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テーマ:今日のランチ(39974)
カテゴリ:市原市 和食
袖ヶ浦のド真ん中で個性的な輝きを放っていた「福のじ」が、市原に完全移転してきたというので、興味津々に寄らせてもらう。
以前、「虎林」や「食いものや遊」などがあったその場所に、もう十年選手のように何くわぬ顔をして普通に営業していた。あまりに普段着っぽいオープン模様なので、よほど強力に意識してないとあっさり通りすぎてしまう。 中は、二つの店を無理に一緒にしたようで、妙な構造になっていた。エリアが完全に真っ二つに分かれている。なぜか、いちばん似合いそうもないグランドオーケストラ系のBGMが堂々&流麗にながれていた。 肝心のメニューは、かなり絞りこんだ印象。旧来のサービスランチもないし、定食類もない。ガウディの聖ファミリア教会よろしく、海老天が尖塔状に立ちならぶ「デカ盛り海老天丼」も見当たらないし、アニバーサリーパフェもやってない。 それだけ、現在の自信作をならべたとも言えそうだ。とりあえず「どでか丼」シリーズは健在だったので、その中からごく無難に「天丼」を注文する。 品物の登場を目の前にして、私はすぐに観念した。とにかくとりあえず途轍もなく突拍子もなく、予想をはるかに超えてボリュームたっぷり。イヤ、たっぷりしすぎていた。 ここの直径30センチの丼はすっかり見慣れているので、別にサプライズする義理も人情もないのだが。肝心の中身のほうが、それこそ小池さんの頭的冠状にあふれんばかりに盛られている。これには、最初から白旗を掲げるしかなかった。 いわし、あじ、海老、穴子、春菊、ナスという常連が、大きな空間をいかにも狭そうに占有しながら、各々の身体を自由奔放に張り広げていた。 それぞれが桁はずれにでかい。中身の小規模さをコロモでごまかすためにわざわざ大柄にしたというような、貧相なこころざしの品物ではない。 XLの子が4Lの服を着た(それもカジュアルのダボダボ系)のではなく、4Lの子がやや余裕の5Lのツメ襟学生服を着たような、そんな風体をした天ぷら軍団だった。 具の肉づきにおいても、かなりの充実度を誇っている。穴子などは、相撲部か柔道部の諸氏・先輩からぜったい誘いがかかろうかという代物。 ほかの魚の身にしても半端なく大柄。ひと口ほおばると、口中はみごとなまで(盛んに)(なかなか)サカナサカナしてしまって、いつもはそれほど欲しない野菜系の天ぷらが、このときばかりは恋しくてたまらなくなる。基本的に、味は房総流の濃い目。ご飯との相性が抜群によい。たまらない人は間違いなくたまらない。 もちろんすべてが大盛仕様かというと、そうでもない。「ラーメン」や「チャーシュー丼」は、通常プラスαくらいで、並の女性でも平らげることができる11号的「普通サイズ」に落ち着いている。 一つの品だけでシェアせず、一人一点ずつ注文してくれるよう注意書きがしてあった。また余りを持ち帰る際、生ものは遠慮して欲しいと記してあった。これらのことわりは、袖ヶ浦店では見たことがない。 店内は盛況をきわめていた。そして、注文品の届いたテーブルから、驚嘆の混ざった歓声があがっている。すべり出しはとても順調にみえる。 こういう個性派の進出は無条件に歓迎したい。願わくは、あらゆる面で袖ヶ浦店のあの威風堂々&キッチュの正凛とした姿に少しでも近づいてもらえたらと思う。 いつの日かこの店の屋根上に本物のセスナが飾られることを、私はひそかに夢見ている。 「天丼」 「世界一のおやじ丼」 ここまで来ると、これを単なる(どんぶり)呼ばわりするのは何か違うような気がする。これは豪放的な丼風器に盛られた、どんぶりとは名ばかりの、下部にご飯を敷いた超ド級のウルトラ海鮮盛である。 「ラーメン」 丼の直径は約21センチ。ここの他のメニューに比べて特に大きなものではない。それでも標準のものよりボリュームはあるだろう。刻み玉ねぎは浮いてないにしても、竹岡系的な醤油濃いスープが特徴といえる。厚切りのチャーシューが2枚おごられている。何気にCPの良い一品。 「チャーシュー丼」 ここのメニューは、まず器の大きさから提示しなければならないような気がしてきた。これは楕円形で、長径方向は31センチにならんとする。特濃の醤油だれでコーティングされたチャーシューは、形状は不揃いながら、どれも厚みには自信満々の面持ちでどっかり座っていた。肉のホロホロのくずれるさまを楽しむというより、噛んだ筋方向に素直に割れていくその納まり具合と、その際の独特の食感を楽しむ、噛む感触を楽しむためにあるような丼だった。サイドのサラダには、レタスと色鮮やかなパプリカが配される。シーザードレッシングがかかっていた。 「福のじ」(2009年4月18日OPEN) 住 所:市原市西五所34-34 アクセス:平成通り 千葉トヨタのとなり 地図参照 P(8台) 電話番号:0436ー63ー3121 営業時間:11:00-15:00/17:00-22:00頃/ 定 休:月曜日 客 席:カウンター2席/小上がり10卓(可変)/ 11:00ー17:00まで禁煙 利用種別:個人向き/少人数向き/家族向き/グループ向き/ メニュー:【どでか丼】 天丼1000/穴子丼1000/ロースカツ丼1000/チキンカツ丼1000/ チキチキ丼1000/煮うなぎ丼1000/チャーシュー丼800/ 世界一のおやじ丼3150(限定5食)/ごちゃまぜ丼1300/ うに丼1800/市原うまか丼1500/ 【麺類】 ラーメン500/チャーシュー麺750/ソース焼きそば680/ 【単品】 グリーンサラダ380/シーザーサラダ680/枝豆200/冷奴150/ メンマ270/鶏の唐揚580/おつまみチャーシュー600/ 手作りアイス350/こだわりプリン350/ 【セット】 福ちゃんセット1000(限定50セット) 【飲物】 キリン生ビール550/キリン瓶ビール550/アサヒ瓶550/ ノンアルコールビール480/ウーロンハイ480/梅ハイ480/ 峯の精300/冷酒850/コーラ300/オレンジ300/カルピス300/ ウーロン茶400/ 評 価:☆☆☆☆ (味3.5/量4.5/サービス3.5/雰囲気3.5/CP4/駐車3.5) 前掲の「福のじ」~ガッツリ系の風雲牙城~(2006年12月16日) 前掲の「福のじ」【再訪】(2008年9月6日) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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