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2008/04/09
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カテゴリ:政治
地方分権推進員会が進めている、国から地方への権限移譲が、利権を手放したくない各省庁の官僚の抵抗に遭って難航しているそうです(こちらを参照)。
医療、道路などの政策分野ごとの提言に対して、実質的にゼロ回答が目立つと、日経新聞が伝えています。
総務大臣は、閣僚折衝で事態の打開を示す、と、言っていますが、官僚におんぶしているだけで政権担当能力のない自民党政権では何もできないでしょう。

地方分権推進委員会の委員長は、今、日本の官僚社会主義を打倒してくれそうな人として、私が民主党長妻昭議員とともに最も期待している丹羽宇一郎氏です。
長妻議員の話を聞いていると、日本の発展のために汗水垂らして努力しようと言う官僚と、利権の上に安住してゴルフ三昧だったり年金記録を粗末に扱ったりする官僚とをきちんと区別して話しています。
私は、現時点でも、前者のお役人さんが9割以上だと信じていますが、なぜか、高級官僚になってしまうと、後者が多くなってしまうような気がします。
日経新聞の記事にも、国交省の担当者が具体的な実施時期を明言せず、「政府全体のスケジュールに合わせる」というような、あいまいな説明しかしないと書かれています。
「納期を決めない仕事など民間企業ではあり得ない」という不満を漏らす委員もいた、と、書かれています。

2割くらい権限移譲したことにして誤魔化そうというような自民党的手法では、クマの方が自動車よりも数の多い高速道路をはじめとして、この国を歪めている利権の数々を潰していくことはできません。
長妻議員は、官僚の人事制度にも踏み込んで改革を行う、と、明言しています。
将来的には中央官僚は、道路や河川については、決定権限、予算執行権限は一つもなくて良い、監督権限のみ持っていればよいのです。
地方から、わざわざ、中央省庁まで陳情に来るというような無駄なことはやめるべきです。
道路や河川、その他、宅地開発、工業団地開発などは、住民と一体になった地方自治体が権限を持てばよいのです。
都市周辺部の開発が進み、緑や自然の海岸や歴史的資産が失われて行くのに、地方の過疎化と疲弊が進むのは、都市周辺部での開発コストが安過ぎて、正常な競争が行われていないことが原因です。
中央が地方に対して、ヒモ付き予算や箇所付けなどで締め上げて統制を進めようとするから、競争原理が歪められて安易な都市開発が行われ、人口の都市部集中を食い止められず、「限界集落」のような問題を起こすのです。
利権にしがみつき地方分権の流れに抵抗する官僚はどんどん降格させる、というような、民間企業で当たり前に行われている人事制度を官僚機構にも取り入れて、改革することに前向きでない官僚が高級官僚にまで昇進することがないようにするべきです。

土日にテレビに出てきた、民主党代表小沢一郎さんは、世論の後押しがあれば、揮発油税暫定税率の衆議院再可決は阻止できる、という言い方をしていました。
日銀人事にしても、低金利で国債を発行したい財務省などの官僚の思惑を排除して、日銀が独自の立場で機動的な金利政策をとるためには、財務省の影響下から日銀をはずすべきだということを、民主党はもっと、メディアに出てきて説明してくれないと、財務省出身即ノーなのはおかしい、人物本位で見るべきだ、などとして、民主党批判を続ける全国紙の論調に、世論が引きずられてしまいます。
世論が理解してくれなければ、官僚制度もいじることができない、と言うのでは、いつまでたっても改革は進みません。
利権を確保し、甘い汁を吸い続けようとする側は、当然、必死になってメディアを支配して、国民の目を欺こうとしてくるのです。
「小泉改革」が嘘八百だったことが明らかになった今、日本が、やらなければならないことは明確です。
民主党は、官僚の人事制度を直すべきだということを、もっと、強くわかりやすく主張するべきです。

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最終更新日  2008/04/09 09:13:08 AM



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