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2009年12月02日
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カテゴリ:旅日記
薬師寺は興福寺と並んで私が奈良で最も好きなお寺です。

その薬師寺の東塔が約10年間の解体修理に入るという情報を知ったのはつい最近のことでした。
しかも着手されるのはこの秋から。
解体されてしまったら1300年前からそこに在る東塔と
一度焼失した後1981年に復興成った西塔が並び立つ美しい姿を再び見るのに
10年の時を待たねばなりません。

もう既に東塔に作業用の足場が組まれていることを知ってはいましたが
今回の奈良訪問を逃がすと二つの塔が並び立つ姿を見ることはしばらくは出来ない。
だから日程がきつくなるという私が最も嫌う旅程を組んででも薬師寺に行く必要がありました。
来年は遷都1300年祭のためか春から秋にかけて外観のみは公開されるようですが
その期間に奈良を再訪できる保証はないのですから。

午前中に興福寺を見て昼食をとった後薬師寺のある西ノ京へと向かいました。
均整の取れた美しい白鳳伽藍の東塔、知っていたとはいえ足場が組まれて見るも無残な状況に。

東塔

この塔があるのは有名な「薬師三尊像」のある金堂の隣です。

金堂と東塔

そういえば昨年東京で「薬師寺展」が開催されて日光・月光両菩薩と聖観音像が
お出ましになったので勇んで足を運んだのですが
その時の収益が東塔解体修理の費用に当てられるのでしょうか。(だとしたら本望ですが)

金堂をはさんで反対側にある西塔は相変わらずの美しい佇まいでした。

西塔 この彩色の見事なこと。

「西塔は新しいから価値がない、つまらない」と言う人がいます。
しかも悲しいことにお寺や仏像が好きで何十年も奈良や京都に足を運んでいる人でさえ。
でもそれは違う。
1528年に焼失した西塔を現代最高の宮大工たちが東塔を参考に技術と思いのすべてを尽くし
血のにじむような努力をもってこのような姿で現代に蘇らせたのです。
それを知っていて「価値がない」などと言えるでしょうか。
私たちは同じ伽藍の創建当初の姿と1300年後の姿を
同時に目の当たりにすることができるという類いまれなる幸運に恵まれたのです。
残念ながらその幸せな時は30年足らずで一旦途切れることになりますが
この伽藍が1300年前からここにあるということを考えれば
わずか10年ばかりの修復の時間などほんの刹那に過ぎないでしょう。

この後玄奘三蔵院の公開期間中ではあったのですが一度行っているし
落慶なったばかりの唐招提寺に行く予定にしていたのでそちらは周りませんでした。
(これが今思えば軽率だった)
しかし唐招提寺に着く頃には雨が激しくなり寒さと疲れで
ほとんど見る気力が残されておらず私にとっては苦い初訪になりました。

平山郁夫画伯の訃報に接し「こんなことなら無理に唐招提寺に行かず
玄奘三蔵院を観てくればよかった」と後悔しています。
なぜならそこには同画伯が30年もかけて描いた大作「大唐西域壁画」が納められているからです。
もちろん私が奈良に行った時にはこんなことになるとは知る由もなかったので
自分の落ち度ではないとわかってはいても・・・やはり後悔の念を禁じ得ません。
前回訪れた時に感じた平山画伯のシルクロードに対する並々ならぬ思い、
忘れることができません。(こうして言葉にしてしまうと何と陳腐なことか)

次回奈良を訪れる時はこんな駆け足ではないゆったりとした旅にしたいと願っています。





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Last updated  2009年12月03日 03時25分55秒
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