カテゴリ:旅
なだらかな丘陵から海を見下ろす。 下には鉄道が走っている。 近く、廃線になる予定だ。 この先は行き止まりの線となれば、 そこによほどの魅力がなければ、 鉄道は存続できまい。 終着駅というだけで 鉄道ファンには一種の郷愁を掻き立てられる魅力だ。 しかし鉄道ファンはいつでもそこにいるわけではない。 大多数の利用客は、ずばり、そこの住人たちである。 たまに来る鉄道オタクよりも、 まとまって大量に来る鉄道ファンよりも、 鉄道を儲けさせるのは、常に地域である。 それを鉄道会社が忘れて地域旅客サービスをないがしろに した結果が、ペースに歯止めがかからない、 郊外ローカル赤字路線の利用客減少と廃止増速である。 沿線の地域住民は、この鉄道廃止をどう思うのか。 このクルマ社会にあっては、おそらく、 いらないという結論に達したのか。 鉄道廃止を考えるにあたって 「比較したら利便性や経済性は、鉄道よりもクルマだな」 と思うのかもしれない。 もしそうなら、この地の人間はそこが駄目である。 クルマに乗ってばかりで何か大切なことを 忘れてはいまいか。 たった100㎏にも満たない人間がひとり移動するのに、 1000kg以上の塊を、最大熱効率40%程度のCO2 排出するエンジンで動かす。 リッター20~30km/L燃費のクルマである。 人間のお出かけは、それほどまでに必要なものなのか。 もし経済性で考えるならば、金額に見あうか。 環境面でいえば、 地球環境保全の思想からいえば、そこまで大仰なこと =クルマを運転することが、本当に環境面から許されるのは なぜか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 14, 2016 10:41:01 PM
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