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カテゴリ:本のある生活
昨年読んだ本は59冊。
あちこちのブログを拝見して、あれもこれも読みたいと思いながら、 結局、主義主張なく読み散らかしてしまった1年でした。 My Favorites 5 を満足度 ★★★ の20冊の中から選んでみました。 まずは、昨年、芥川賞を受賞した絲山秋子氏の 『逃亡くそたわけ』 絲山氏は、作品に精神的に暗い影のような部分があるので、 人によって好き嫌いが分かれる作家ではないかと思う。 どれもこれもハッピーエンドなストーリーではないが、 登場人物達を叱咤激励、応援しているうちに、 自分も人に優しく、前を向いて生きよう ...という気になる。 『海の仙人』、『勤労感謝の日』 も良かった。 次に、我が家のごひいきコータロー3人目、恒川光太郎氏の 『夜市』 薄霧がかかったような幻想的で不可思議な世界観が心地良く、 2006年ベスト1 のお気に入り本。 闇に浮かぶ金魚の装丁もすばらしい。 是非、この装丁のまま文庫本になってほしい。 手元に届いている 『雷の季節の終わりに』 にも期待している。 現役医師、海堂尊氏の 『チーム・バチスタの栄光』 も良かった。 「医龍」、「ブラックジャック」、「Dr.コトー」 ...どれもカッコいいが、 不定愁訴外来、通称、愚痴外来の万年講師・田口公平も、 我々凡人の代表として、負けず劣らずカッコ良かった。 『ナイチンゲールの沈黙』 が今一だったのは残念。 篠田節子氏の 『弥勒』 は、映画 『ホテル・ルワンダ』 の後に読んだ。 ヒマラヤにある架空の小国で起こった大虐殺を描いた作品。 何が善で何が悪かを考えさせられる力作だった。 続けて読んだ 『ハルモニア』、『ゴサインタン』 は残念ながら今一だった。 最後に、年末に読んだ五條瑛氏の 『プラチナ・ビーズ』 北朝鮮を巡るリアルな情報戦もの。 1999年著ながら、香港が中国に返還された後、 情報収集の場が東京に移っている … という内容は、 最近話題の 『インテリジェンス・武器なき戦争』 指摘の通り ... 国防や軍事力に関する旧防衛庁出身の作者の本音が所々に見える ある意味で啓蒙的なフィクションだった。 今年は、藤沢周平、司馬遼太郎、井上靖 『風林火山』 あたりの時代物で 日本人にどっぷりつかりながら、皆様のブログを頼りに、 話題の本も遅れずに読んでいきたいと思っています。 では、本年もよろしくお願いします。 by pomo <(_ _)> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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