成田一徹・バー切り絵作品集
『NARITA ITTETSU to the BAR』
完全改訂増補版 発刊記念!
ITTETSU Gallery:もう一つの成田一徹(121)
江戸情緒:鮮魚の振売(ふりうり) 2005年頃
※「江戸の風物」は一徹氏の大切なテーマ(モチーフ)の一つだった。これは、いわゆる江戸期の物売りを描いた作品。当時、江戸や京、大坂の町では、様々な物品を前後二つの木桶に載せて売り歩く商人は、「振売(または振売り)」「担ぎ売り」あるいは「棒手売り」と呼ばれた。
幕府は、「50歳以上または15歳以下の社会的弱者」に限ってこの商売をすることを認めていたそうだが、当時の絵画史料を見ると、実際には20~40代らしき振売も数多く描かれており、さほど厳しいルールではなかったようだ。
浮世絵を下敷きにした切り絵も多い一徹氏だが、浮世絵作品で似た作品は調べた限りでは見当たらず、探っていくと出合ったのが、喜多川守貞という商人が残した近世風俗史の第一級史料である「守貞漫稿」(19世紀半ば)という文献にあった絵(下の画像ご参照)。これから着想を得たのかもしれないと、私は密かに想像している。
なお、カラーが多い江戸情緒シリーズの切り絵にしては色の使い方が少ないのは、意図的だったのか、未完のままだったせいかは現時点ではよく分からない。
なお、故・成田一徹氏の切り絵など作品の著作権は、「Office Ittetsu」が所有しております。許可のない転載・複製や二次利用は著作権法違反であり、固くお断りいたします(著作権侵害に対する刑罰は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金という結構重いものです)。
※「ITTETSU GALLERY:もうひとつの成田一徹」過去分は、こちらへ
・こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】 |
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021/06/03 09:21:41 PM
コメント(0)
|
コメントを書く
[ITTETSU GALLERY] カテゴリの最新記事
もっと見る
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
エラーにより、アクションを達成できませんでした。下記より再度ログインの上、改めてミッションに参加してください。
x
Profile
うらんかんろ
大阪・北新地のオーセンティック・バー「Bar UK」の公式HPです。お酒&カクテル、Bar、そして洋楽(JazzやRock)とピアノ演奏が大好きなマスターのBlogも兼ねて、様々な情報を発信しています。
|
Free Space
▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。
|
|