カテゴリ:家族、夫婦
「いつまで来られるかしら」と
ふっと弱気を見せる 毎週日曜日、バスと電車を乗り継いで 一人で礼拝にやってくる母 体中から、負けず嫌いがあふれていて 満90歳をついに越えたのだが 次の世に入る日が 否応なく近づいているのがわかるのか 昨日は杖を持っていなかったので どうしたの と訊くと ホームに置いてきたという バスや電車内に忘れた可能性もある まだ杖が無くても歩ける 百均で150円の杖を売っていると 帰り道、寄っていく いつもと方角が違うと何度も言う 「百均に行くんだよ」 「ああ、そう」 店に着くまでの10分程 同じ会話を繰り返す 駐車場に入ると 「何を買うの?」とまた訊く 無事に杖を買って駅まで送る ボクの黄色い軽自動車が見えなくなるまで 母親の顔で見送るのだ そう、忘れていない 不思議だ 日曜日、わが家庭集会に来る道 帰る道 家族の顔 どれも忘れていない 神様に支えられている お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018年06月11日 21時28分10秒
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