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指名競争入札とは、この「指名」という言葉の通り、 誰かが誰かを指名する。発注者が請負業者に入札の参加を呼びかける事からはじまる。 「業者」という言葉もそうだが、両方ともまるで、支配、被支配という図式の象徴のような二文字だ。 全ては、入札に参加できると言う事から始まる。 指名をもらえなければ何も始まらない。 お役所から指名をもらうための営業工作・・・ 各業者は様々な展開を行う。 常に役所には顔を出す。 まず顔を覚えて頂くのは、基本中の基本である。 もちろん、役所の中でもその様な工事を発注したり積算したりするセクションは、 窓口業務と違い、そうは業務スペースには入れない。 新商品の売り込みではないからだ。 年末年始にかろうじて、タイミングを計算した上で課長クラスに近づける・・・ 入口には、名刺入れが備え付けられていて、ここに企画課長、設計課長等の名刺箱が置いてある。 ここに名刺を入れて帰ってくるのが殆どである。 政府の省庁発注の指名を受けるにはこの事が顕著に表れる。 名刺箱の前には「当省庁は業者の皆様の営業活動の一環と捉え名刺枚数のカウントを行っております」と掲げている役所もあった。 先にも言った支配の象徴はこんなところで証明される。 私も省庁の支局のある大都市へわざわざ名刺を入れるためだけに出向いた。 業者仲間の中には、その大都市内でアルバイトを雇ったこともあったそうだ。 行く度に山積みとなった名刺を見る・・・カウントしているかどうかは別にしても、 毎日溜まる名刺はゴミとなって焼却される事になる。 少しでも仕事のきっかけになれば、との営業マンの魂は一体何処にいくのだろう・・・ 溜まった名刺箱を見る度に、私は熱いものを感じた。 名刺配りなんては、当たり前のことである。 もちろん、一度工事受注を成功させれば、最善を尽くして完成させることは基本中の基本である。 優秀な実績は何よりにも勝る。 しかし、実績が少ない場合や全く無い場合は、もう一押しの工作が必要になる。 それは政治力だ。どなたかの口利きはやはり大きい・・・ これは我社もあまり上手くはなかった。 15年間指名願いを提出し続け、名刺を運んでも、一度も指名されなかった省庁もいくつかある。 地方自治体クラスの発注には、この事は、ある意味地方議員の一つの仕事でもある・・・といって過言ではなかった。 役所は指名業者選定にあたり、予め指名審査会なるものを開く。 この場に、やはり鶴の一声は大きい。 前回にも説明したが、まず、発注金額に応じた業者の等級ランク別でふるいにかける。今度はその中から過去の実績、地域性を考慮の上に選定される。 こうしてその入札には、8~15社程度が指名されるのである。 地域性はその業者の事業所所在地から現場までの距離をいう。これも微妙な話である。 指名業者数も金額に応じて基準があるらしいが、そうとも限らない。 建築の工事実績も無く、今度建築に参入してきたばかりの土木工事主体の建設会社が、なぜ故何度も指名されるのか? ここにも政治力は必要なのである。 我社も地方議員には何度かお願いした。 明るい地域づくりを目指す議員の先生方は、選挙でお世話になるために、 ある時は建設会社の御用聞きに変身するのである。 チョット用事ができました。つづきはあとで・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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