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テーマ:おすすめ映画(4021)
カテゴリ:Movie
ジュール・ヴェルヌの小説をベースにしたチェコ製のコメディ。ちょっとグロテスクなところもある独特のムードが面白い。監督はチェコ映画界の巨匠・オルドリッチ・リプスキー。 オペラ歌手でもあるテレク伯爵(ミハイル・ドチュロマンスキー)は結婚目前だったが、オペラ歌手である花嫁サルザを何者かに誘拐されてしまった。手がかりもなく傷心の伯爵は気分転換にカルパテ王国へ旅行に出かけるが、山中の村で、ある古城にオペラ歌手が監禁されているとの噂を聞いた。伯爵は村の若者ビルジャを伴い古城に潜入するが、古城の城主・ゴルツ男爵(ミロシュ・コペツキー)に捕まってしまう・・・。 ゴルツ男爵はオペラ好きが高じてサルザを誘拐。古城には男爵の庇護を受けている天才科学者(というか、マッド・サイエンティスト。スズキヒロミツを思わせる)が珍妙な研究に没頭している。アホな連中なのだが、伯爵側も間が抜けていて、このやり取りが面白い。監禁された部屋(豪華な部屋であるが)から脱出する際、ビルジャが部屋の中に飾ってあった真鍮製のベートーベンの胸像を使ってドアを壊そうとすると、伯爵は「とんでもない」と一旦遮るが、「まあオペラも1曲だけだしな」と使用を許可。胸像はペシャンコになってしまう。また伯爵の声量が物凄く(建物を破壊してしまう程)脱出に役立つなど。 オペラがネタになっており、クラシック好きの方は楽しめるかも。ハリウッドのコメディとはテンポも違うが、ブラックな味付けをぜひお試し頂きたいものだ。(以前の記事のリニューアルです) 監督:オルドリッチ・リプスキー 原作:ジュール・ヴェルヌ 脚本:オルドリッチ・リプスキー/ユジイ・ブルレチカ/イジー・プルデチュカ 撮影:ヴィクトル・ルツィカ 音楽:ルボシュ・フィシェル 1981年・チェコ/99分/評価:4.0点/子供:△ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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