年 月 | 略 史 |
1990年
代中頃 | 前身組織は1990年代中頃設立の
イスラム教学習グループで、
2002年にナイジェリア北部の
マイドウグリで結成、ヨベ州の警察所3か所を
襲撃、本部を2年後に移動。
ニジェールとの国境の軍事訓練所を
「アフガニスタン」と名付け、
チャドなどからの民兵と合流し
警察署などを攻撃している。 |
2009年 | 警察は、バウチ州で幹部数名を逮捕、
7月にはバウチ州、ヨベ州、カノ州、
カツィ州で大規模な戦闘に発展、
700名超の死者を出した。
リーダーのモハメド・ユスフは収監中に
脱走を図り射殺された。
後継者はアブバカル・シェカウで、
2010年7月にはボルノ州での暗殺、
バウチ州刑務所襲撃での759人以上の脱獄、
グッドラック大統領就任時には
首都アブジャの軍敷地内の市場で爆弾テロ、
プラトー州でクリスマスイブにキリスト教徒
を狙った連続爆破テロを起こした。
2011年6月に首都警察本部駐車場で
2人死亡の自爆テロ、
2012年1月には北東部アダマワ州の州都
ヨラで教会と美容院を攻撃し11人を殺害、
ヨベ州で警察との銃撃戦で2人の警察官を殺害、
翌月にはコギ州刑務所を攻撃、看守1人を殺害、
受刑者119人が脱走。 |
2013年 | 5月、ジョナサン大統領はボコ・ハラム達の
攻撃を「宣戦布告」と見做し、ボルノ、ヨベ、
アダマワの3州に非常事態宣言を発令。
年間で政府軍との戦闘で隣国ニジェールへの
避難民は37,000人以上。
7月には、ヨベ州マムドの寄宿学校の襲撃で
42人が死亡。
9月には、ボルノ州ベニシェイク市民87人
以上が死亡。カメルーン国境のボルノ州の村で
27人が、ヨベ州農業大学学生寮で40人が
死亡した。 11月に、米政府はボコハラムと派生組織を
テロ組織に指定。 |
2014年 | 2月:ボルノ州でキリスト教徒が多く住む村
への襲撃で100人以上が犠牲に。
4月:同州の学生寮への
襲撃で女生徒240人が拉致され(ナイジェリア
生徒拉致事件)、女生徒を「奴隷ととして売り
飛ばす」の声明。
5月:ボルノ州の町を襲撃125人
以上を殺害。
10月:ナイジェリア政府は、停戦と
女子生徒解放の合意が成ったと公表するも、
戦闘は継続し、指導者シェカウは「停戦も
女子生徒の開放も事実でない」とし、
「女子生徒はイスラム教への改宗をさせた
うえで結婚させた」とのビデオを公表。
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2015年 | 1月:ボルノ州バガ郊外の多国籍軍基地が奪取
されて、バガ住民約2,500人が惨殺さる。
北東部で少女の自爆、23人が死亡。
アフリカ連合が周辺5ヶ国で構成する
7,500人規模の部隊創設を勧告。
3月:ボコ・ハラムがISILに忠誠を誓う。 |
2016年 | 6月:ニジェール軍駐屯地が数百人の戦闘員で
襲撃され、ナイジェリア兵2,ニジェール兵
30人が死亡。
8月:リーダーのアブカル・シェカウにより、
組織分裂の否定報道。
アブバカル・ブハリ大統領は、リーダーの
シェカウが負傷し、組織から離脱したこと、
新たに創始者の息子アブムサブ・バルナウィが
新たな指導者になったことを示した。
組織内部は、リーダーのシェカウの組織と、
ISILが支援するイスラム国西アフリカ州(ISWAP)
に分派した。
12月23日:政府軍はボルノ州サンビサ森林地帯
の最後の拠点「キャンプゼロ」を急襲、制圧した。 |
2017年 | 5月6日、2014年4月に北東部ボルノ州チボクの
学校から拉致された276人の女子生徒のうち82人
がスイスと赤十字社の仲介により、治安当局に
拘束されていたボコ・ハラムの幹部5人と交換に
解放された。当初は、83人解放される予定で
あったが1人が戦闘員との結婚を理由に解放拒否。 7月23日、ボルノ州マグメリ付近で資源調査を
行っていたナイジェリア国営石油公社のチームが、
ボコ・ハラム戦闘員襲撃を受け69人以上死亡。 |
2018年 | 1月:指導者シェカウが数ヶ月ぶりに動画を
発信。健在ぶりを示した。
2月:ナイジェリア北東部ヨベ州ダプチの学校を
ボコ・ハラムが襲撃し、女子生徒110人を拉致。
3月:政府は104人を解放と発表、5人は死亡、
残る1人はイスラム教に改宗するまで拘束を続行。
4月:ユニセフが2013年以降のボコハラムに
よる子供の拉致数が1,000人を越えると公表。
6月:軍はチャド湖や北部国境地帯で軍事作戦を
行い、人質148人を救出。子供75人、女性
58人、男性15人、で内、女性は性的虐待、
10代の2人が妊娠中、男性は強制労働。
ロケット攻撃で31人が死亡。
7月:北東部ヨベ州の軍事基地が攻撃されて
兵士数百人が行方不明、
8月:ボルノ州のマンドウリ村で発砲襲撃、
携行式ロケット弾の攻撃で7人の村民死亡。
北東部ボルノ州の軍事基地の襲撃で48人の
兵士死亡。
9月:北東部マイドゥグリ郊外の町にある
ユニセフ診療所に従事し、3月に拉致されて
いた女性看護師25歳が殺害される。
10月:難民キャンプの病院に従事し、3月
に拉致された、24歳の女性看護師が殺害さる。
キリスト教プロテスタント福音派の
世界福音同盟、アフリカ、ナイジェリア
各同盟は唯一キリスト教からイスラム教への
改宗を拒否続ける少女と、国際赤十字で
看護師として働いていた女性キリスト教徒
の開放を求める声明を発表した。
11月:トラック約20台に分乗した戦闘員
が軍基地を攻撃し、基地司令官を含む43人
超を殺害し、基地を占拠、武器を略奪。
軍が北東部の「要塞」を攻撃、ボコハラムの
報道官アフマド・サーレを殺害。
ニジェール南東部のディファイ州を襲撃し、
少女16人を拉致。
12月:チャド、ナイジェリア、ニジェール、
カメルーンの首脳が攻撃に対抗するべく、
国際的な支援が必要との声明を発表。軍は
対策として無人航空機の使用を発表。 |
2019年 | 1月:ニジェール国防省は 南東部の対ナイジェリア
国境付近で戦闘員280人以上を殺害(空爆
で200人以上、地上戦で87人)。UNHCR
は一連の襲撃で8万人超の避難民が発生。
うち約3万人が隣国カメルーン側に越境避難、
カメルーン軍がナイジェリア側で一時的な掃討
作戦を行った。
5月:北東部ボルノ州で避難住民と警護兵士を
乗せた車列を攻撃し、25人以上を銃撃、殺害。
6月:チャド湖周辺でチャド軍との戦闘があり、
チャド軍に将校3人を含む11人の戦死者。
7月:北東部ボルノ州の州都マイドウグリ近郊
の村での襲撃で65人の死者。
詳しくは、2019年8月までは公安調査庁http://www.moj.go.jp/psia/ITH/organizations/
africa/boko_haram.html をご覧ください。 |
2020年 | 3月:チャド政府はチャド湖近郊のチャド軍の
軍事施設でボコハラムと、7時間交戦し兵士
92人が殺害さる。チャド軍が掃討作戦を実施。
6月:北東部ボルノ州の村を襲撃し、69人の
以上の住民を殺害、牛や駱駝計約1,200頭を
略奪。派生組織が軍が駐留する町をロケット弾
等で襲い、少なくても兵士20人を含む、住民、
兵士60人以上を殺害。
7月:国連は2019年末までの3年間で拉致
した203人の子供を使った爆弾テロを行って
いた、と報告。大人の戦闘員が、子供の体に
爆弾を巻きつけ雑踏に向かわせ、リモートから
起爆させる「人間爆弾」と非難している。
チャド湖周辺の村を襲撃し、民間人10名
(男8人、女2人)を殺害、男7人を拉致し、
村を略奪、放火して引き上げた。
11月:北東部ボルノ州のコショベで出稼ぎ農民
ら110名の首をロープで縛りあげ、喉を掻き切
って惨殺したと国連人道調整官が発表
「コショベの惨殺」
ボルノ州の農村で、ボコハラムの戦闘員を当局に
引き渡した報復として、銃や鉈で武装した40人
の武装勢力が、村民76人以上を殺害、犠牲者は
さらに増大の可能性。
AFP通信によると北東部で2009年以降
36,000人以上が殺害されたという。
ブハリ大統領、フランシスコ教皇などを含めて
殺害への非難が国内外で高まっている。
12月:北部のカツィナ州で11日に武装集団が、
寮生活をしていた800人余りのうち300人以上
の男子生徒を拉致した事件で、17日、地元
当局は344人が解放されたと発表。拉致された
全員が解放されたかは不明。 |
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