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2006年03月14日
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和

「天皇はどこから来たか?」連載中



これから展開する話は、私のファンタジーである。


下の地図をクリックすると大きくなります。新しいウィンドウが開いたら、その地図の右下にポインターを合わせてクリックするとさらに拡大。
中央アジア西部 中央アジア東部
『地図で訪ねる歴史の舞台-世界- 最新版』帝国書院 23-24ページ



 ちょっと予定を変更して、海の神と山の神について私見を述べておきたい。

 海の神を綿津見神わたつみのかみという。なぜワタツミが海なのか。海を意味するワタは、朝鮮語(古韓語)で海を意味するパタに由来するという。だから海のことをワタツミとかワダツミというらしい。しかし、ポリネシアなどの南方から来たという説もある。《ワタ(海)の語源》は南方説をとったうえで、この言葉は対馬海流に乗ってやって来て日本と朝鮮の両方に伝わったものではないかという見解を提示している。

 さて、ツミが何であるか気になるところだが、これはツウミが縮まった形ではあるまいかと思う。ツは「の」の意味だから、ワタツミは「ワタの海」という同一意味の言葉の合成である。これで謎は解けたからおしまいにしてもいいのだが、天皇の中央アジア起源説をとっている私としては、何か理由を付けてそっちのほうに引っぱっていきたくなる。(^^ゞ

 で、「綿」の字にひっかかってしまった。綿津見神は、そのまま素直に「綿の海」でいいのではないか。中央アジアは綿花栽培をしているのだから、綿花畑のある場所の海でいい。バイカル湖周辺で綿花栽培をしていたかどうかわからないのだが、アラル海(左側の地図の左上)周辺では綿花栽培をしているので、大綿津見神はもともとアラル海の神であったのかもしれない。
世界の土壌資源の現状と問題点
アムダリアとシルダリア流域は日照などの自然条件が綿花栽培に適し、両河川からの灌漑用水を利用して紀元前から稲や小麦とともに栽培されていた。(p.22)


 もともとはアラル海の神を指していたのだろうが、それが平地にある海の神という意味に広がって、バルハシ湖(左側の地図の右上)の海神にも適用されるようになったのではないかと思う。バルハシ湖の東半分は塩湖だから、海といっても差し支えない。このへんになると完全に私のファンタジーの世界であるから、普通の人は私の話についてこられないと思うが。(^_^; (ついてきたい人は《海幸彦と山幸彦の謎 ~天皇はどこから来たか》を参照してください。)

 だったら大山津見神は“大山の海”の神になり、そんな夜明けの晩のような神がいるのかということになるが、たぶんいるのである。ここにしばしば登場するイシク湖(左側の地図の右上)にまつわる神がそれである。イシク湖(塩湖)は、天山山脈の山に囲まれた場所にあり、神秘性をもっていたと思われる。また、この周辺に王宮を構えただろうと私が想像している崇神天皇は、大物主神を祀っている。このあたりは、神様が現われそうな場所なのである。

 木花之佐久夜毘売は、「大山津見神の女、名は神阿多都比売かむあたつひめ」と言われているが、私としてはこの阿多がアルタイを意味しているのではないかと想像している。したがって、大山津見神はアルタイ山脈のそばにあるザイサン湖(塩湖,右側の地図の左上)あたりの神をも意味していたかもしれない。

 “津見”に「~の海」という意味を与えないのなら、大山津見神はどんな山の神でもいいわけであるが、やはり私としてはアタ(ないしアルタイ)が付く地名の周辺にある山の神と考えておきたい。


 今回書いてみて思ったことだが、このシリーズを最初から読んで私のファンタジーの世界に浸ってもらわないと、何が書かれているかわからないだろう。私の勝手な比定の積み重ねを仮にそのまま信じてもらうと楽しめるんじゃないかと思うのだが、批判的に読もうとすると「何言ってんだコイツ」┓(´_`)┏ということになる。







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最終更新日  2006年04月26日 23時39分17秒
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