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おいしい 千葉 ~ponの食べある記~

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いつもお腹いっぱい ぺろりん28さん
2009.02.18
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以前掲載した「ログハウスべあ」にてSPイベントが行われるというので、急遽馳せ参じることになった。その名もズバリ「なおさんのケーキをおもいっきり食べる会」。

この店の協力パティシエの一人であるNaoさんのケーキ(orスイーツ)のキラ星を一同にならべて、それをその筋のファンが集まり、徹底的に味わい倒そう、し尽くそうという会合である。すでに確たる歴史を刻み、今回で3度目を数えるという。

10分前くらいに到着し、中にはいる。お客さんのほとんどはすでに顔をそろえ、今か今かと開始を待ちわびていた。カントリーorファンシーな手作り雑貨を眺めていたりする。

その筋のかたは(当然ながら)女性が多い。というか、その状況はほぼ100パーセントに近い。そこに男子が参加するというのは、かなりのプレッシャーではあるだろう。浮いて浮いて浮きまくっているというのが、残念ながらの現状である。

しかし、こちらとしてもダテに食べ歩いているわけではない。それなりの場数を踏んだプライドだけは持っているつもりだ。ここは一つ。今までもそうしてきたように、堂々と参戦するしか術がない。

時間が来て、ママさんの声がかかる。主役のNaoさんが登場する。ギリシャ彫刻の女神像を彷彿とさせる端正美系のかたで、手指がスラッと伸びている。

かるく頭を下げたあと、そちらを気にして手を添えた。背の高い白いシェフ帽をかぶっているのだが。それが気になって仕方ないらしい。「アンパンマン」の中で、バタ子さんは登場時間のすべてにおいてその帽子をかぶり続けているのだが。実際その姿を貫徹するのは、きつくて鬱陶しいものがあるに違いない。

品物のレクチャーが少しあった。一人前のオノコとしては、それをほぼ優良幼稚園児の素直さで聞きとおす。ときどきメモを取ったりする。

本日のメニューは次のようになっていた。

・タルト・オ・リ
・ジンジャー・シフォン・ケーキ
・ポルボローネ
・ガデット・デ・ロワ
・ココナッツ・ムース
・スフレ・オ・ショコラ アメール

時間をかけ、一品ずつゆっくりと供されていく。いくらか気を張っていた日本男児のはずだったが。あとはただ、Naoさんのくり出す絶品のスイーツ境に身をゆだねるばかりになった。一度くずれると、あとはそのへんの下手な酔っ払いより始末にわるい。口元までか目元まで、無限に垂れ下がっていく。

それにしても。どれを食しても、しつこさとはまったく無縁。上質かつ典雅な甘みが、口のなかにまろく響きわたる。それらは、至高にふんわりした軟着陸状態で、ジェントルに積み重なっていく。あるいは折り重なっていく。

そのとき私の中では、たしかに一つのフレーズが静かに鳴り響いていた。曲はラフマニノフの交響曲2番の3楽章。

それは、ただひらすらゆったりとした抒情性に満ちている。満ちあふれている。曲が進むにしたがって、じょじょにテンポを上げながらクライマックスに突入&集約していく。その一連のフレーズがずっとつづき、鳴りやんでくれない。

地球上に存するありとあらゆる優しさを拾いあつめ、地球上に存する数限りない憧れをまとめ上げ、そのすべてを透明で巨大な翼に載せたまま、上へ上へと上昇をつづける。それらを音のかたまりとして具象化し、再現化したようなその音楽。音楽というよりもはや流れそのもの。流れというよりある種のスペースそのもの。一人立ちした雰囲気そのもの。

なんと親しげでゆるやかなのだろう。なんと広やかで優美なのだろう。自分のなかにおいて、そのフレーズとこの甘やかな味覚境は、連想ゲームのように緊密に結びついてしまっていた。

それは、あるマジジャンの決まりフレーズ「時空をとらえました」に通じるかも知れない。あるいはすでに「時空を超越」してしまっているのかも知れない。

物のかたちは、物理上の「実の形」と、人が係わって達成する「仮の形」があることを知っているだろうか。

パソコンは小型化がすすみ、小さいものなら単行本サイズのものまで登場しているが。これをすべて真空管系で組み上げるとすると、横浜ランドマークタワーの大きさでもまだ足りないという。

文庫本は、実際15×10×1センチくらいの大きさだが。感動して読みおえたあとでその本を眺めてみると。それはそのコンパクトさでは収まりきらない。あらゆる時空と言葉と人間をつめこんだ、巨大な実体と化している。

CDは、直径12センチの他愛もない円盤にすぎないが。内容のすばらしさに打ちのめされたあとに眺めてみると。それは、ほぼ無限をパッケージしたワンダーな極薄UFOだということが分かる。

人そのものは、また人がからんだあらゆる物は、必然的にそれら複層的なサイズを所有している。要は、それを気づくか気づかないかの違いにすぎない。それをしかとキャッチできる感受性を持っているか否かにすぎない。

「魔法」は、「ハリーポッター」の学校だけに存在しているわけではない。自分に都合がいいばかりの調子の良い魔法を「魔法」とは呼ばない。それは人の心の中にこそ存在し、その回路を経由して認知し、果てしもなく増幅する種類のものである。

感動すること、感じ入ることは人間の特権中の特権なのだろう。それをフルに活用しないのは、もったいない以外の何物でもない。

ケーキを主客とした少し遅めの昼餐は、相変わらずつづいていた。

私には映っていた。どの品がやってきても、実体とはまた別の、もっと広やかで、もっと伸びやかな、スケール感のあるものとして。おいしさという日常的なものでも、それが至芸を究めれば、じゅうぶんに「無限」に到達する。到達できる。

感動、感応、堪能が、あるときは順序よく1つずつ、あるときは3つ一緒に攻めてくる。

これにはもう、ただ感謝するのみ。平凡きわまりないが「ありがとう」の一言しか、いうべき言葉が見つからない。こんな稀有な機会を与えてくれたことに、頭を下げるしか術がなかった。

    *     *     *

「タルト・オ・リ」
(花言葉になぞらえて「甘言葉」を献呈すると「噛み切れない心」。じつはこれ、当たりの一品だった)
ベア タルト

「ジンジャー・シフォン・ケーキ」(左側)
(甘言葉は「ジェントルハート」。シフォンケーキのふわふわさは前述のまま。極微なる極細緻密なふわふわ生地に、極あっさりの、これ以上甘さ控え目にしたらもはやクリームでさえもなくなってしまうような、絶妙の寸止めでバランスを取った生クリームが賦与されている。それらに、ジンジャーの爽味とベリーの酸味が参画する)
「ガデット・デ・ロワ」(右側)
(甘言葉は「純真」。見た目よりずっとあっさり。見た目よりずっとさっぱり。パウダーシュガーが、最高度にやさしく絡む)
ベア ケーキ2

「ココナッツ・ムース」
(甘言葉は「爽快なるサマータイムブルース」。当然のようにふんわり。そこに、ココナツ独特のシャキ感が一種異彩を添える。パッション&マンゴーで、味覚にキレと華やかさを添えた南国系ムース。コース的な意味あい、味のコントラスト面からいってもこの酸味は貴重。重責を担う)
ベア ムース

「スフレ・オ・ショコラ・アメール」
(甘言葉は「ぞっこん」。ステージのトリは温系の重鎮がつとめる。しぼまない内に、フハフハをハフハフでいただく。一口いっただけで、とろとろに魅了されてしまうこと受けあい。濃厚カカオ効果で下地のできた現代人には、ある意味ちょうどよいほろ苦さ。現代仕様のクマのプーさんなら、これもハニーと同じように喜んで食べてしまうことだろう)
ベア スフレ

手作り雑貨 coffee&cakeの店「ログハウスべあ」
住  所:長生郡長柄町山之郷482-113
アクセス:生命の森近く 地図参照 P(約6台)
電話番号:0475-35-2740
営業時間:11:00-18:00/
定  休:火曜日、水曜日(年末年始休業あり)
客  席:テーブル2卓(可変)/
利用種別:個人向き/少人数向き/女性向き/グループ向き/
イベント:「パティシエールなおさんのケーキをおもいっきり食べる会」
     (2009年2月18日13:30~)
     (要予約)(ドリンク付/1900)
料金支払:あと払い/
メニュー:【ケーキ】(日によって可変)
      パティシエなおのケーキ(日替り)390/
      パティシエなおのシフォンケーキ(オレンジ)280/
      keikoちゃんのチーズケーキ390/
     【セット】
      ケーキセット700(日替りケーキ+飲物)/
      コーヒーセット500(+クッキー)/紅茶セット500/
     【飲物】
      アイスコーヒー350/アイスティー350/ペプシ300/
      ブルーハワイ350/カナダドライ300/オレンジジュース300/
      グレープフルーツジュース300/アップルジュース300/
     【ティー】
      ペパーミント500/ローズヒップ500/カモミール500/
      キャラメルティー500/ブルーベリーティー500/
      アップルティー500/ローズティー500/
      ストロベリーティー500/シナモンティー500/
評  価:☆☆☆☆☆
     (味4.5/量4/サービス4.5/雰囲気4.5/CP4/駐車場4)


前掲の「べあ」~里山の自由市広場にて~(2008年12月18日)





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Last updated  2013.09.21 04:35:18
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