。 操作性が悪くてちょっと絵柄の判りにくいところもありますが、 子供を日本の伝統文化に親しませるという点からすると とっつきやすくて良い絵本なのじゃないかと思います。 日頃からこういう絵に親しんでいると自然と教養が身につくのではないでしょうか? さらりと自国の伝統文化について語れるようなお子様って、ちょっと素敵じゃないですか? *************************************************************** さて、夏休みに入って退屈しているお子様をお持ちの親御様方、 こんな実験キットはいかが? あのでんじろう先生がプロデュースしたプリズムキット。 詳しくは、下の画像をクリックしてね。 今日はもう解説する気力がございませ~ん。 あしからず。 【米村でんじろう】プリズムキット お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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