塩原の風景
琵琶湖のように淡水の湖に対して、塩水をたたえる湖のことを「塩湖」と云いますね。塩水と云っても魚が生息できて、沿岸漁民が漁業してる塩湖もあれば、オーストラリア南西沖のミドル島にあるヒリアー湖みたいに海水の約10倍と云う塩分濃度の塩湖もあります。世界一標高の高い塩湖はチベット自治区ラサの北100km にある「ナムツォ」で、海抜4,718m の高さにあります。世界一標高の低い塩湖は、みなさまお馴染みの「死海」で、海抜は-(マイナス)433m です。塩湖の水が太陽による熱で干上がって塩やミネラルが堆積した地形を塩原と云います。もっとも有名なのは、ボリビアにある「ウユニ塩原」ですね。世界一の広さを誇る塩原、まさに塩の大地。標高約3,700m にあって、南北約100km 、東西約250km もある広大な塩原です。チリ最大の塩原「アタカマ塩原」も非常に広大で世界第2の大きさです。長さ約100km 、幅80km もあり、高度は海抜2,300m の高さにあります。しかし、こんなとこ観光で行っても、スグ見飽きそう。アメリカ、ユタ州のグレートソルト湖にある「ボンネビル・ソルトフラッツ」は、260平方km もある広大な塩原ですが、年に3回開催される地上最速を競うモータースポーツ「スピードウィーク」で有名ですね。南部アフリカのボツワナ北部、カラハリ砂漠に広がる塩原が「マカディカディ塩湖」です。塩湖と云う名前ですが、実態は塩原です。ここの面積も広大で、16,057平方km もあります。サハラ砂漠北部最大の塩湖が「ジェリド湖」で、チュニジアにあります。ここも塩湖という名はついていますが、水で満たされることはありません。東西は最大で200km 、南北が最大80km で、面積は7,000平方km です。アフリカ最大の塩湖は、ナミビア北部にある「エトーシャ塩湖」で、大きさは東西120km 、南北60km 、面積で約4,800平方km あります。湖の南側に広がるモパネと呼ばれるアフリカにのみに見られる木の林があって、そこには象が生息しています。塩湖と周辺は「エトーシャ国立公園」になっています。アルゼンチン北西部にあって、チリとの国境付近にある広大な塩原が「アリサロ塩原」。アルゼンチンではサリーナス・グランデスに次いで2番目に大きな塩原で、面積は1,600平方km あります。標高は3,460m です。このアリサロ塩原の真ん中に非常に興味深い「物」があるのですね。高さ147m の砂岩でできた完璧なピラミッドです。「コノ・デ・アリタ」と呼ばれてます。アンデス地域に住むインディオ、アイマラ族の言葉で「アリタ」は鋭い、または突き刺すという意味です。円錐形は塩と黒い溶岩の混合物でできています。コノ・デ・アリタは、火山の噴火でできて、それが数千年にわたる浸食によってできたと云う説が有力ですが、真相は解明されてません。円錐形の頂上には、塩原開発の先駆者を記念する銘板があります。