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まずは、以下の新聞を日経テレコンとかで見てもらうと、
更に話がわかると思います。図書館などにもあります。 ****************************** 日経新聞1月6日15面 「あふれる資金の活用課題-キヤノン高ROE維持への正念場-」 8期連続過去最高益更新。 連結純利益が5000億前後。 売上高総利益率は48.5%。 主力事業はレーザープリンターが世界市場の6割、 複写機、デジカメがそれぞれ2割強のトップシェア。 収益力に不安はない。 悩ましいのは利益が巨額になった結果、 資本と現金が両建てで積みあがり、 効率性指標が足踏みしていること。 株主資本利益率(ROE)のことである。 元預金は2006年12月期末推定で1兆円強。 純資産の4分の1を占める。 企業価値の向上には資金の活用が必要不可欠。 ****************************** 株主資本利益率(ROE)というのは、 株主が投資したお金などを使って、 どれだけ利益をあげているかを表したものです。 言い換えれば、この指標が高い企業というのは、 人様のお金を儲かる事業に適切に投資をし、 効率的な経営をしているということを表します。 高ROE企業というのは、 つまり高収益企業を指すというわけです。 ただ、高ROE企業はずっと高ROEなのかというと、 けっしてそんなことはありません。 むかし、優れたビジネスモデルだ!と持てはやされ、 高収益を誇っていた企業でも、他社参入による競争激化や、 ビジネスモデルの陳腐化などによって、 高収益を維持できなくなり、普通の企業になってしまいます。 高いROEを維持している企業というのは、 優れたビジネスモデルを持っているだけでなく、 高い収益をあげる事業へ投資を行い、 日々改革を怠ることなく実施している企業だと思います。 ROE15%以上が数年間ではなく、 5年、10年と続いているような企業は、 相当優良な企業だと思われます。 (優れたビジネスモデルを持っている) ただ、気をつけなければならないのは、 負債の部分に関しては考慮されない指標なので、 負債が多い企業も高ROEになりがちです。 でも、けっして効率的な経営がなされている高収益企業でなく、 負債によって高収益に見えているだけなので注意が必要です。 不動産関連銘柄などがこれに当たります。 で、日本の有名な企業がどうなってるか見てみると・・・ (株主資本利益率ってところです。) キヤノン http://quote.yahoo.co.jp/q?s=7751.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=ay&l=off&z=m&q=c&h=on 松下電器産業 http://quote.yahoo.co.jp/q?s=6752.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=ay&l=off&z=m&q=c&h=on トヨタ自動車 http://quote.yahoo.co.jp/q?s=7203.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=ay&l=off&z=m&q=c&h=on ソニー http://quote.yahoo.co.jp/q?s=6758.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=ay&l=off&z=m&q=c&h=on 任天堂 http://quote.yahoo.co.jp/q?s=7974.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=ay&l=off&z=m&q=c&h=on 東芝 http://quote.yahoo.co.jp/q?s=6502.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=ay&l=off&z=m&q=c&h=on 日立 http://quote.yahoo.co.jp/q?s=6501.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=ay&l=off&z=m&q=c&h=on ドコモ http://quote.yahoo.co.jp/q?s=9437.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=ay&l=off&z=m&q=c&h=on 必ずしも有名な企業が優秀な企業ではないことがわかります。 (ここでは高収益企業という意味で使っています) 企業を見るときにROEっていう指標に注目しておくと、 別に投資に限った話ではなくて、面白いと思います。 ちなみに、日本の電機系の企業、相当ROE低くないですか? 日本にはメーカーが多すぎるという指摘がよくされていますけど こういう指標にも現れているんだと思います。 ちなみに韓国企業は、サムスン電子ROE33、LG電子ROE38、 となっていて、実は日本よりも断然優秀だったりします。 別に韓国贔屓なんてするはずもなく、実際に日本より格上です。 シェア率なんかを見てみると、日本弱すぎですし。 日本のメーカーはあれもこれもやりすぎて、 どれも中途半端になってしまっていると思います。 で、話は変わりますが日立を見てください。 日立製作所は相当利益率低いですよね。 次に日立グループを見てください。 http://quote.yahoo.co.jp/q?s=%C6%FC%CE%A9&d=v1&k=c3&h=on&z=m 子会社には優秀な会社がゴロゴロとしています。 要は、経営陣の資本政策が全然ダメだと、 日立の現在のROEは物語ってるわけです。 儲かる事業にきちんと投資ができていないということだと思います。 要は高収益を出しつづけることができるような、 ビジネスモデルを見つけ出し割安なときに仕込めば、 そんな一ヶ月に何度も売買しなくて十分って話だと思います。 ※ で、また話は飛ぶのですが、 日立はM&Aで狙われてもおかしくないと思います。 優良な子会社が非常に大きい割に、 本体の評価は解散価値と同じですから。 今の時価総額は2兆円です。 簡単にいうと、買おうと思うと2万円で買えるのですが、 その中にはノーブランドのものから、 一流ブランドのものまでたくさん入っているので、 とりあえず2万円で買えば、中身をバラバラにして売れば、 買値以上で売れる可能性が高いってことです。 優秀な子会社が多いという一例をあげると、 ROE9.5の日立金属54.1%の株式を保有しており、 (ROE9といっても日立本体より高いです。) その日立金属は日立ツールの51%の株式を保有しています。 日立ツールは無借金ROE16%。 子会社の時価総額が高いのは、 親が株数の過半を保有しているために、 需給バランスが崩れているという話もありますけど、 それでも業界シェア率のことを考えると、 貴重な位置付けの子会社が多いと思います。 (業界シェアの大切さはランチェスター経営戦略などを読んでください。) もし、M&Aなどを狙うのであれば、 こういう企業なども見ておく必要があると思います。 割安に放置されている銘柄を、 M&A期待で仕込むのは、ちょっと無理なんじゃないかなと思うんです。 お金がたくさんある人は分散投資で、どれか当たればいいって話ですけど、 そうじゃなかったら、いつまで待てばいいのかわからない。 そもそも割安に放置されてるのって理由があると思うのですが、 それをわからずに投資されている方が多いのでは? もし、経営者が株主のことを何とも思ってない人があったら、 買収の際にもクソみたいな値段で買収(売却)されてションボリですよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月06日 23時48分30秒
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