産後すぐから上手に授乳するには
大人がストローを吸う場合、ストローが舌の上まで届いていないとうまく飲むことはできませんよね。授乳するときにも、赤ちゃんの舌の先や下ではなく、舌の上に乳頭が届いていないと赤ちゃんは上手におっぱいを吸うことができません。舌の上に乳頭が届くためには、乳頭と乳輪が柔らかいことが大切なポイントです。たとえ乳頭が短かったり小さくても、乳輪まで柔らかければ吸うことができます。乳輪が硬くて伸びない場合は、赤ちゃんが吸うときに乳頭をびっぱってしまうので、付け根が切れてきたり、乳首の先に傷ができたりします。乳首が硬い場合も同様に、固い部分を引っ張ってしまうことで痛みや傷ができやすくなってしまいます。赤ちゃんが生まれてからおっぱいが張ってくるまで、3-7日程度のタイムラグがあります。張ってくるまでの母乳量は一日30g位、数日後に急にパンパンに張り始めてきて量が増えてきます。量が増えてきたときに、上手に吸える状態になっていれば、母乳量は増えていきます。母乳は出される分作られるので、出されなければ量は減っていきます。張ってくるまでにしっかり吸えるようになっていることが大切です。陥没乳頭などで中々うまく吸えない場合は、搾乳をして母乳量をキープしながら、赤ちゃんが上手に吸えるようになるのを待ちます。赤ちゃんがコツをつかんで、乳頭乳輪が柔らかくなってくれば、時期に直接母乳が吸えるようになり始めます。母乳育児成功のポイントは、乳頭と乳輪の柔らかさと、母乳量のキープ(母乳の需要と供給のバランスをとること)です。<乳頭と乳輪を柔らかくするには>乳頭と乳輪を縦にふんわりつぶして、徐々にしっかりと1分くらいつぶします。方向を変えて全体に行います。<張りすぎて乳輪が浮腫んでしまったり、乳輪が硬いとき>張りすぎて圧がかかって外側に水分が出て浮腫んでいる場合は、固くなって滑りやすくなったり、張っているのに出ないことがあります。●張りはじめでむくんでいる時期や、固く冷たいしこりができてしまった時の対処法です。鎖骨の下に手を当てて、円を描くようにさすります。胸の外側の部分を脇に向かってゆっくりさすります。胸の下の部分を外に向かってゆっくりさすります。親指と人差し指を乳輪に当て、自分の方に押します。乳輪が少し柔らかくなって、ぽたぽたと母乳が垂れてきてから授乳や搾乳を始めます。