|
カテゴリ:カテゴリ未分類
失点しない強さと陰の功労者=なでしこのDF陣
ブラジル女子代表 0−2 日本女子代表 ■ 過去に苦手としていたブラジルの攻撃 炎天下での非公開練習は、連日2時間前後にも及んだ。 なでしこジャパンがロンドン入りする前、国内で行われた最終強化合宿の話だ。「サイドチェンジ対策とセットプレー対策。ハードなメニューだったけれど、選手たちは集中して、意欲的に食らいついてくれたよ」。佐々木則夫監督は毎日のように、手応えを口にしていた。 サイドチェンジとセットプレー。まさしくこの日、なでしこジャパンがブラジルに脅かされつつ、その都度、跳ね返し続けたものが、それである。 ブラジル女子代表は、破壊的な攻撃力で世界に君臨するチームだ。2大エースのマルタとクリスチアーニにシュートを打たせるお膳立ては、中盤のパスワークからの大きなサイドチェンジで行う。この日のメンバーでいうと、1トップのクリスチアーニ、2列目のマルタとタイース、中盤に並ぶフォルミガ、フランシエリ、レナタ・コスタの3人、合わせて6人の選手が執ようにポジションチェンジを繰り返し、パスを引き出す。細かいパスを数本つなぎ、相手の守備陣を片方のサイドに集めたところで、逆サイドにロングパスを放つ。 そのような攻撃を、過去のなでしこは苦手としていた。守備陣形を大きく横に揺さぶられると、穴を作ってしまうことが多かったのだ。しかしこの日は、ギリギリの局面にさらされながらも、最終的に防ぎきった。結構な頻度でサイドチェンジを許してしまったものの、その後でしつこく、しつこく粘りを見せた。 ダブルボランチの澤穂希と阪口夢穂は、右へ左へと散々振り回されたが、見事に走りきった。そして、宮間あや、川澄奈穂美の両サイドハーフと協同し、オープンサイドでボールを受けた選手の進路を限定してボールを奪った。ブラジルの選手にしてみれば、「抜いた」と思った瞬間、2人目、3人目の守備者が、まるで忍者のように忍び寄ってきたような感覚だろう。 ■ 男子高校生や大学生選手を練習相手に 中央を向かれシュート体勢に入られた時にも、「シュートコースを消しながら、当たりにいく」(岩清水梓)という、事前にイメージした通りの勇敢なプレーで封じた。また、なでしこがサイドで後手を踏み、センタリングを上げられた場面も確かにあった。そんなシーンでは、4人のDFが距離を縮めて構えることで、1対1の場面を極力作らないことを徹底した。 アテネ、北京と五輪で2大会連続得点王のクリスチアーニを、鮫島彩が空中戦で抑え込む。澤以前、5年連続FIFA(国際サッカー連盟)年間最優秀女子選手(バロンドール)受賞者のマルタを、熊谷紗希が封じる。鮫島、熊谷の2人は4年前、北京五輪の最終候補キャンプに参加し、本大会メンバーに落選した選手たちだ。つい先日まで、「若手」「新戦力」と呼ばれる機会の多かった彼女たちも、ブラジルの攻撃陣と対等に渡り合い、「世界一」のチームのレギュラーであることを証明した。 さらに、前半8分から11分まで連続したのをはじめ、90分間で計10回も与えたコーナーキックを、ことごとく防ぎきったことも、この試合の大きな勝因だ。特にGKの福元美穂のパンチングは、技術、判断ともに正確だった。 サイドチェンジ対策やセットプレー対策は、頭で理解すればいいというものではない。破たんなく実行できたのは、実際に練習グラウンドで実力を培ったからにほかならない。 その陰に、忘れてはならない人たちがいる。冒頭で記した国内合宿に、練習相手として参加した男子高校生や大学生選手たちだ。佐々木監督は、今大会に限ったことではないが、世界レベルのパワーとスピード、とりわけ大きなサイドチェンジや、長身を生かしたセットプレーを選手たちに体感させるべく、身体能力に長ける男子選手たちの力を借りた。 練習に協力した男子選手にしてみれば、プレーヤーとしての評価につながるわけでもない。名前が公表されることもない。求められたのは、注文通りにプレーすることだけだ。そんな条件にもかかわらず、連日、炎天下での練習でひたむきに、忠実にプレーしてくれた男子選手も、間違いなく、ブラジル撃破の功労者だ。(スポーツナビ~) ◇ なでしこの勝利には、多くの人の協力があったのですね。さすが、今日のなでしこたちは、試合終了後、緊張と疲労で顔色がありませんでした。それだけ、ブラジルの攻撃は息をつがせぬもののようでした。 さあ、いよいよフランス戦。ガンバレなでしこ! フランスを粉砕しよう!(^0^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年08月04日 15時37分47秒
コメント(0) | コメントを書く |