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ハンガリー映画

2011.01.13
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カテゴリ:ハンガリー映画

 1950年代に運命的に出会い、身分の差を乗り越え結ばれたエミルとヘディ。
そんなふたりも、今や81歳と70歳の老夫婦。年金だけでは暮らしていけず、借金とりに追われる毎日だ。
そこへ、ついに管財人がやってきて、ふたりの思い出の品を、借金のカタに取りたててしまうところから事件ははじまる。
この一件を機に、それまで読書だけが唯一の趣味だった温厚なエミルが、ついにプッチン!! 年代物の愛車チャイカに乗り込み、ひとり郵便局強盗をはたらく―――。

愛し合う老夫婦の、命がけの逃避行は、理不尽な社会に対しての抵抗。人生の黄昏時くらい、なんの心痛もなく暮らしたいという、ささやかな願いさえ叶わない世の中に対しての反撥。
しかも、彼らには国への不信感を募らせる過去がいっぱいある。夫婦の人生は、地味に苦難の連続だったのだ。
若いふたりが出会った‘50年代、祖国ハンガリーはソ連の占領下にあり、ツライ時代を経験してきた。
結婚してからは、幼い息子が軍用車に轢かれ命を落とし、その喪失感は当然、一生涯癒えることはない。

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ボニーとクライドよろしく、犯罪を重ねながら逃げる道行きは、スリリング半分、ほのぼの全開。本を読み過ぎなエミルの、絵にかいたような行動は、滑稽であり、過去の名作に対するオマージュだらけでおもしろい。しかも、年寄りゆえ緩い。そして心は強い。

夫婦の物語と同時に進行する、もうひとつのドラマもステキ。
ふたりを追う刑事、アギとアンドルは元恋人同士の関係。じつは彼の子どもを身ごもっているアギは、アンドルの浮気を疑い、別れを告げたばかり・・・。ふたりは、エミル夫妻の逃避行に振り回されながらも、次第に、自分たちにとって本当に大切なものが何なのかを見つけていく。


「さいごに、海がみたかったわ・・・」

ついに逃げ場を絶たれ、アギを人質にしてキャンプ場に立てこもったふたりは、逃避行の終わりを覚悟して、そうヘディは呟く。
定石どおり、海のシーンで幕を下ろしてしまうのかーーと残念な予感さえ抱いたが、杞憂。ヨーロッパ映画の粋な演出は、期待を裏切らないのだった。
海へは行かず、救いのないデッドエンドでもなく、やられた!! と笑うしかない、後味最高のエンディングが用意されている。


この作品は、犯罪ドラマと同時に、二組のカップルのラブストーリーでもある。否、そちらに重きを置いているといっていい。
若いアギとアンドルが、元サヤにもどっていく展開のほのぼのもさることながら、冒頭と末尾に描かれる、エミルとヘディの出会いのシーンが何よりも秀逸だ。
共産党の要人の運転手だったエミルと、摘発された伯爵の令嬢のヘディ。出会って一瞬のうちに恋に落ちるシーンの瑞々しさが心を捉えて離さない。

時は流れ、いまは年老いて、思い出のイヤリングさえ借金のカタに取られてしまう、厳しい暮らしを強いられている今。拳銃片手に銀行を襲ったとしても、善良なふたりの起こした事件は世間の人々から共感を呼び、逃亡を一緒になって応援しちゃうわたしがいた。


†   †   †


監督/ ガーボル・ロホニ
出演/ エミル・ケレシュ エミル  テリ・フェルディ

(カラー/107分/KONYEC)






Last updated  2011.01.14 23:36:17
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2009.07.04
カテゴリ:ハンガリー映画

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  1956年、ソ連の支配下にあったハンガリーの首都ブダペスト。独裁的な共産主義政権に対する市民の不満は募り、学生を中心に自由を求める声が高まっていた。
そんな中、政治にまるで関心のなかった水球のオリンピック選手カルチは、学生たちに連帯を呼びかける女性闘士ヴィキの姿を目にして心奪われる。そして、デモが激しい銃撃戦へと発展していく中、もはや傍観者ではいられなくなったカルチは、ヴィキと共に、闘争の最前線へと身を投じていくのだったが―――。


  1956年の“ハンガリー動乱”と、その数週間後にオリンピックで起きた“メルボルンの流血戦”という史実を基にした骨太なドラマ。
監督はハンガリーの新鋭女流監督、クリスティナ・ゴダです。

全体を通して、良くできているこの映画、他と違うのはどこでしょう。いままでにも、ナチス政権下のポーランドだとか、社会主義や共産主義に弾圧された人々が立ち上がる、良質な映画はありました。そんな中で、他とは違うところ。


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まずは“水球”というスポーツものの要素を上手く絡めてあること。試合のシーンも多く描かれます。共産主義との闘いは銃を持つことばかりではなく、オリンピックに出場し、敵国を負かすことでもあった。そんな時代の男たちの真剣勝負が、戦闘と並行して描かれていくのが新しい。

それから、負傷した学生や市民の描写がリアルなこと。実際に機関銃で撃たれれば、足はもげるし、肉片は散るでしょう。爆発にあえば丸焦げにもなるでしょう。そんな目を覆いたくなるような凄惨な状態を、嘘っぽさのないリアルな映像に仕上げたことも、本作ならではの良いところだと思います。


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もうひとつ最後に挙げるなら、ハッピーエンドではないところ。この一点は、かなり重要でした。
もしもカルチとヴィキが困難の末再会しハッピーエンドで終わっていたら、、、勝手な話だけれど、満足度はかなり低くかったと思います。このての映画には、悲劇でしかありえないところに、当時の厳しさの説得力がある気がしてしまうのです。 
敬愛するポーランドの抵抗三部作のように、甘ちょろい終わりは似合わない。

水球にすべてを懸けた男たちがいて、恋で人生を大きく変えたカルチがいて、革命運動の果てに堂々と死んでいったヴィキがいて―――。
たとえきっかけは恋愛でも、はじめて自国ハンガリーの現状を真剣に考えるようになっていくカルチの姿は共感できるもの。ほかの水球選手にしたら、とても身勝手に映る行動だけど立派。
再びオリンピックへ向けてチームに戻ったことも、とても勝手な行動にみえるけれど、平和的に勝利を収める方法がここにもあるってことを教えてくれるラストなのでした。
オリンピックの存在意義までほんのり感じることができる、良い作品です。



●  ●  ●  ●



監督  クリスティナ・ゴダ
脚本  ジョー・エスターハス  エーヴァ・ガールドシュ
  ゲーザ・ベレメーニ  レーカ・ディヴィニ
音楽  ニック・グレニー=スミス
出演  イヴァーン・フェニェー  カタ・ドボー  シャーンドル・チャーニ  カーロイ・ゲステシ

(カラー/120分)








Last updated  2009.07.06 22:12:32
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2009.06.04
カテゴリ:ハンガリー映画

 ハンガリーののどかな農村の、ちょっと不思議な日常を、斬新なタッチで描いた独創性溢れる新感覚ムービー。
ハンガリーのとある村。
一人暮らしのチェクリックおじいさんは朝からしゃっくりが止まらない。
村ではいつもと変わらない(?)一日が始まろうとしている―――。



 『タクシデルミア』のパールフィ・ジョルジ監督デビュー作。
たしかに新しい感覚。
この村に息づく森羅万象が主人公で、ドキュメンタリータッチで描かれるのは、日常に潜むちょっとしたユーモアとのどかな情景。
そこに顔を出すのは不穏な空気で、あらゆる目の付けどころがいい。

CGを取り入れた手作り感溢れる作風は、「タクシデルミア」同様、魅力的。
音楽はほとんどなく、台詞もなく、自然界の音がリズムを刻むように心地よく聴こえてくる。
そこにおじいさんのしゃっくりが、いい感じで更なる効果音となり。

 hukkle_1.jpg main.jpg



牧歌的な村は、静けさのなかなにも起こらないように見える。しかし、地味になにかが起こっていくので実にユーモラス。
ただ身を委ねてことの次第を眺めているだけで楽しめる作品だと思います。

グロテスクだったり、おぞましかったり、残酷だったりブラックだったりするのは、ジョルジ監督が審美眼に長けている証拠。
ビジュアルや出来事の二面性によるギャップがとてもおもしろい。




監督・脚本  パールフィ・ジョルジ
撮影  ポハールノク・ゲルゲイ
出演  バンディ・フェレンツ  ラーツ・ヨージェフネー  ファルカシュ・ヨーゼフ

(カラー/76分)







Last updated  2009.06.04 22:59:09
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2009.04.09
カテゴリ:ハンガリー映画

 ハンガリーに生きる親子三世代にわたるドラマを、ブラックでアートに綴る。
祖父、父、孫、それぞれが繰り広げる人間の欲望と命の極限を巡る数奇な物語。

物語は、祖父モロジュゴバーニが生きた第二次大戦中に始まります。
人里離れた寒村で、中尉にこき使われるモロジュゴバーニの唯一の愉しみは、倒錯した性の妄想に耽ること。
その子どもである父カールマンは、共産主義政権の下でスポーツ大食いの選手となり、孫ラヨシュは、肥満で身動きさえできない父を世話しながら剥製師となるのでした―――。


強烈な視覚的刺激をもって欲望を描くに留まり、あえてなにかに迫ったとはいえないけれど、おぞましくて、目を背けたくなるなるような三人の男たちが頭に焼きついてなかなか離れません。
陰部やら吐瀉物やら臓物やら、、、嫌悪感でいっぱいになるけれど、良く言えばシュヴァンクマイエル作品のような雰囲気で、手作り感に溢れています。

物語を作り出したというよりは、凝ったカメラや映像によるビジュアル映画。
血の繋がった親子であっても、遺伝子的繋がりがあまり感じられなかったのは残念なところ。


taxidermia_xl_03--film-B.jpg Taxidermia.jpg


祖父と父の欲望の種類を、性欲、食欲という言葉で表すなら、息子ラヨシュにはどんな欲があったのだろう。
彼が求めていたのは永遠?それとも不変。
せっかくインパクトのある人物だったのに、ラストで成し遂げる恐るべき顛末に、彼らしい哲学が感じられなかったのはもったいない気がしています。

感情に届くのは視覚による作用ばかりで、内容的にはいまひとつ。
グロイこと覚悟しつつ、世の中にはこんなに醜いこともあるのだ!と実感したいときにはおすすめです。(なかなかないと思うが、、)




監督  パールフィ・ジョルジ
原作  パルティ・ナジ・ラヨシュ
脚本  ルットカイ・ジョーフィア  パールフィ・ジョルジ
音楽  アモン・トビン
出演  ツェネ・チャバ  トローチャーニ・ゲルゲイ  マルク・ビシュショフ
     コッパーニ・ゾルターン  

(カラー/91分/ハンガリ=オーストリア=フランス合作)








Last updated  2009.04.10 22:14:11
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2007.06.27
カテゴリ:ハンガリー映画


  第二次大戦中のブダペスト。夫がレジスタンスとして地下に潜ったため一人になった妻と、偽装のためあてがわれた仮の夫との間に、やがて愛情が芽生えていくが―――。
権力と庶民のせめぎ合いを描きながら、上質な恋愛映画にもなっている。


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  ベルリン国際映画祭で監督賞を受賞した作品です。
ナチス統治下のブダペストで、互いにあてがわれた相手と、偽の夫婦を演じて暮らすことになった男女の物語。
密告の恐怖に怯えた暮らしの中で、揺れ動くこころを描きます。

社会主義への批判大きく・・・けれどダブル不倫を描いた恋愛の見所は更に大きく、暗い雰囲気でしたが、とても見ごたえありました。
この暗さ、イシュトヴァン・サボーらしいと思ってみましたが、今年公開の「華麗なる恋の舞台で」は軽妙でドラマチックな明るい作品のようですね~
同じ監督とは思いませんでした。


特有の閉塞感と疑心暗鬼、家族を裏切っていることへの罪悪感―――
様々な思いに囚われながら、それでも惹かれあってしまう二人の姿に、イヤらしさはありません。
純粋にさえ感じてしまう、不倫の関係。
特別な状況下だからこそ、恋愛感情を抱いたのかもしれませんね~


度胸がなく、いつも怯えている男と、だんだん気丈になっていく女。
対照的な二人がさらに面白い。
男は夜になって肌を合わせている時だけ、「どこか遠くへ一緒に行きたい」そう言ったりするのですが、朝、女がその気になっているのを見ると取り消したくなる・・・後悔する・・・。
密告者にも罪悪感にも怯えている男は、結局愛し始めた女さえ、信じることができないのです。
男と女って、こういうパターンが多いのではないかと思えてくるのですが、どうでしょうか。
先を見て怖くなるのは、いつも男なのかもしれません。

恋愛の機微を巧く捉えたラブストーリー。
閉塞感とともに、戦局が悪化する背景や、本物の夫との再会を交えるなど、最後までハラハラとさせられました。
途切れるようなラストも好きです。



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 監督  イシュトヴァン・サボー
 原作  エリカ・サント
 脚本  イシュトヴァン・サボー 、エリカ・サント
 撮影  ラホス・コルタイ
 出演  イルディコ・バンシャーギ  、ペーター・アンドライ

  (カラー/106分)








Last updated  2007.07.02 11:05:38
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