【37】The Voice of kidsとThe Voice of Germany
(初公開2018年3月・2015年3月・2019年10月)2022年5月に再編集してユリアン君の歌声を再び聞くことになりましたが、今回はこの歌声に鳥肌が立つほど感銘を受けました。ロシア・ウクライナ戦争で複雑な心境の毎日の中、やはり天使の歌声は心に深く染み入って来るものですね。今年もまたテレビ番組のThe voice kidsで上手にポピュラーを歌う子供たちを見て楽しませてもらっていますが、先週の日曜日に思わず耳をそばだてた歌声の少年がいました。現代の歌曲ばかりが出てくる中、13才のユリアン君がプッチーニのオペラのアリアを歌ってくれたのです。 その歌声は少年というよりも、まるで大人の女性の歌手の声でした。曲はオぺラ『ジャン・スキッキ』の中の有名な『私のおとうさん』。何とかこの少年のプライベートの撮影を幾つか見つけましたが、ライヴで完璧な声が出ていないものもあって、一番気に入ったこの動画を載せておきます。ちょっと音のずれるところもありますが12歳だった少年にしてはしっかりした歌い方だと思います。まず最初はドイツ民謡の『小鳥ならば』。この曲は気が付いたら小学生の頃に習った「夜汽車」でした。------いつもいつも通る夜汽車----あ~、なんて懐かしい。(この横になった画像は私のせいじゃないですからね。)もしも僕が小鳥ならば、そして一対の翼があれば 君の元へ飛んでいくだろう。 でもそれは叶わぬこと 。 だから僕はひとりここにいる私はこの少年が初めからウィーン少年合唱団に入っていたら、良いソロを聞かせてくれるのじゃないかなぁと思っていましたが、何と、強制的にこのThe voice kids の放送を見させられたライ二ーさんは、この少年の歌い方は合唱には向いていないと教えてくれました。はぁ~、やはり素人の私には分からない判断です。でももしユリアン君が合唱団員で、グロスマンさんの様な方に最初から違う発声練習を受けていたら、ココやスメタナ君のような素晴らしいアルトのソロを聞かせてくれていたかもしれませんよね。ひょっとしてこのまま進んだら将来はあの美声のフランス人、フィリップ・ジャルスキーのようなカウンターテナーになりそうな気もします。2019年のThe voice of germany今年も無名の歌手を発掘するブラインドオーディションのヴォイス・オブ・ジャーマニーが始まりました。ヴォイス・キッズと同じく、毎回必ず見ていますが、10月3日の放送で元ウィーン少年合唱団の団員が応募していたのでびっくりしました。この曲を歌い、4人全部の審査員からコーチを申し込まれ、マーク・フォースターのチームを選んだこの19歳の若者は、2011年に来日するはずだったブルックナーコアの団員だったのです。そう、今年のウィーン訪問で、ホーフブルク礼拝堂のそばで再会した、ハンサムなフェリックス君と同じ隊だった青年です。ダビット君はアルトのソリストだったようですね。リンク:J.S. Bach, Schliesse, mein Herze David Maresch, AltこのWSKのショップで彼のソロが購入できるようです。我が応援に応えてヴォイス・オブ・ジャーマニーの第二回目の戦いで二者択一に勝ち抜いてくれたので、その思い出に載せることにしました。でもWSKのソリストが必ずしも優勝者になるとは限らないのです。これからもハラハラしながら応援します。ちなみに1989年のユーロビジョン・ソングコンテストで5位を獲得した、19歳のオーストリアの代表のトーマス・フロストナーもウィーン少年合唱団員だったそうです。なかなか素敵な歌声じゃな~。2019年10月27日 日曜日ダビット君は今日の戦いでこれを歌いました。けれど残念ながら準決勝の椅子の座を獲得できませんでしたが、歌う前の彼の言葉がとても印象的でした。「僕は合唱団では表情を出さず不動で歌うことに慣れていましたが、今は自分の個性を出すことに努力しています。」どうか、若いダビット君がこれからも歌手の道を進み、いつかまたテレビや舞台で彼の歌声を聞けますように。この記事へのコメント ek2018年03月03日 06:42Ponko様甘い調べの「私のお父さん」大好きな曲です。お気に入りの歌をお気に入りの声で聴けるなんて時はそれこそ至福の時ですよね。私、少年のアルトの声質ってすごく特殊に思います。美しく輝くソプラノを深く支える芯のある声質のアルト君に出逢えた時の感動は言いようが無い心地よさに浸れます。 ponko3102018年03月03日 19:53ekさんコメント一番乗りありがとう。夜も遅くなっていたのでお返事がすぐに書けませんでした。ekさんは64年のワルター君のファンでもあったのですね。実は私も少しファンでした。ところでしばらくの間はこのユリアン君のファンを務めることにしましたが、やはり私のアルトの絶頂にいる少年の声はスメタナ君です。あの子守唄の歌声は永遠の憧れだな。 mika2018年03月03日 11:53ponko様新しいお話ありがとうございます!もう感動で胸がいっぱいになりました。マジ凄いです。ユリアン君の歌声美しいですね。歌声につられて、私が小鳥ならウィーンに飛んで行きたい!って思いました。でも、小鳥には遠い距離ですね(泣)。 ponko3102018年03月03日 20:48mikaさんやっぱな~。高校生ぐらいの若い方のコメントの書き方って、子ウサギみたいに跳ねている感じで、まるでここの記事にもひと早く春が来たみたい。 mika2018年03月03日 21:27ponko様 えー!?いつからカー女になられたんですか?私のコメントがウサギみたいに飛び跳ねたまとまりの無いコメントでごめんなさい。でも、それだけあっちのお話もこっちのお話も感激してしまって 普段でもまとめるのが苦手な私が余計舞い上がってしまったんです。 ponko3102018年03月03日 22:00mikaちゃんこの「そだねー」は、日本のメル友に教えてもらいました。mikaちゃんのコメントから春の日差しに飛び跳ねている野原の子ウサギのイメージが浮かんだの。 ek2019年10月26日 07:50Ponko様合唱団卒業後のメンバーの活躍のお話 ありがとうございます。プロの歌い手としてだけではなく、こうした番組に出演して 退団後の歌声を聴く事ができるなんて凄いことです。素敵な歌声ですね。以前 音楽番組ではありませんが、日本のバラエティー番組に団員だった青年が登場した事がありました。お父様のお仕事の都合で日本で少年時代を過ごし、帰国後合唱団に入団。その彼も音楽活動をなさっているとの事で、テレビ番組に登場した時は日本でレコーディングをするための来日だったようです。彼の歌声もとても味のある素敵な歌声でした。タイブルさんの演奏も聴いてみたいな〜と思いました。次の更新記事もPonkoさんが撮されたチロルの素敵な風景を添えた楽しいお話だと思っていたので、予習復習の為に「野ばら」「ほがらかに鐘は鳴る」のビデオを見直しておきました。 ところが、卒業生の素敵なお話の後に カメラ技術のない私が手持ちの64年組のアルバムの中の数枚を複写で撮ったボケボケの写真が!ブログを訪れた皆様 その写真にびっくり がっかりなさっていることとお詫び申し上げます。写真はボケボケでも、写真の中のメンバーはやはり素敵です。このボケた私のカメラ技術での登場 お許しください。 何かのご縁かな?この記事の最初に登場の彼は2011年の大震災で来日不可能になったブルックナーコアのメンバーとのこと。続いたお話が1964年 フロシヤウワー隊が当時の皇太子ご一家を東宮御所を訪問 歌声をご披露したお話。そして2002年天皇両殿下がアウガルテンご訪問の際のお話。全てに関わっている我が友。2011年は我が友が虹の橋の国に旅立った年でもあります。今回のお話は私にとって また違った意味で感慨深いものが込みあげて来ました。Ponkoさん ありがとうございます! ponko3102019年10月26日 19:02ekさんまたまた興味あるコメントをありがとうございました。その方はまだ音楽をやっているのでしょうね。名前がわかったらネットで探してみたいのですが。日本にいた方ならドイツ学園に通っていたのでしょうね。ひょっとして会っていたかもです。この記事がまたekさんの懐かしい思い出を引き出せてくれた事、嬉しく思います。こちらこそありがとう。はい、チロルはまだ続きます。のんびりと編集しているので気長にお待ちくださいね。 ek2019年10月30日 00:09Ponkoさんダビッドさん残念でしたね。甘くせつなく流れるような歌声。初挑戦の時の歌声にコーチはもとより、客席にいらした方々の熱い拍手にきっと次も!と確信していたんですが、…。 サウンド オブ サイレンスも素敵でしたよね。彼はこれからも挑戦して、素晴らしいプロの道に進まれる事を願っています。合唱団時代自分を抑えていらしてたんですね。アルトのソリストだった彼が、合唱団ではソリストではなく合唱団団員だったんですね。私がウィーンの森のリヒター先生から(70年以上前は先生もウィーン少年合唱団団員でしたね)お話いただいた事と結びついて「なるほど!」と納得いたしました。厳しいけれど、合唱団員の時は合唱団員だったんですね。 ponko3102019年10月30日 02:50ekさんダビット君が出ないヴォイスは興味が半分に減りました。勝負の相手は本当に強すぎたのですよ。でも彼は素敵な歌声を持っているから強い意志と忍耐があれば歌手としての将来はあるでしょう。私も彼が言った「団員の時は」の言葉に感動しました。歌によっては楽しくて、思わず体全体を動かしながら歌ってしまう事もあるのに、団の一部員として溶け込んで歌っていたのですよね。動かないで歌っていたからと聞いたときは、80年代頃までの少年達のさらなる不動の姿を思い浮かべました。感銘を受ける立ち姿でしたね。でもね、私は舞台でのしぐさはオペレッタの劇で学べると思っていたので、ダビット君も昔の団員だったらもっと上手に個性を出せたのではないかと・・・・。