カテゴリ:短歌
大島史洋「アンソロジー〈山・谷〉三十首」から、私の注目した歌にコメント。 薄ぐらき谷の星空金銀交換所とぞおもひねむりし夜空に散りばめられた星々を金のかけら・銀のかけらと見なすとは、なかなか現実的な夢があるイマジネーション。(笑) 木には木の言葉のありてこの夜も星美しと言ひあひてゐむ木々は夜には語り合いそうだが、その内容が「星美し」とは、心が温かくていい。童話などの場面では、森の木々はひそひそと恐ろし気なことを話していたりするからね。 月光にたぶん崖の上のやや傾いた木が、うつむいて叱られているように見えたのだろう。月と木が、ちょうど叱られているかのようなの位置関係にあったのだろうか。“一葉揺らさず”となってはいるが、あまり多くの葉はなさそう。“見てしまひたり”には、ちょっと見てはいけない場面といったニュアンスがあるのかもしれない。 谷ごとに花をかかぐる朴の木の《ホオノキ》は、その利用法からしてもけっこう強そうな感じがある。だが、老木のふかさはどうなのだろう。私はちょっと分からない。 ものおもふひとひらの蔵王のお釜は結論のでないことを延々と千年も考え続けている、というイメージを作者は持ったのだろう。《コチラ》あたりの画像は、少し考え込んでいる感じがでているかな? ・・・・いや、ひょっとしたらこの歌は「ものおもふ」で一旦切れるのかもしれない。そして思った内容が以下すべて。すると、蔵王という山全体が人をしてもの思わしめるのであって、湖自身は何も考え込んではいないのか。(^^ゞ 《『NHK短歌』のホームページ》 人気blogランキング ↑この記事が面白かった方、またはこのブログを応援してくれる方は、是非こちらをクリックしてください。 「p(^o^) 和の空間」の Window Shopping |
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