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カテゴリ:アジア州
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呆け頭が思うことであるから多分に間違いであろう。 現在の中華人民共和国は、漢民族が中心になって再興した国のように 思われている。 しかし、その直前の大陸は蒋介石率いる「中華民国」であり、 第二次大戦終了間際に、中国北方から攻め寄せた中国人民解放軍が 蒋介石軍を大陸から、南の辺境の台湾に追いやって 「中華人民共和国」が成立したのではないだろうか。 歴史を把握する能力の疎い小生には、中国政府がモンゴル帝国の末裔の部分を 記憶から消したがっているように思うが、実際の中国軍の「要」となっているのは 「NORINCO」という中国人民解放軍の蜂起に役立った機構 (軍閥? 兵器庫?)そのもののように感じる。 何を言いたいかというと、中国とは漢民族だけの国ではなく、 漢民族を文化の中心に置きながら兵力(軍閥?)を含めて漢民族、満州民族、 その他多数の民族の多民族国家である、と言うことである。 中国には世界制覇、世界雄飛という考えが根付いているのであり、 「一帯一路」計画も、フン族や「モンゴル帝国」と同じ基調で 捉えると解りやすいかも知れない。 ★ 現代の国としての「モンゴル」は確かに遊牧民としての生活特徴から 「モンゴル帝国」のチンギスハーン一族を彷彿させるが、 「モンゴル帝国」という国家組織は、現在の「中華人民共和国」であり、 「兵力部分の要」は「NORINCO=中国北方工業公司*」 であるように短絡に感じている。 (*通称は中国兵器工業集団、名目本社は北京、実質根拠地は瀋陽、 小生の「めいてい君のブログ」 Feb 20,2017 世界の国防3/3を参照) 小生には、かつての漢民族の政治部分を担った「中華民国」は台湾に移り、 「モンゴル帝国=大元朝」は大陸に残っているように見える。 国としての「モンゴル」は、大地としては受け継いでも、 民族の政治組織は、「モンゴル帝国」の世界制覇の夢を受け継いではいない。 「モンゴル帝国=大元朝」と言うときは現代の「中華人民共和国」を指すモノでは ないであろうか。 「一つの中国」は広義では「モンゴル帝国」としての「版図」を示し、 やや狭義には「大元朝」に相当する「中華人民共和国」を示す気がする。 この時代には「台湾」は「大元朝」の主要な部分ではありえず、 「一つの中国」構想へ、無理に「台湾」を含めるのは論外かも知れない。 ★ 世界雄飛の精神を持つ中華民族として「一帯一路」構想は、 世界制覇としての架け橋の役割を持つであろう。 かつて”omnes viae Romam ducunt” (=すべての道はローマに通ず) と言われたように、「すべての道は核心である北京に通ず」、のごとく、 かつての「絹の道(=silk road)」は「一帯一路」となり、 大陸に3つの街道、海に1つの航路を引く計画である。 ★ この「一帯一路」計画が、中央集権・軍事支配を押し出した政略である場合は、 「一帯一路」に沿う地域に摩擦を生じる。 重商主義的であれば地域経済に潤いを与えず、摩擦だけをもたらすかも知れない。 極論であるが、米国のトランプ大統領が、 米国の利益に打撃を与えるような自由貿易主義には保護主義で対抗するというように、 世界を誘導しようとする現在では、「一帯一路構想」、AIIB構想などは トランプ氏からすれば面倒な手続きに他ならない。 ★ 1.本来は互恵関係に基ずく自由貿易主義は 世界が発展するのに欠かせないモノであるから 中国が覇権でなく、互恵関係を大事にする世界戦略で 米国を説得して貰いたいモノである。 2.また、もともと、台湾は「モンゴル帝国(=大元朝)」時代には 辺境地であり、一つの中国では無かったことを思えば、 これに拘ることは得策ではないように思える。 3.大元朝時代では、高麗王国に匹敵する北朝鮮が、現在は、国際連合の 意志に反して、ICBM発射、原爆実験などを強硬しているのを、 中国が戒めて欲しいモノである。 4.中国大陸を統治しているのが習近平主席であるが、上記で述べたような 軍閥がいる「7軍区」を現在「5戦区」に再編した。 最大の力を有するのが北部戦区(旧瀋陽軍区+内モンゴル自治区) であり、核戦力を有す西部戦区(旧成都軍区)、 中部戦区(旧北京軍区)などに比べても巨大であり、 抑えきれない状態にあるようだ。 北朝鮮が中国政府の威光を気にしない姿勢を貫いているのは、 中国政府と軍閥との軋轢を利用されていることが背景にあるのかもしれない。 北方戦区の軍閥が北朝鮮の軍事力や核開発力などに協力してきたことで、 その後の粛清が続いている懸念もあり、政府と軍閥の目に見えない軋轢も 「中国VS北朝鮮問題」に反映しそうである。 (飢餓に苛まれている北朝鮮があれだけの武器を開発発展させてこれたのは、 自らの能力を超えていると見做すべきではないだろうか。 ただし、これは空想に過ぎないが・・・) ↓ このように、現在は、世界の警察を標榜してきた米国が西部劇のシエリフ のように定まらない中で、大国・中国が何とか協調して、 動乱の世界を纏めて欲しいモノである。 ★ 呆け頭が言っても仕方がないが・・・ ★ 追加:Webから分かりやすくするために図表を借りる 1.一帯一路構想 <一帯一路構想の陸・海路:アジア経済研究所作成から> 2.モンゴル帝国の東欧への進路・退路 <趣味の歴史:vivonet.co.jpから、3.も同じ> 3.モンゴル帝国版図 <モンゴル帝国版図:元、オゴタイ・ハン国、チャガタイ・ハン国、キプチャク・ハン国、イル・ハン国> 4.中国の5戦区への再編 <中国7軍区から5戦区へ再編:産経新聞2016.2.2> ★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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