カテゴリ:旅行記 中欧8ヶ国 '12.9月
私の『旅行記・ドゥブロヴニク&モスタル』を読んで下さった方は覚えておられるだろうか?
昨年暮れ、クロアチアはザグレブの空港から、サンタに成り済ました私が送った一通の葉書のことを。 送り先は、前職場でお世話になった I石氏の次男坊・Y郎くんだ。 → ('11.12.31日記) ・ ('12.01.14日記) 昨日、1ヶ月半ぶりに Y郎くんのママ(以下、I石ママ)と会った。 旅話のクライマックスは、やはりムラトさんとのいざこざであろう。(笑) そして、もう一つ。 picchukoサンタの続編である。 旅先からもアップしたポストイナ鍾乳洞。 8500以上ものカルスト地形の鍾乳洞を持つスロベニアの、代表的な観光地である。 規模はヨーロッパ一、美しさは世界一とも言われ、その日(9/11)も数えきれない観光客でいっぱいだった。 本当のところ、首都リュブリャーナから列車で1時間以上も掛かる辺鄙な場所、なんとなく面倒で、行こうか行くまいか迷っていたのだが。 前日に参加したツアーで知りあったインド人カップルより「是非とも!」と勧められ、 しかし、さほど期待もせずに行ったせいか、余計にその美しさ、見事さに驚きを隠せなかった。 内部は撮影禁止なのだが、至るところでシャッターを切る観光客の多さに、私も一度だけ誘惑に負けてしまう。 それはブリリアント鍾乳石という、この鍾乳洞内でもとりわけ目立つ存在の、ポストイナのダイヤモンドと呼ばれるものだ。 もちろん、ここだけでなく、その全容をカメラに納めたい衝動をひたすら押し殺さなければならなかった。 ただただ自然が生み出す大芸術に圧倒され続け、この感動を今すぐにでも誰かに伝えたい、そう思った。 歩いて見学できる最終地点の、コンサートホールと呼ばれる場所に着いた時、洞窟内から葉書が投函できることを知る。 そこは、高さ40mもある鍾乳洞内一の空間で、約10000人も収容可能な広さを持つホール。 6秒間ほどの残響があり、実際にコンサート会場としても使用されている。 天然のシャンデリアの下、ダンスパーティーだって大いにありだ。 ますます感動を抑えきれなくなった私は、サンタ計画続編を思い出す。 この旅に出る前、「向こうから季節外れのサンタ葉書を出すから」と I石ママに言ったことを思い出したのだ。 その時はサラエボから送ろうと考えていたのだが、この感動こそ伝えよう。 地球の凄さを、この神秘さこそを伝えよう。 私はペンを走らせた。 投函してから10日近く経ったある日。 スプリットの港でぼぉ~っとカモメを眺める私に、I石ママからメールが届く。 「Y郎にサンタの手紙ありがとう。 大事にしまってたから、私が知るのは時間差がありました。 学校の日記に、一番の宝物……と長々と興奮気味に書いてました。」 * 昨日もその話に花が咲く。 どうやら、Y郎くんはあの葉書を友達に見せに学校まで持って行ったのだそうだ。 今は机の奥底に、大切に仕舞ってくれているという。 ピュアな小学5年生の男の子。 私としては、サンタクロースをずっと信じてもらいたい気持ちは大きいが、この先のことを考えると少し心配もある。 だから、葉書の最後に「君だけのサンタより」と、ちょっとだけヒントを与えておいた。 だが きっと、彼はまだ純粋にサンタクロースを信じ続けているだろう。 Google map<2012.09.11 Ljubljana - Postojna> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.10.24 08:08:42
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