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テーマ:911FANマガジン(444)
カテゴリ:964のこと
「・・・実用に耐え得る耐久性と信頼性を持つ車を製造することは、最良の形の長期投資であることにほかならないのです。」 最初にこれを読んで、「製造する」は「所有する」の間違いで、ポルシェに投資する、すなわちポルシェを購入することに意味があるのだというユーザー向けのメッセージではないかと思った。 でも、その前に出てくる「ポルシェでは、911に対しその品質を維持し、寿命を伸ばすために必要とすることは全て、与えようと努めてきました。・・・」という件を読むと、どうやら翻訳ミスではなさそうだ。 う~ん、ここに言う投資というのは、ユーザーがポルシェを購入するために支払う投資ではなく、高品質な車を製造するためにポルシェ社が行う投資のことを言っているのだ。 その上で、「あなたの投資を保全します。」として、亜鉛コートによるボディの防錆対策や塗装保証、車両保証について言及するのである。 当時、ポルシェ社の台所事情は今のように潤沢ではなく、むしろ惨憺たる状況だったはずだから、このような状況下でも、かくも丁寧な製品づくりを続けた(というより現状を維持するしかなかったというところか)ポルシェ社に心の底から敬意を表したいと思う。 ということで、いつものように左ページには、熟練工による手作業を思わせる製造シーンの写真が縦に4枚並び、特に3番目の、細部に対するこだわり・・・として、おっさんがフェンダーを磨いている?シーンは、今見てもウヒヒ・・・となってしまう。 そして右ページの、カブリオレと思われる塗装前の鉄板むき出しのボディ、これは圧巻である。 う~むむ・・・、これこそ工業製品の美しさである。 この状態であれば、もしかしたら国産の軽乗用車でも似たようなものかもしれないけれど、一見して911とわかるこの鉄の塊、この模型があったら飾っておきたいと思う人は小生だけではないのではないか。 思うにこのページは、今となっては陳腐化してしまっている当時の最新技術を得意げに語っているページとは異なり、今もなお、というか今だからこそますます輝きを増しているページなのではないか(褒め過ぎかな?)。 とにかく、今なお964を楽しむオーナーの心を鷲掴みにして放さないページではないかと思うのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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