que sera sera　～気ままな香港生活～

香港へ来てから我が家では日本のテレビ番組と言えば
「NHKﾜｰﾙﾄﾞ」しか見れないので、最初はニュースを見るのにつけていました。
他にテレビを見る場合は、映画チャンネルやＭＴＶなどの音楽チャンネルでした。
しか～し、用事をしながらNHKﾜｰﾙﾄﾞをつけたままにしていたら
楽しい番組が一杯ある事を知りました。
その中でも特にお気に入りの番組は『プロフェッショナル　仕事の流儀』です。

この番組は、毎回さまざまな分野の一流のプロの方をスタジオに招いて
仕事の在り方や信念・流儀をインタビューしたり、新しい事に挑戦していく姿などを
ドキュメンタリー映像で紹介していく番組です。

今週は、放送予定を見てからずっと楽しみにしていた
靴職人の「山口　千尋」さんでした。　
私は女性の靴も好きですが、男性の靴を見るのも大好きです。
自分が履くわけではないのですが、あの綺麗なフォルムは見ているだけでうっとりします。
女性のように毎年の流行でデザインが変ることも少なく、定番の型などで
お気に入りの靴を見つけ、ちゃんと手入れをすれば何年でも履くことが出来るのです。
靴クリームを塗ったり、雨などの水の影響で革の色が深い色に変化していくのも
年々愛着が湧きそうです。
私も日本で衣替えの時期にお気に入りの靴達を一つ一つ並べて
丁寧にお手入れをするのは楽しいものでした。
それなのに、香港へ来てから雨も多いですし、坂も多く、道も悪いので
日に日にヒールは低くなり、汚れても、濡れても丈夫な楽な靴に走ってしまう私に
この番組を見てまた少し刺激をもらいました。

山口千尋さん。　イギリスで日本人の靴職人としては初めての
一流職人の証「ギルド・オブ・マスター・クラフツマン」の称号を与えられた方。
仕事ぶりはプロフェッショナルそのもの。
帰国後、全てオーダーメイド（ハンドメイド）の靴を作り続けたものの
値段がその当時の市場に合わず、大変な時期を過ごされたそうです。
それでも「全てオーダーメイド」にこだわり続けて、今では高価な靴が（３０万円～）
注文の途絶える事がない程になったそうです。それにしても高いですが・・・

職人さんですが、とてもお洒落なスーツで出勤し
出勤後はスタッフ一同で大掃除。山口さんの担当はトイレ掃除だそうです。
美しい物作りは、まず身の回りから美しくと言うわけです。素敵☆

自信にあふれたとても素敵ないい顔をしていて、
それでいてとても謙虚な姿勢が惹かれます。
『継続こそ才能』　大変な経験があったからこそ言える言葉だと思いました。

一つ一つに思いの詰まった、うっとりするような美しいフォルムの靴を
この目で見て触ってみたいものです。

山口千尋さんの靴工房　Guild of Crafts
http://www.footwear.co.jp/guild/index.html