フルスペックハイビジョン(1080p)とハイビジョン(720p)の選び方 - 液晶テレビやプラズマテレビのハイビジョンについて(その 4)
過去 3 回に渡って、 液晶テレビやプラズマテレビのハイビジョンについて説明してきました。 今回は、まとめとして、フルスペックハイビジョンとハイビジョン、どちらを選ぶ方がいいのか、主な使用目的から考えていくことにしましょう。 現在 DVD を多数持っていて、ブルーレイディスクはまだまだハード・ソフトともに高価なので、もう少し先になってから、と考えてる方も多いことと思います。 DVD は、480i で、SD 規格になります。 ほとんどの DVD プレーヤーは、プログレッシブスキャン機能を持っているので、実質的には、480p と考えてもいいと思います。 しかし、フルスペックハイビジョン(1080p)のテレビで使われているパネルのドット数は1920×1080 です。 SD 規格の 720×480 と比べると、かなり大きくなります。 このように、もともとの情報が足りない場合、テレビの持つアップスキャンコンバーターで、足りない部分を補完することになります。 しかし、もとの情報の量と、実際に映し出す情報の量がかけ離れている場合、アップスキャンコンバーターの補完機能も、そんなにうまく働きません。 720p のハイビジョンの場合は 1280×720なので、480p の DVD 画像であっても、アップスキャンコンバーターの補完機能が働きやすくなります。 つまり、解像度の大きな 1080p フルスペックハイビジョンテレビよりも、720p ハイビジョンテレビの方が、DVD 画像はきれいに写る場合が多い、というわけです。 DVD だけでなく、ビデオに録画された映像など、SD 規格の映像を見る場合には、すべて当てはまります。 もちろん、1080i や 1080p の画像なら、フルスペックハイビジョンテレビで、とてもきれいに写ります。 ただし、32 インチ以下のテレビの場合、1080i や 1080p の画像であっても、フルスペックハイビジョンテレビとハイビジョンテレビの差は、ほとんど見分けられません。 SD 規格の画像を見た場合には、かえって画質が落ちると考えた方がいいでしょう。 32 インチ以下の場合には、フルスペックハイビジョンを買う意味があるのかどうか、きちんと検討しておいた方が、後々後悔しなくてすむと思います。 フルスペックハイビジョンの方が決定的に優れているケースは、次のような場合でしょう。 1.DVD などの SD 画像はあまり見ず、ブルーレイディスク中心 2.パソコンのディスプレイとして 1080p 近辺の解像度で使う 3.画面サイズ 37 インチ以上のテレビが必要 あとは、それぞれのメーカーによる描画技術の違いなどを考慮しながら、好みで選ぶということになるかと思います。 実店舗で、実際に見て比べるというのも、選択方法として優れています。 ただし、展示してあるたくさんのテレビへの映像信号の質が、配線の都合で、一定でない場合があります。 また、店舗によっては、特定のメーカーのテレビがきれいに映るような細工をしている可能性もあります。 信頼できる店舗で選ぶか、いくつかの店舗を回って確かめるということも、大切だと思います。 次のページで、確認すると便利です。 「テレビ購入ガイド」 どのテレビが一番売れているか?「ランキング市場」