カテゴリ:短歌
1月4日『NHK短歌』 題「かむ」または自由 選者 栗木 京子 特選三首の中から、私が注目した歌にコメント。 口腔を拭うビニールの指先をかみたり 夫のわずかなる意志たぶん夫は病気か事故で身体がぜんぜん動かなくなってしまったのだろうね。そして、介護する側からすれば、そんなわずかな反応でもコミュニケーションがとれたような気がして嬉しくなったりする。 ひとときを亡き子住み居し町訪へば添ひ来るごとし 母よと呼びて選者も指摘していたが、見えたり聞こえたりするのではなくて、添い来るだからむしろ肌でその空気を感じるような経験だったのだろう。この町に来ると自分の身体が昔の時間で呼吸をしているようなのだろう。 今年は丑年だが、選者は牛の歌は作ったことがないので今年は実際に牛を見て写実的に作ってみるつもりだと言っていた。そこで今回の自作は牛でいこうと思い、牛肉、牛歩などと考え始めたのだが、やっぱり牛じゃなくて丑だろうと思ってこんな歌を作った。 丑寅の鬼門の位置の部屋に住み今年はこころ冷えてゆくなり熱くなる鬼ではなく、冷え冷えとした鬼の心。 《『NHK短歌』のホームページ》 人気blogランキング ↑この記事が面白かった方、またはこのブログを応援してくれる方は、是非こちらをクリックしてください。 「p(^o^) 和の空間」の Window Shopping |
|