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テーマ:海外生活(7791)
カテゴリ:オランダ政治・経済
イスラム系学校やモスクの放火・・・
17日には、Balkenende首相は、EU議会に、 オランダの緊迫した状況を説明したり・・・ とまあ、物騒なオランダ! 18日付けのmetroをザッとみてみると・・・ Etnische spanningen onder Limburgse jeugd 「Limburgの若者の間で、人種的、対立・緊張が高まる」かな。 火曜の夜、19歳と20歳の容疑者が逮捕されたとのこと。 実は、このHeidenという町でのモスクの放火は、1度や2度ではない。 2万人という小さい町で、モロッコ系住民が約400人。 トルコ系住民が約400人が占める。 住民の間では、人種間の対立による小さな事件が頻発している。 モスクの放火は、起こるべきしておこったようだ。 知人・友人のオランダ人に、こういう極右グループのことを 聞いたら、 「ぜ~んぜん、危なくないよ!安全、安全!」 とそっけない。 ホンマか! 確かに、イスラム系過激派のテロ計画や政治家暗殺計画が ばれ、先週逮捕された。そこまで、極右はいってないよね。 「オランダの極右は危なくない」な~んていいながら、 彼らは、極右グループと接触はない(当然だ)。 筆者の周囲のオランダ人というのは、フツーのオランダ人よりも、 コスモポリタン的?かな。 東京や香港、シンガポールに駐在経験があって、 アジア諸国には造詣は深い。 オランダの極右派が、筆者みたいな外国人と仲良くおしゃべりしようとも思わないだろうな~。 こっちも、思わないけれど・・・ Discussie godslastering splijt parlement. 冒涜罪で国会分裂状態 司法長官のDonnerがgodslastering(冒涜罪)の導入を検討 しているという内容。 「godslastering(冒涜罪)って何?」 説明しよう。(昔のアニメのナレーションのマネ) godslasteringは、blasfemieともいうが、godslasteringの方が よりオランダ語らしい。 blasfemieは、英語でblasphemy。 ギリシャ語のblasten pheme(神の評判を傷つける)からきている。 古代ギリシャの哲学者ソクラテスもこのblasfemieによって、 死刑を宣告されたことで有名。 godslastering、blasfemieとは、神や神聖なるものにたいして、 ののしる、不敬な言動に対する冒涜罪だ。 かつて、キリスト教国には、このgodslastering、blasfemieが あり、冒涜罪で、実刑判決または、罰金がかせられていた。 それを再復活させようというもの。 例えば、オランダ人もよく英語でどなっているんだけど、 Jesus Christ! Oh my God! こ~んなコトバをみだりにいうと、godslastering、blasfemie、 冒涜罪なんですね。 「えっ!そんなこと!」 そう、たったそんなことなんですね。 筆者が米国に留学していたとき、「敬虔なクリスチャン」が 多い地域だったので、blasphemyに気をつけましょうと 留学前のオリエンテーションでならった。 blasphemyはすでに、刑法によって罰せられないけれど、 クリスチャンの人が、不快に感じるからだという (それ以上の嫌悪感を感じるそうです)。 ましてや、クリスチャンではない人がいうと、よけいまずい。 これは、「ゼッタイ使ってはいけないコトバ」。 のはずなんだけど、みんな、すごくよく使っているんだよね。 blasphemyって米国では、どの州も形骸化・法的無効化している ときいたけれど、もしご存知の方がいれば教えてください。 ヨーロッパでは、キリスト教以前から、 神や魔物の名前を口に出して、相手を呪う風習があったそうだ。 そこから、blasphemyが形勢されたのではないかときいた。 日本でいう「言霊信仰」に似ているのかな。 まだ、「敬虔なクリスチャン」が多い米国ならともかく、 オランダで、クリスチャンの数は激減している。 とても意外だったのだけれど、オランダ人の非宗教・無宗教派は 全体の60%近くだ。現在は、もっと増えているかもしれない。 一方で、1958年に、45%いたローマ・カソリック系は 現在20%弱。28%いたオランダプロテスタントは15%弱。 現在も減りつつある。 なので、外国のメディアにいわれているように、 オランダの一連の事件が、「キリスト教対イスラム教」と いうには、イマイチ、ピンとこない。 とにかく、このgodslastering、blasfemieの国会での議論、 なんだか、すごい時代錯誤だなぁ~。 内容はずれるけど、もし日本で、法務省大臣が 1949年に廃止された皇室に対する「不敬罪」をまた復活 しようなんていったら、すごい論争になるよね。 もちろん、オランダンの国会で、このgodslastering、blasfemie喧喧諤諤の論争が巻き起こっている。 国会で、もっと他の重要な法案があると思うんだけどなぁ~。 16日付けだけれど、 Pim Fortuyn de Grootste Nederlander Pim Fortuyn氏が「もっとも偉大なるオランダ人」に選ばれた Pim Fortuyn氏は2002年5月に、狂信的な動物愛護家によって 殺害されたLPF党の元党首。右的・保守的な発言と著作で 有名で(彼自身は、人種差別主義ではないと主張している)、 あっというまに国民的ヒーローになり、選挙で大勝し、 そして、暗殺された。 そんな経緯があって、オランダの歴史にその名を刻むことになった。 KROというテレビ番組で、オランダの歴史の勉強になるので 相棒とみている。ネットで、歴史的人物・ヒーロー・ヒロインの 投票と、なかなかイマドキ的で面白い試み。 「これも、オランダ人の右翼化・極右傾向か?」 と心配する人もいるけれど、みんな歴史を知らないから、 どうしても、直近の名の知れた人に投票するよね。 あんまり、真剣にとらえなくていいんじゃないかなと思う。 「オランダ生活って、こんなに楽しい!」 「オランダ語って、こんなに面白い!」 と楽天広場にデビューしようと思ったんだけど・・・ いろんな方から、オランダの政治・社会動向をきかれるので、 つたないながらも、しばらくはこのテーマで・・・(冷や汗) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年11月19日 07時47分54秒
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