暦の上では立春を過ぎた。きょう私の処では昼頃に気温が10℃まで上がったが、すぐに下がりはじめ、22時現在、2℃である。一日中、風が吹いていた。「春一番」と言いたいところだが、寒風である。
しかしながら、やはり春は近づいている。庭の落葉樹、木瓜(ぼけ)や紫陽花や、盆栽の楓の枯れていた枝先に、小さな芽が萌えはじめていた。
隣の敷地に新しい家の建築がはじまって一ヶ月以上になる。
先日、日曜日、きょうは工事が休みかと思っていたら、昼前になって大工さんが一人やって来て仕事をはじめた。小学校低学年と思われる息子さんを連れて来た。その聡明そうな声が、ときどき私の仕事場まで聴こえ、お父さんの仕事を手伝っているらしかった。お父さんは簡単な指示を出し、あとは口やかましく言うではなく、息子が仕事を成し遂げるのをそれとなく見守りながら、自分の仕事を手際よく進めているようだった。
私は、その父子の声を聞きながら、とても良い関係、とても良い教育をしているなーと、感じ入ったのだった。
おそらく他の大工さんたちは休日なのであろう。同僚の邪魔にならない日に、父親の仕事場と仕事ぶりを息子に見せておこうと思ったのかもしれない。
かなりの大きさの邸宅になりそうな建築を、お父さんが作っている現場を見て、誇らしく思わない息子があろうか。幼い息子の思いは、そのはきはきした明るい声を聞けば分かる。
私にとっては連日の建築現場の騒音? ------いやいや、私はまったく騒音などとは思わない。すばらしい父子の声が聞こえるのだもの。
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Last updated
Feb 7, 2017 10:47:32 PM
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