ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

昨日の敗因については，これをスコットに求める論調が多数を占めているようであって，まああながち間違いともいいきれないところではあるが，やはり私の目からすれば間違いであると思う。昨日の最大の失敗は，やはり１点しか取れなかったこと，そして１回表の攻撃があまりにもまずかったことといわざるを得ない。

たしかにスコットの内容はぼろぼろで，あれではクローザーどころか一軍で通用するのも無理じゃないかと思えるくらいだった。はっきり言ってスコットは役者不足じゃないかと思うのだが，敢えて弁護すると，かつてスコットを紹介したときの記事で引用したこれを御覧いただきたい。

はっきり言うならば，メジャーはおろか，マイナー実績もさほどあるわけではないし，そもそもクローザー専任であったようには見受けられない。いわばこれから磨く選手なのである。それを，いきなりクローザー仕事の一番厳しい場面，１-０の９回に投入して，なんとかなると思う方が間違っていると思う。その意味ではやっぱり佐々岡は間違っていたのだ。これについて書くと長くなるし今日はそれが本題ではないので，これ以上は深入りしない。

話を１回表の攻撃に戻すと，昨日も書いたがスコットなんかよりある意味罪が重いのは西川だというべきである。あそこで犠牲フライの一本，いやボテボテの内野ゴロでも打ってくれていれば確実に試合の流れは変わっていた。ヒットだったらそうそうに平良をKOできていたかもしれぬ。曲芸的な悪球打ちで結果を出しているのは分かるのだが，手を出してはいけない球には手を出さない，出すなら最低限の結果は出すということをもっと肝に銘じてほしいものだ。

昨日の試合でいえば，先発が森下だった，そしてクローザーが実績に乏しいと言う事情があったのなら，なおのことたくさん点を取りにいって楽にしなければならないという結論に達するのではないか。それなのに，昨日の，いやこのところのカープの攻撃振りはあまりにも雑駁だとしかいえない。意地でも点を取りに行く，そのためには隙を見せない，相手の隙を突く野球を展開するのが赤へル野球のお家芸なのだが，どうも緒方くんの最後の１年で忘れ去られたのではないかという気がしてならない。え？「守り勝つ野球」？そんな言葉はカープの球団史にはない。あれはミムさんの造語だっていうのに。

はっきり言う。今勝つためには，勝ち進むためには，とにかく点を取る野球にシフトすることだ。スコットをクローザーで固定するのか，あるいは中崎を配置転換するのかは分からないが，いずれにせよ９回に緊迫した場面をなくすればよいだけの話だ。９回を投げきると言う成功体験を続けていけば，きっとほんとうに緊迫した場面でも投げられるようになる。昨日は仮免クローザーには荷が重すぎたし，そういう展会をオフェンスが作ってしまったことが敗因と言うべきなのだ。

さあ，勝ちたければ打って打って打ちまくれ。火力こそ，得点力こそ大正義なのである。

クローザーを育てるのは打線だから。


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