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カテゴリ:奥州南部糠部三十三観音霊場
八戸市博物館の近くに墓所があり、その近くに原っぱが広がっています。その原っぱの中心にあるのが十二番札所:根城隅ノ観音です。初めて行ったときは御堂も近くの集会所も開いていなく、判も用意されていなくて非常に面喰いました。ツアーではお堂の中を見ることができたんですが、いくつのも千羽鶴が吊るしてあり、非常に印象的でした。
奥州南部糠部三十三観音十二番札所:根城隅ノ観音 根城跡からまっすぐこの観音堂に向かってくると、一か所だけ木々に囲まれた場所が有り、簡単に観音堂だと分かります。 着きました。石段からして古さを感じさせますね。 参道の右脇には何かの石碑が有りました。酒が備えてありますが、ガイドブックにも特に記載はありませんでした。何の石碑なんだろう? 境内には数個の石と祠が有ります。これはこの付近で起きたイノシシケガヅの供養碑らしいです。 イノシシケガヅ(猪飢渇)とは、猪によって農作物が食い荒らされたことにより発生した飢饉のことです。南部の方では飢渇がなまってケガヅと呼ばれています。 ツアーに誘ってくださったおばさまも、小さいころ食べようと取っておいた農作物が、猪によって食い荒らされた上に、更に糞までしていったとおっしゃっていました。今よりも食品の流通量が少ない時代では、害獣対策が一番の課題だったと思います。作物が取れなくては保存食の塩漬け類も作れませんし、冬を越すのがかなり厳しくなりますよね。 猪飢饉の詳しい記述は八戸市博物館にあるので、是非足を運んでみてください。 観音堂です。シンプルな造りですね。参道の左手にあるお宅の方が代々管理してくれているそうです。御朱印もそのお宅で貰うことができます。 ツアーでも観音様は見ることができませんでしたし(秘仏のため)、ガイドブックにも由来などは載っていませんが、飢饉の頻発していた南部藩の只中にあり、被害者を弔うために設置された観音様なのではないかと思います。 御詠歌 根城なる すみの観音ふし拝め 種々重罪も 五逆消滅 ねじょうなる すみのかんのんふしおがめ しゅじゅじゅうざいも ごぎゃくしょうめつ 本尊:聖観音 आर्यावलोकितेश्वर 今回貰った御朱印です。 以上です。 次の記事 十三番札所:坂牛観音 坂牛地区にある見事な造りの観音堂 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.15 21:53:45
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