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テーマ:福祉医療関係(1061)
カテゴリ:病院にて
今日の午後は調剤室で調剤してました
外来も落ち着いていたので、暇つぶしがてら 新人さんに問題を出してみました Q、スローケー(600mg)を1錠服用している患者さん 訳あって、アスパラK錠(300mg)に変更しようと思います アスパラK錠にした場合、何錠服用すれば良いのでしょうか? ぱっと見 スローケー 1錠 600mg アスパラK錠 1錠 300mg なので、スローケー1錠=アスパラK2錠 と思いますよね しかし、これは大間違い!! 表示されている mgはそれぞれ塩化カリウムとアスパラギン酸カリウムの 量であって、カリウムの量ではありません 変更する際にはカリウムの量で比較しないといけません スローケーは1錠中にカリウムとして 8mEq 含有しています アスパラKは1錠中にカリウムとして 1.8mEq 含有しています これを元に計算すると スローケー1錠は アスパラK 約4.5錠と同じカリウムを含んでいます なので正解は アスパラK錠 4.5錠(実際は4.44錠)でした そんなことをやっていたら、カルシウムはどうだろうか? ということになりました カルシウムも同じ考え方をすれば良いので うちの病院で扱っている カルシウムの内服薬の カルシウムの量(mEq)を調べることにしました うちの病院で採用のカルシウム剤は ・アスパラCA錠200mg ・乳酸カルシウム末(メルク・ホエイ社) の2剤です 添付文書を見てみると アスパラCA錠は 1錠中 カルシウム 1.3mEq 含有しているそうです 乳酸カルシウムは…… 書いてない… なんと、添付文書には カルシウムの量が載っていません しょうがないので、自分で計算してみることにしました 乳酸カルシウムは 分子式: C6H10CaO6・5H2O 分子量: 308.29 1モルの乳酸カルシウムは 308.29gになります 1mモル(ミリモル)は 308.29mg カルシウムは イオンになると 2+ なので 1mEq(メック)は 154.145mg になります よって、乳酸カルシウム 1g は 1000mg ÷ 154.145mg ≒ 6.5mEq になります 乳酸カルシウム 1g = アスパラCA錠 5錠 です こんな計算をしたのは大学以来です カルシウムが 2+ だと どうしてモルを2で割るのか 理由はわすれましたが、たしかこんな計算でOKだったと思います 大学で習った化学が役に立った数少ないケースでした お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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