カテゴリ:旅行記 中欧8ヶ国 '12.9月
旅に出るからには、事前に見どころや地理的なものをあらかじめ下調べすべきである。
だが、私はそれができない。 なのに、人一倍小心者であるから出発直前になって不安に負け、適当に旅程を立て、これまた適当すぎるほど適当に宿を取った。 で、スロベニアでは首都リュブリャーナでホステルを3泊予約した。 そのついでに現地ツアーを申し込んだわけだが、その行き先も実は事前に知らなかった。 知らせがなかったのではなく、英語のメールなど はなから読む気もない。(笑) もともと、私にとって印象の薄いスロベニアは、ザルツブルクからベオグラードへの通り道に過ぎなかった。 だから、まぁそんなもんだろう。 私が初めて そのツアーの行程を見たのは、ザルツブルクからリュブリャーナへ向かう列車の中だった。 ブレッド湖がスロべニアを代表する観光地だということも、その時知った気がする。 そんな私に、同じコンパートメントに乗った若いカップルがブレッド駅で降りると言う。 ブレッドは、オーストリアからスロベニア入りする場合、国境を越えてすぐの場所にある。 リュブリャーナは、そこからさらに1時間も先だ。 最初からきちんと計画を立てていれば、わざわざリュブリャーナから引き返さなくても良かったのに。 私は無駄な時間とお金を悔いた。 だが、やっぱり私は私だ。 その後悔は、スロベニアン・ナイスガイとの出会いによって、あっけなく吹き飛んだことは ご想像通り。(笑) そして、その眩しい彼に案内されたメルヘンチックで美しい風景の数々に、スロベニアを素通りしなかった自分を心底褒めた。(笑) ツアーで巡った場所は、 定番のブレッド湖とそれに面して断崖に建つブレッド城、そこから4kmほど北西にあるヴィントガル渓谷、さらに西のボーヒン湖などだった。 ブレッドからリュブリャーナまでの帰り路では、また別の古城の町にも立ち寄った。 ブレッド湖もボーヒン湖も、ユリアンアルプスの氷河によってできた湖だ。 それは、訪れる人の心までも写し出す、透明な鏡のような美しさだった。 そして、川底まで透き通ったヴィントガル渓谷でも言葉を失う。 私はその時、初めて地上に流れる天の川を見た。 1.6kmの遊歩道を、まるでリスのように軽く弾む彼に続くのはキツかったけれど、それでも心地よい疲れに気分は良かった。 スロベニアはこれだけじゃない。 そこには欧州最大のポストイナ鍾乳洞もあれば、そこはかとなく色気漂うリュブリャーナの街並みも魅力的だ。 印象が薄いと思っていたその国だが、 オーストリアとイタリアとクロアチア、その3つの国のそれぞれの美点を巧く融合したとても美味しい国なのかも。 僅か四国ほどの小さな国・スロベニア。 それは、まるで宝石箱のようだった。 Google map<2012.09.10 Ljubljana - Bled> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.11.29 08:56:59
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