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南の島物語

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2016.01.12
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カテゴリ:釣りと音楽
誰もが、学生の頃は社会歴史を学んだろうか。

僕は、子供の頃から歴史の授業が大好きだった。

特に、ヨーロッパ大航海時代、当時の子供向けの歴史冒険小説。

例えば、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの『宝島』、
ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』、ハーマン・メルヴィルの『白鯨』。

実在の人物だが、『キャプテン・ドレーク』には血沸き肉を躍らせた。


ただ、大人になって、歴史の真実や裏側を語る小説や、哲学書、
また、視点を変えた社会派の小説などを読むようになり、
様々な意見があることも知るようになる。

音楽を志し、特に作曲家を目指した頃は、作曲技法における和声学は勿論だが、
その旋法には大きな歴史の影響が有る事を知る。

特にジャズミュージシャンになってからは、黒人のルーツでもある
アフロミュージック(アフリカ音楽)が、それに大きくかかわることを知った。

大航海時代のヨーロッパ、その植民地政策は大国の栄華盛衰をそのままに、
それは明治、大正の日本海外政策にも反映されて来たたことは誰もが知る事だろう。


植民地政策は14世紀ころから始まったと言われる。

当時、ヨーロッパで覇権を競ったのは、スペイン、ポルトガルだろうか。

あのコロンブスのアメリカ大陸発見から、南北のアメリカ大陸に
大勢のヨーロッパ人が渡り利権を争った。

その利権は、砂糖だったり、コーヒーだったり、綿だったり、
タバコだったり、金銀を始めとした多くの鉱山物質だった。

特にスペインは、大艦隊を要し、軍隊の力で制圧する。
それも原住民の殆どを絶滅させ、やはりスペインの植民地だった、
西アフリカの黒人奴隷を移住させ、そして、交易での利益の大きかった、
砂糖やラム酒の原料であるサトウキビの栽培をさせたのだ。

連れてこられた、恭順を示す黒人奴隷はもちろん可哀想だが、
抵抗する先住民族は、婦女子を犯され、蹂躙され、子孫が絶えるように子供さえも殺された。

しかし、その驕りからかスペイン軍は性病を蔓延させ、自分たちの力も弱めたという話である。

戦争とは、そう云うものだろうか?。


後に植民地政策は、イギリス、オランダ、フランス、ロシア、と広がり、
覇権は、イギリスへ、アメリカへと変わっていく。


この歴史に、音楽の歴史を照らすと、全てが興味深い。

中南米の音楽を考えると、例えばキューバの場合はスペインの植民地からの
独立運動があって(もともとの先住民の殆どは殺されたり疫病で絶滅し、
今のキューバ人は、サトウキビやタバコ栽培のプランターである白人と
黒人奴隷の混血)、其処にアメリカ人が介在しアメリカの統治となった。

ただ、現地の人たちの音楽は、スペイン人の音楽(スペインの音楽は
ヨーロッパの成熟した宮廷音楽に加え、12世紀以前のオスマントルコからの
サラセン人たちのイスラム音楽の影響も色濃い)、
それと西アフリカの奴隷たちの音楽が融合したキューバラテン音楽である。

アメリカ統治となってからのキューバは、
特に首都のハバナは、大きなホテルが立ち並ぶ高級リゾートとなり、
其処では、今のハリウッドのようなショー、そして、
白人中心のビッグバンドジャズが繰り広げられた。

こんな白人リゾート地で、ヘミングウェイなどの著名人が長期滞在し、『老人と海』などの
文学作品も生まれる

ただ、米軍占領下の日本でもそうだったが、それは異国情緒豊かな、
その地の雰囲気が好まれるので、ミュージシャン達も好んで
キューバラテン音楽を演奏、其処で更にジャズの色彩を帯びた
ラテン音楽が生まれて来たのだろう。


難しい話になったが、要するに、戦争、侵略、略奪や悲惨な殺戮、
そんな歴史からの悲しみ、怒り、諦め、更にその中での喜び、
それがそこで営まれる人々の生活文化となって、
否応なしにでも生まれて来たのが音楽なのだろう。


戦後70年、日本は隣国との、悲しい戦争の歴史に頭を悩ませる。

子供達にまで、その罪を負わせたくないという。

しかし、経済的にも、社会的にも、文化的にも、互いに影響を受け合いながら、向き合っているのも事実だ。


政治的な発言はしたくないので、個人的な意見は控えるが、
今でも、欧米の植民地政策は、アフリカ、アジア、南米に、その名残が多い

そして、その歴史の恩讐は600年を超えるのだ。



文化は熟成されていく。

しかし、それを壊すのも戦争だ。

ただ、多くの音楽を考えたとき、
それらの悲しい人間の歴史が、音楽という文化を創り出している。


リンクは1950年代、ジョージシアリングがキューバミュージシャンを交えての録音。

この録音の後にキューバ革命が起きている。

https://www.youtube.com/watch?v=TX-sVnk9Ui4&list=PLGY348l4UsY5mrIuXzFCaRVTP-2W-VXuU

当時、ジョージシアリングは『ラテンレース』『ラテンフェア』など
多くのラテンアレンジの録音を残している。

彼とナットキングコールは、僕の音楽の原点でもある。











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最終更新日  2016.01.12 19:21:38
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