カテゴリ:ワイン
昨日の続きです。ブリージングでうまく行った話もしておきたいものですから。
ところで、そもそも Rokku は口数が多い。しゃべりだしたらとまらない。というか、とまれない。しつこい。 日記には明らかに長すぎる。こまめ過ぎる、ですよね。ということで大反省しました。短くします。短く終わるのも芸のうち。コラムのつもりで励みます。 というわけで「その1」です。 テイスティング・ノートをつける前のことです。一年間の在外研究のために、小さなワインセラーを空にする必要があって、愚息の成人のお祝い用に買ってある一本を除いて、全部飲んでしまったワインのうちの一本の話です。聞いて驚くな、マルゴーの'82年ですよ。パーカー先生100点のマルゴーですよ(現在は98+)。ワイン屋のオヤジに聞いたら、3時間はブリージングしてくださいね、ということでした。当時29,800円だったと思います。今は入手すら困難ですね。いくらするんだろう?(調べました。90,000円ぐらいですね) その日は義兄が来ていて、開けると決めた割には、それでもどうしようか迷ったのですが、酒が入ってきたら、だんだん勢いが出てきてしまって、よし100点ワインをあけるか、と盛り上がってしまいました。 とても待てませんね、3時間なんて。結構おいしいのですよ、最初から。昨日お話したラフィット事件の前のことですから、この時点ではラフィットの「あまりの普通さ」を知らないのですが、思い返してみても、ラフィットに比べてマルゴーの方が最初からおいしかったと思います。でも、100点ほどの味ではない、それが最初に口に含んだときの感想でした。 ということは、ついつい飲んじゃうんですね。1時間経った頃にはボトル半分でした。酔っているものですから、「もうこんなに飲んじゃったよお ワハハハ」てなもんですが、しらふだったら許せない所業ですね。実際、3時間経ったときには底に少し残っているだけでした。ワイン・グラスに半分もなかったと記憶しています。 いやあ、そのおいしかったこと。もう、バランスの意識なんか頭からふっ飛んでしまいますね。そんな次元の話ではない。圧倒的な実体感のある何か飲み物らしきものが、噛んだり口のなかを転がしたりするたびに、ある複雑な味の層を見せるというか、感じさせるのです。あの複雑さは未だに他のもので味わったことはありません。女性的な複雑さとは、ああいうことを言うんだ、と思います。よくボルドーが女性的と言いますよね。それは多分私がマルゴーを3時間後に飲んだときに感じたあの複雑さのことだと思います。その伝で行くと、男性的なワインとは「単純で力強い」ということになります。なるほど、ブルゴーニュはこちらの系統です。 というわけで、やはりご紹介すべきは、そのマルゴー'82でしょうね。こんな高いワインは買えません。見るだけ。触りたければデパートのワイン売り場かな。でも鍵がかかっているかも……。触らせてくれない か。減るわけでないのに……ねえ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 3, 2005 09:06:03 AM
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