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山田維史の遊卵画廊

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☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生


☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生2


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☆Tadami Yamada's Part5『洪水伝説』他


☆Tadami Yamada's Part6 児童書その他の挿画


☆Tadami Yamada's Part7 『心霊術入門』その他


☆Tadami Yamada's Part8『別冊宝島仕事の本』


☆Tadami Yamada's Part9 初期雑誌挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『ジャンビー』挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『幽霊狩人カーナッキ』


Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


■Yamada's Article(1)卵形の象徴と図像


■Yamada's Article(2)ユングの風景画


■Yamada's Article(3)画家ムンクの去勢不安


■Yamada's Article(4)夢幻能と白山信仰


■Yamada's Article (5) 城と牢獄の論理構造


■Yamada's Article(6)ムンク『叫び』の設計と無意識


■Yamada's Article (7) 病める貝の真珠


■Yamada's English Article (8) 能の時空間の現代性


■Yamada's Article (9)『さゝめごと』に現われた十識について


■Yamada's Article(10)狐信仰とそのイコノグラフィー


■Yamada's Article (11) 江戸の「松風」私論


■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


☆自画像日記


☆インタヴュー Vol.1


☆インタヴュー Vol.2


☆インタヴューVol.3


☆インタヴューVol.4


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュ


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart2


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart3


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart4


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart5


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart6


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart7


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☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart9


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart10


☆Tadami Yamada's Collage:日替りコラージュPart11


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Archives

Sep 20, 2014
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カテゴリ:博物学・歴史
 2012年にイングランド中部レスターの古くは教会跡、現在は駐車場となっている地から15世紀のイングランド王リチャード3世の遺骨が、レスター大学遺跡調査チームによって発掘された。この件については、私は数度にわたってこのブログに書いて来た(ページ左のArchivesのカテゴリ「博物学・歴史」をご覧ください)。

 私の関心はシェイクスピアの「リチャード3世」に因っている。というのも、ここに描かれている王は、脊柱側彎曲症をわずらっていると描写されているが、史実としてそれを事実として証明する資料がない。
 イギリスにおけるシェイクスピアに関する研究は微に入り細に入る成果を誇るが、それでもなお、シェイクスピアが一体どこからリチャード3世の脊柱側彎曲症のことを知り得たのか不明なのだった。実はリチャード3世については正確な記録史料が残っているのだそうだが、この肉体上の問題については史料がないのだ。そのため、脊柱側彎曲症はシェイクスピアの創作ではないかと言われさえしてきた。イングランド通史を著しているディッケンズも、この件についてまったく触れていない。

 レスター大学の発掘調査は、この脊柱側彎曲症の問題を一挙に解決してしまった。王の遺骨は脊椎骨が11番目から22番目までが引き絞った弓のように歴然と彎曲していたのである。
 まあ、この事実によって、私としては、先きに述べたシェイクスピアが一体どこから知り得たかという疑問が、あらためて台頭したのであるけれども。おそらく戯曲「リチャード3世」をめぐってシェイクスピアを研究している人にとっても同じであろう。

 レスター大学の研究は、その後さらに進展し、昨年9月には、リチャード3世は回虫に感染していたことを確認した。回虫感染は症状が激しければ腸閉塞を起こし、子供の場合は発達障害を招く。おそらく王は日常的に腹部に不快感があったと推測できる。暴力を好む王だったとされるが、あるいは回虫感染症にも因無しとは言えないかもしれない。
  
 また、今年の8月には、遺骨分析からリチャード3世がワイン好きの美食家であったと発表された。当時のCNN.co.jpは次のように伝えている。

 「英地質調査所(BGS)の研究者らがこの遺骨に含まれる酸素、ストロンチウム、窒素、炭素などの同位体を分析し、結果を考古学専門誌JASに発表した。生物の体を構成する元素の同位体比には、生活環境や食生活が反映される。研究を率いた同位体地球化学者のアンジェラ・ラム博士によると、チームはリチャード3世の遺骨から臼歯と小臼歯、肋骨(ろっこつ)と大腿(だいたい)骨を1本ずつ取り出して分析した。」
「歯の成分は子ども時代に生えたまま変化しないため、子ども時代の生活を知る手掛かりとなる。一方、体の骨は折れても修復されることから分かるように、生涯を通じて変化する。その中でも肋骨は密度が低く、2~3年の周期で生まれ変わる。大腿骨は密度が高くて代謝が遅いため、10~15年ほどさかのぼった時期の生活が反映される。」
「リチャード3世は1485年、王位に就いてからわずか2年2カ月後に戦死した。代謝の周期が異なる骨を調べることにより、即位前後で食生活が大きく変化したことが分かったという。(略)酸素同位体の構成比にはどこの水を飲んでいたかが表れるとされ、リチャード3世は晩年を英国の南西端部で送ったと読み取れるような分析結果が出た。しかしこれは記録と一致しない。」
「チームは酸素同位体比に影響を及ぼす別の要因を探した。ビールに同じような作用があることは知られているが、当時庶民の飲み物だった。そこで浮上したのが、上流階級だけが味わうことのできた酒、つまりワインだ。現代のワインを使って実験を繰り返した結果、酸素同位体比に影響することが初めて確認され、リチャード3世は1日1本ほどの量を飲んでいたとの結論が導き出せたという。」(以上CNN.co.jpより引用)

 さて、昨日CNN.co.jpは、レスター大学の新たな研究成果を報じた。遺骨にリチャード3世の壮絶な最期がしるされていたという。
 死の前後に負ったとみられる11カ所もの傷。11カ所のうち9カ所は頭部に。
 致命傷とみられる頭蓋骨の下面に2カ所。剣あるいは矛による大きな切り傷。とがった武器による刺し傷。おそらく兜を脱いでいたのだろうと推測された。
 骨盤の大きな損傷は、「遺体は馬の背からつり下げた状態で戦場からレスターへ運ばれたとの説があることから、この時に受けた損傷ではないかと、(論文をまとめたサラ・ハインズワース)教授は指摘する。」
 ディッケンズは次のように書いている。
 「その夜、一頭の馬がレスターのグレイ・フライアーズ教会に導き入れられた。その背にはボロ袋のような丸裸の屍体がくくりつけられていた。そこに埋葬するためであった。」(山田維史訳)

 遺骨は来春、レスター大聖堂にあらためて埋葬されるという。遺骨から直接の調査研究も一段落というところなのだろう。


【関連報道】
CNN.co.jp リチャード3世、遺骨から浮かび上がる壮絶な最期 2014.09.18 Thu posted at 16:43 JST





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Last updated  Sep 21, 2014 10:13:56 PM
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AZURE702@ Re[1]:映画脚本家の名誉のために(07/15) 赤坂ささんへ コメントありがとうござい…
赤坂さ@ Re:映画脚本家の名誉のために(07/15) 脚本家が原作者をないがしろにし自死へと…
AZURE702@ Re:会津若松市の雪のない十日市(01/21) akiさんへ 私のブログ日記にあまりふさわ…
aki@ Re:会津若松市の雪のない十日市(01/21) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
AZURE702@ Re[1]:木星にメッセージを届けます(01/10) おのま@四国さんへ 「ニンゲンは複雑で…

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