人生というやつは、全くもって巧く行かない。
唯一無二という点では一応ワンオフ商品なのだが、特別な機能だとか性能だとかが無い。
古今東西あらゆる人生がワンオフ(一品モノ)なのであって、だからワンオフであることは特別ではなく、むしろ普通なのである。
「世界に一つだけの花」という歌がある。
[CD] SMAP/世界に一つだけの花
誰もがオンリーワンだけれど、誰でもそうであって、そのことを以ってその人が尊重されるかというとそうでもない。
やっぱりナンバーワンになってこそ尊重されるのだ。
ナンバーワンになれないモノはすべからく軽視されるとは云わないが、一度はナンバーワンを目指すべきだ。
私は平凡なワンオフ人生を持て余している。
「なんとかとハサミは使いよう」というのだが、誰よりも使い込んでるはずの私がバカで、上手く扱えなくて困っているのだから始末に悪い。
家電なら取扱説明書があるのだが、当然人生にはそんなモノ存在しない。
否、仕事、恋愛、金儲けなど一部に特化したハウツー本(死語か?)なら山のようにある。
いかんせん、その手の本は一般論の域を出ず、読者が共感できるのは2〜3割といったところではないだろうか。そして実践できるのはさらに少なくなる。
あるいはワンオフ人生であるがゆえに著者には当て嵌まっても、読者にはほぼ使い物にならないなんてことはよくある。
そもそも取説が別売りの有料で、半分以上が使えないなんて不良品じゃないか?
初期不良はなかったが、今となっては「故障かな?」と思いたくなる。
メーカーである神は沈黙を貫いているけれど。
沈黙改版 [ 遠藤周作 ]
サポートデスクなんてのは用意されていない。
否、仮に人生の指針を示す、なんてのが現れたら、それはそれできっと胡散臭いと思うのだけれどね。
私の人生の扱い方はどこに問い合わせたらいいんだろ?
あっても困るけれど。
したらな。