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活字と植物メンテ、クラシックの日々

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2008/04/07
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カテゴリ:おもいで
※写真は産経新聞の記事より


東京のJR中央線の
オレンジ色の通勤形電車『201系』が
引退するらしい。
最新型のステンレスのE233系に
とって代わられ、
オレンジ色の車体を見ることは
今後なくなってしまうそうだ。


オレンジ色・・・
これが
“赤い色”
として、
歌に歌われたことがある。

今から30年ほど前の
さだまさし『檸檬』だ。


それから10年ほど経って
私が首都圏に移り住み、
その…
“檸檬”の世界が
実在することに
私はえらく感動した。


快速電車の赤い色

それから

各駅停車の檸檬色

両方とも
たしかにそんな色なのだった。


快速電車の赤い色、

快速電車の赤い色…

この赤い色が
とうとう消えてしまう。

檸檬と車体が
すれ違った瞬間の
鮮やかさ・・・

想像しか
したことはないが、
電車がなくなると、
“檸檬”も
永久に失われてしまうようだ。


先日の東京ゆきは
あまりゆっくりできず、
そちら方面に足を伸ばすことも
できなかった・・・


それでは、
“檸檬”をごゆっくり・・・


--------------

  檸 檬
作詩・作曲 : さだまさし

或の日湯島聖堂の白い石の階段に腰かけて
君は陽溜りの中へ盗んだ檸檬細い手でかざす
それを暫くみつめた後できれいねと云った後で齧る
指のすきまから蒼い空に金糸雀色の風が舞う
喰べかけの檸檬聖橋から放る
快速電車の赤い色がそれとすれ違う
川面に波紋の拡がり数えたあと
小さな溜息混じりに振り返り
捨て去る時には こうして出来るだけ
遠くへ投げ上げるものよ

君はスクランブル交差点斜めに渡り乍ら不意に涙ぐんで
まるでこの町は 青春達の姥捨山みたいだという
ねェほらそこにもここにもかつて使い棄てられた
愛が落ちてる
時の流れという名の鳩が
舞い下りてそれをついばんでいる
喰べかけの夢を聖橋から放る
各駅停車の檸檬色がそれをかみくだく
二人の波紋の拡がり数えたあと
小さな溜息混じりに振り返り
消え去る時には こうして出来るだけ
静かに堕ちてゆくものよ





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Last updated  2008/04/07 01:10:33 AM
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