pretty物欲

PM8時

まる一日自転車を漕いでいる毎日では、
もうすでに眠い時間である。

ボクの古い地図によると、
この先は岬で行きどまりで、
そこにキャンプ場のようなスペースが
あるようだ。

誰もいない夜の道路を
湯上りのボクの自転車が走る。
もう汗かきたくないなぁ。
眠いなぁ。
早く寝ようよ。

途中で街灯さえなくなり、
真っ暗な行きどまりまで行くと、
灯台の光が回っていた。

何もなさすぎだ。
肉食動物の襲来の恐れ。
ちょっと怖い感じ。
夜の雨の恐れもある。

この場所の野営を諦め、
温泉施設まで戻ることにする。
閉店した施設の近くにしようか・・・

途中、公園をみつける。
きれいなトイレ設備があり、
もう二つ返事でここにする。

大きなヒサシがあり、スリムなテントは
その下に入り込むことができた。
これで雨でも大丈夫だ。

きれいな設備を建ててくれた
地元のひとよ、ありがとう。
見えるところにコンセントがあって
充電できるじゃん、と魔が差したが
電気窃盗になるので思いとどまる。

一宿一飯の恩を仇で返しては、
人の道にもとる。