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カテゴリ:雑感
コロナウイルス終息後の 近未来の世界と日本(その4)で 李克強首相が述べた「我が国13億を超える人民の内 6億人は月収が1000元(約1.5万円)に過ぎない」・・に話を戻すと
彼は 元々胡錦涛前主席時のNO.2 としての実績がある人物で、いかな習近平主席でも、疎かには出来ぬ存在のようだ。 以前のレポートを開いてみると、胡錦涛主席の折の 2007年、温家宝首相とともに、李克強はホスト役で 大連で開かれた「第1回ダボス会議」終了時、米国経済会代表団との会食の折、 (オフレコを条件だったが)「自国の経済統計、指標は全く信用せず、自分が信用してチェックしているのは、電力消費量・鉄道貨物輸送量・銀行融資額の統計数値だけ」と言い切ったそうで・・・ 李克強首相は前胡錦涛主席と同じく 理系出身の出でもあり 性格的に正直な人柄から 嘘をつくのが下手なのか、習近平主席が2020年迄に、自分の就任時の前々年2010年のGDPより倍にし、おのずと国民所得倍増を公約に挙げているだけに、 今回も全人代会議中も、コロナ禍の事情もあり、恒例でもある、本年から明年迄のGDP目標を発表できず閉会したにも関わらず、終了後、冒頭に述べた如く、記者団に発表し、国民の半数近くが困窮者として取り残されているのはかなり 信ぴょう性のある事と推定される。 その後 誰の指示か迄は分らぬが、中国国家統計局は「月収1000元以下の6億人には無収入の老人や児童・学生も含まれる」「国の総資産(1300兆元=約1京9500兆円)には家庭の資産だけでなく、国や企業の資産が大半である」などと識者の解説を掲載し、火消しに躍起になっている・・。 外部から見ると、一枚板の指導部のようだが、実際は(どこかの内閣と同様に官房長官と首相の間が)ぎくしゃくしているのが垣間見える・・ 毎年 計画通りの数値を確実にはじき出す中国のGDPは、ソ連の手法を見習い、実績から統計を作る 日本を含む西欧諸国の手法と異なり、目標値から統計を創る手法であるのは疑いの余地がなく、 はっきり言えば 我が国のバブルがはじけた折以上の混乱の直前で、このコロナ禍、その現象が どう具象化するのか、世界中が かたずをのんで見守っている状態ともいえよう・・ 習近平はメディアに(昔の我が国の大本営発表宜しく)「感動的な話のみ報道せよ」と”洗脳報道”を続け、発展途上国にマスクや人工呼吸器や治療メンバーを送り、コロナ問題解決の英雄に仕立て上げるに必死で、国内(特に武漢)にはこの2月3日から各企業に「再稼働」を指示、3月27日までに同様な指示を60回 繰り返しているとか・・・ 処が中国が世界の(供給)工場とは言え、他国の経済が止まっているので、部材が届かず、仮に出来た製品は輸出できず李克強首相が電気の消費量をチェックしているのは有名になっており。地方政治局は やむなく機械だけ動かしてごまかしている工場も結構あり・・さて何時まで この中国バブルが持つことやら・・・。 一部には 今秋の五中全会(中国が党大会で選出した中央委員による全体会合)で党大会の職権を代行し重要政策や人事を決定する際、今回は特に経済政策の基本を決める5か年計画を審議・採決する年回りでもあり、 鄧小平チルドレンの流れをくむ長老たち 王岐山ら数人が手を組み、習近平の”終身制”を放棄させ、 李克強首相・胡春華副首相を後継者に認定。2022年の党大会で総書記と首相にするべしで、比較的平和裏に 失政続きの習近平総書記を引退させる案が 有望視されている らしいが、 そうは立ち行かなかった 場合、 或いは とんでもなく危険な時代が到来しかねぬ事態も予想しておかねばならないのでは・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 10, 2020 05:12:38 AM
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